「下腹部の筋トレ方法が分からない…」
「腹筋の上の方は割れているけど、下腹部がなかなか割れない…」
シックスパックを際立たせる腹筋の下腹部。
腹筋の下腹部は"エロ筋"や"セクシー筋"と呼ばれるほどで、鍛えることで腹筋を際立たせてくれます。
とはいえ、腹筋の下腹部は鍛えにくいのも事実。そこでこの記事では、
- 腹筋下腹部を割りにくい理由
- 腹筋下腹部を割る最強の筋トレ10選
- 自宅で腹筋下部を鍛えるおすすめの筋トレグッズ
- 早く腹筋下腹部を割るコツ
などを紹介していきます。
正しいフォームで腹筋の下腹部を鍛えれば、きれいなシックスパックを作ることができますよ。
この記事を書いた人
林慧亮
uFit代表
Youtubeチャンネル「林慧亮」は登録30万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。
腹筋の下腹部を割りにくい3つの理由
具体的な腹筋の筋トレメニューを見て行く前に、まずは下腹部が割れにくい理由を紹介していきます。
割りにくい理由を知ることで、トレーニングにも活かせますよ。
1.腹筋下部は脂肪がつきやすい
腹筋を割るためには腹筋を鍛えるだけでなく脂肪を落とす必要がありますが、腹筋下部は皮下脂肪がつきやすいのでなかなか割れて見えません。
下の図のように、腹筋と皮膚の間に皮下脂肪があるので、腹筋をどれだけ鍛えても皮下脂肪があると割れて見えないんです。
お腹周りに脂肪が付いている方は、腹筋トレーニングだけしても腹筋を割ることができないので、有酸素運動も取り入れて脂肪を落とす努力をしましょう。
uFitでは、動画を見ながら一緒に行える1週間メニューを用意しているので、脂肪を落としたい方は「【1週間スケジュール】マジでキツイけど内臓脂肪に効く1週間メニュー」を一緒にやってみてください。
2.腹筋上部と異なり、腹筋下部は発達スピードが遅い
腹筋の上部は割れているけど、下部がなかなか割れないと悩んでいる方は多いです。
実は、腹筋の上部と下部では動き方が異なるため、発達スピードも違います。
上部はよく動く部分で発達スピードが早いですが、腹筋下部は動きが少ないため発達スピードが遅いです。また、腹筋下部の方が刺激を加えにくいというのも割れにくい原因です。
ただし、腹筋の下腹部に刺激が届かないわけではありません。しっかりと下腹部を意識して大きく動かすことができれば、下腹部にも負荷が加わりきれいなシックスパックを作ることができますよ。
3.他の筋トレで鍛えられにくい
腹筋上部はいろいろな筋トレメニューをしている中で自然と鍛えられます。
特にBIG3と呼ばれる「ベンチプレス」「スクワット」「デッドリフト」の3種目では、腹筋に大きな負荷が加わり、意図せずとも腹筋上部は鍛えられます。(BIG3のやり方はこちら)
一方の下腹部は、体のコアとなるものなので「動く」というよりは「支える」役割になることが多く、動く幅が小さくなって他の筋トレでは十分な刺激を与えにくいです。
なので、個別の筋トレメニューで腹筋下部を鍛える必要があります。
腹筋の下腹部を鍛える最強の筋トレ10選
ここからは、腹筋の下腹部を鍛える筋トレメニューを紹介していきます。
初心者の方でも簡単にできる筋トレメニューから、徐々に難易度の高い腹筋メニューになっているので、気になるトレーニングを実践してくださいね。
下腹部の筋肉を追い込んで、キレキレのシックスパックを目指しましょう。
1.リバースクランチ
リバースクランチは、下腹部を集中的に鍛えられる筋トレで、腹筋トレーニングの中でも基本の種目です。
仰向けに転がって足を上下させる簡単な動作なので、筋トレ初心者の方にもおすすめですよ。
リバースクランチのやり方
- 足を90度に曲げたまま、太ももを持ち上げる
- 膝の角度はキープしたまま、お尻が浮くまで両足を顔側に倒す
- 両足の形を変えずに、ゆっくりと元に戻る
- 仰向けに寝転がり、両手を地面につけて身体を安定させる
- 15回を1セットとして、3セット行う
リバースクランチの注意点
- 脚の角度を90度に保つ
- 呼吸を止めない
2.ニートゥーチェスト
ニートゥーチェストは、インナーマッスルと腹筋の下部を鍛えられる筋トレです。
腹筋やインナーマッスルを強化することで、基礎代謝の高い痩せやすい体になることや、体幹が安定し他の筋トレの効率が高まる効果があります。(参考:インナーマッスルを鍛えるメリットについて)
ニートゥーチェストのやり方
- 膝を軽く曲げて足裏を床に着ける
- 両手を肩よりも少し後ろに置いて体を支え、両足を浮かせる
- ゆっくりと膝を胸に近づける
- ゆっくりと元の位置へ足を戻す
- 3~4を繰り返す
- 1セットを10回として2~3セットを目安に行う
ニートゥーチェストの注意点
- 頭から腰までが一直線になるようにする
- 呼吸を止めないようにする
- ゆっくりとする
3.レッグレイズ
レッグレイズは、腹筋の下部と、腸腰筋と呼ばれる背骨と脚の付け根をつなぐ筋肉を鍛えることができる筋トレです。
レッグレイズには、お腹周りを引き締めるだけでなく、猫背を改善する効果もありますよ。(参考:猫背を治すストレッチ&筋トレ)
レッグレイズのやり方
- 仰向けに寝転がる
- 足を地面から浮かして、骨盤を後ろに倒すようにして、足を持ち上げる
- ゆっくりと元の位置に戻す
- これを10回1セットとして、3セット行う
レッグレイズの注意点
- 足だけを持ち上げるようにするのではなく、少し丸くなるような形で足を胴体に引き付ける
- 動作はゆっくりと行う
- 呼吸は止めないようにする
4.バイシクルクランチ
バイシクルクランチは、腹筋の下部と腹斜筋を鍛えることができる筋トレです。
ひねる動きが加わることで下っ腹に加えて脇腹を効果的に刺激することができます。(参考:脇腹&横っ腹を鍛える筋トレメニュー)
バイシクルクランチのやり方
- 床に仰向けに寝て、膝を90度に曲げて持ち上げる
- 両手を耳の後ろにあて、頭をうかせる
- 左膝を胸にひきつけながら、右膝をまっ直ぐ伸ばし、脇腹をひねって右肘と左膝をひきつける
- 反対側も同様に行い、自転車を漕ぐように交互に繰り返す
- 左右で1回、10回を1セットとして、3セット行う
バイシクルクランチの注意点
- 反動をつけない
- 呼吸を意識する
5.ロールダウン
ロールダウンは、腹筋の下部に集中的に負荷をかけることができる筋トレです。
その名の通り、ゆっくりと上体を下げていくメニューになります。
負荷が低いトレーニングですが、やり方を間違えてしまうと腰を痛めてしまうこともあります。正しいやり方で行うことを優先してください。
ロールダウンのやり方手順
- 体育座りで座る
- ゆっくりと後ろに上体を倒していく
- 元の位置に戻る
- これを10回1セットにして、3セット行う
ロールダウンの注意点
- 体を丸めながら、マットに背骨を1つずつ付けていくことを意識する
- 呼吸は止めないようにする
6.レッグレイズ(ダンベル付き)
レッグレイズのダンベル付きは、初心者の方向けに紹介した通常のレッグレイズをレベルアップさせた筋トレ。基本的にやり方は同じです。
ダンベルの重さを調整して、自分にあった負荷の設定をしてください。
レッグレイズの手順
- 床に仰向けで寝転がる
- 足でダンベルをはさむ
- 少し体を丸めながら、ダンベルを体の方に引き付ける
- これを10回1セットとして、3セット行う
レッグレイズの注意点
- 最初は軽いダンベルからスタートする
- 腹筋の下腹部を意識して、ゆっくりと収縮させる
7.上体倒し
上体倒しは、腹筋全体を効果的に鍛えることができるトレーニングで、ジムにあるマシンを使って行います。
このマシンがジムにない方は、ケーブルマシンでも同じことができるので、そちらを使用してみてください。
高負荷のトレーニングになるので、軽いおもりから徐々に重くしていくようにしましょう。
上体倒しのやり方
- 重さを設定してマシーンに座る
- 股関節を視点にして、上体を曲げる
- ゆっくりと戻す
- これを10回1セットとして、3セット行う
上体倒しの注意点
- 腹筋の上部は曲げないように注意し、股関節を視点に曲げる
- ゆっくりと動作を行う(特に戻るとき)
8.腹筋ローラー
腹筋ローラーは、腹筋全体に加え腰や背筋など複数の筋肉を鍛えることができる筋トレです。
専用のローラーが必要ですが、一台1,000円程度など経済的にも大きな負担なく取り組むことができます。短時間でかなり腹筋に効かせることができるので、忙しい方にもおすすめです。
腹筋ローラーは、膝をつけて行う「膝コロ」と、膝を付けずに行う「立ちコロ」の2種類のやり方がありますが、ここでは簡単な「膝コロ」のやり方を紹介します。
腹筋ローラー(膝コロ)のやり方
- 床に膝をついて、腹筋ローラーを体の前に置く
- お腹を意識してひっこめる
- 上半身はまっすぐではなく、少しだけ猫背の姿勢をとる
- 目線はおへその付近を見て、背中を丸めながら、ローラーを前方へ転がす
- 伸びきったら(引き戻せる可能な範囲でOK)、お腹を見ながら、お腹をギュッと締めて戻る
- 10回×2セット行う
腹筋ローラー(膝コロ)の注意点
- 腰を落とさない
- 少しだけ猫背になるのを意識して行う
【参考】おすすめの腹筋ローラーを徹底比較
9.ドラゴンフラッグ
ドラゴンフラッグは、腹筋トレーニングの中でも最強負荷のトレーニングと言われるメニューです。
下腹部だけでなく、腹筋・体幹・広背筋などを同時に鍛えることができます。
負荷が強い分、難易度が高くケガをすることもある種目なので、筋トレ初心者の方はやめておきましょう。
ドラゴンフラッグのやり方
- ベンチに仰向け寝転び、両手でベンチを掴んで身体を固定する
- 身体を真っすぐにした状態を保ちながら、肩甲骨より下の部分を持ち上げていく
- 両足を伸ばしたままゆっくりと上に上げていく
- そのままの状態をキープしながら、ゆっくりと下ろしていく
- これを一回として、自分のできる回数を3セット行う
ドラゴンフラッグの注意点
- 上半身には力を使い過ぎずに、腹筋を意識する
- 腰はベンチにつけない
- 反動をつけない
- 呼吸を止めない
10.ボールを使ってぶら下がり&足上げ腹筋
バランスボールを使ってぶら下がり&足上げ腹筋は、腹直筋全体に負荷をかけることができる筋トレメニューで、特に下部を刺激するのに効果的です。
ボールを足に挟んでするやり方を紹介しますが、難しい場合はまずはボール無しで取り組んでみましょう。
ボールを使ってぶら下がり&足上げ腹筋のやり方
- バランスボールを股で挟む(ボールなしでもOK)
- 懸垂バーにぶら下がる
- 上半身を固めて、足と地面が平行になるまで足を上げる
- 10回を1セットにして、3セット行う
ボールを使ってぶら下がり&足上げ腹筋の注意点
- 腹直筋が大きく動いていることを意識する
- 足を地面と平行になる高さまでしっかり上げる
【参考】バランスボールのおすすめを紹介
下腹部の筋トレで"早く"シックスパックを作る3つのコツ
やるなら最速で下腹部を割りたいという方に向けて、シックスパックを作るための3つのコツを紹介します。
腹筋トレーニングの効果が出るのは早い人で1か月、筋肉がつきにくい人や脂肪がついている人は3か月程度かかるので、効果が出るまで根気強く筋トレを続けましょう。
1.腹筋だけでなく有酸素運動も組み合わせる
冒頭の繰り返しになりますが、実は腹筋自体は生まれつき6つに割れており、割れた腹筋の上に脂肪がつくことでシックスパックが見えなくなっています。
そこで大切なのが、有酸素運動を行ってお腹周りの脂肪を落とすこと。
トレーニングでは、ウエイトトレーニングに加えて有酸素運動を行いましょう。ジョギングや水泳であれば20〜30分で脂肪燃焼効果が高まるので、20〜30分以上は有酸素運動を続けるのがコツです。
食事面では、脂質を減らしてタンパク質を多くとりましょう。脂質を落としてたんぱく質を増やすためには、「フライドチキンを鳥の胸肉に変えるだけ」のような簡単なもので十分ですよ。
【参考】管理栄養士が低脂質・高タンパク質なコンビニ食品を厳選紹介
2.腹筋をまんべんなく鍛える
シックスパックを形作るのは「腹直筋」と呼ばれる腹筋の正面にある筋肉ですが、きれいなシックスパックを作るためには横腹にある腹斜筋や内側にある腹横筋も鍛えることが大切です。
腹斜筋は筋トレメニューの中で抜けがちなので、意識的にメニューを取り入れましょう。
【参考】腹斜筋を鍛える筋トレメニュー
3.背筋や他の筋肉も鍛える
人間の体は全身の筋肉のバランスを保とうとするので、特定の部位だけを鍛えるよりもまんべんなく鍛える方が結果として早く鍛えることができます。
下腹部を鍛えたいからと下腹部の筋トレばかりをするのではなく、背筋やその他の筋肉の筋トレをまんべんなく行いましょう。
【参考】背筋を鍛える筋トレ25種!
自宅で下腹部を鍛えるおすすめの筋トレグッズ4選
家でも簡単に腹筋の下腹部を鍛えられる筋トレグッズを4つ紹介します。
これさえあれば、ジムに行く時間やお金がない方でも手軽に下腹部を鍛えることができますよ。
1.腹筋ローラー
高負荷の腹筋トレーニングができる「腹筋ローラー」。
先程も登場しましたが、10〜20回だけでも十分な刺激を与えることができるので、短時間で腹筋下腹部を割りたいという方にはおすすめの筋トレグッズです。
ただし、腹筋ローラーは間違った使い方をしてしまうと腰を痛める原因にもなるので注意が必要です
以下の記事で腹筋ローラーの正しい使い方を解説していますので、腹筋ローラーを使う際には参考にしてください。
【参考】腹筋ローラーのおすすめはこちら
2.トレーニングチューブ
自宅で行う腹筋トレーニングを補助してくれる「トレーニングチューブ」。
1,000円程度で購入できますし、腹筋トレーニングだけでなく様々なトレーニングも可能なので1つ持っておくのがおすすめです。
ゴムチューブのおすすめとトレーニング例は下記の記事で説明しています。
3.ダンベル
自宅で高負荷の腹筋トレーニングができる「ダンベル」。
重量を変えられるダンベルを1つ購入すれば、腹筋だけでなく大胸筋や下半身の筋トレもできますよ。
【参考】ダンベルのおすすめはこちら
4.EMS腹筋ベルト
電気で筋肉に刺激を与えて腹筋運動をさせる「EMS腹筋ベルト」。
普段の筋トレと合わせてEMS腹筋ベルトを使えば、効率よく腹筋下腹部を割ることできますよ。
ただし、価格が2〜3万円するので(数千円で買えるものはおすすめしません)、お財布と相談して買うかどうか決めてくださいね。
まとめ
腹筋の下腹部を鍛える最強の筋トレメニューをはじめ、下腹部を割りにくい理由や早く割るためのコツについて紹介してきました。