「スクワットの正しいやり方が知りたい...」
「下半身を効率的に鍛えたい...」
と感じていませんか?
スクワットは「筋トレの王様」と呼ばれるほど、筋トレ効果がかなり大きいトレーニング種目です。
筋トレ初心者でダイエットに取り組んでいる人も、ぜひ実践して欲しい種目です。
そこで今回はuFit公式トレーナーの松浦が、本当に正しいスクワットのやり方と効果について徹底的に解説していきます。
◆この記事でわかること!
- スクワットで得られる効果
- 本当に正しいスクワットのやり方
- 間違ったスクワットのフォーム
- スクワットのバリエーション
- 各スクワットのやり方と効果
この記事を書いた人
林ケイスケ
uFit代表トレーナー
Youtubeチャンネル登録22万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。フィットネスを通じて健康に目を向けてもらえるようトレーニング動画や記事を発信しています。
スクワットで得られる効果とは?
スクワットは「キング・オブ・エクササイズ」と呼ばれるほど、効果やメリットがたくさんある素晴らしいトレーニングです。
◆スクワットで得られる魅力的な効果
- 体脂肪の燃焼しやすい体になれる
- ヒップアップ効果でスタイルがよくなる
1.体脂肪が燃焼しやすい体になる
スクワットは自重トレーニングの中で下半身を1番効率的よく鍛えることができる種目です。
下半身には全身の約60〜70%の筋肉が集結しており、上半身に比べて筋肉量が多いのです。
スクワットで下半身の筋肉量を増やすことで基礎代謝が上がり、体脂肪が燃焼しやすい体になります。
よってダイエットをしている方は最優先で取り組むことがおすすめです!
2.ヒップアップ効果でスタイルがよくなる
お尻の筋肉(大臀筋)が鍛えられることによって、ヒップアップ効果を得ることができます。
ヒップアップすることによって、お尻の位置が上がるので足が長く見えるようになり、スタイルが断然よくなります。
垂れ下がっただらしないお尻を「プリッ」と綺麗な見た目にすることで全身の印象がかなり変わってきますよ!
ノーマルスクワットの本当に正しいやり方
ノーマルスクワットのやり方
- 両足を肩幅くらいに広げ、土踏まずを意識し立つ
- 腕は体の前でまっすぐ伸ばすかクロスさせておく
- 胸を張りながら膝ではなく股関節から曲げて体を沈める
- 太ももが床と平行より低くなったら元に戻る
- 膝が完全に伸びきる一歩手前で再度しゃがむ
おすすめ重量・セット数・期間
- 回数:20回~30回
- セット数:3〜5セット
スクワットの間違ったフォーム5選
スクワットのフォームで、よくある間違いについて解説します。
間違ったフォームのスクワットを続けていると、膝や腰の怪我につながり運動ができなくなってしまう本末転倒に。
スクワットをするときは、常にフォームに気をつけながら行うようにしましょう!
間違ったスクワットのフォーム
1.つま先より膝が前にでてしまう
スクワットで非常に多い間違いが、つま先より膝が前に出てしまうこと。
このフォームが意味することは、膝関節の屈曲が非常に大きく、股関節の屈曲が少ないためです。
すると膝関節の負荷が大きくなってしまい、膝痛につながります。
お尻を後ろに突き出すようにしゃがむことを意識し、膝が前に出ないように心がけましょう。
ただしヒンズースクワットの場合は、膝が前に出るのが正しいフォームになります。
2.つま先が上がってしまう
スクワットでは足の裏全体に均等に重心を置くのが正しく、つま先やカカトが浮かないようにしましょう。
しかし、お尻を後ろに突き出してしゃがむと、今度はしゃがんだときにつま先が浮いてしまう場合があります。
これは重心が後ろに寄りすぎているためで、転倒の危険があります。
どうしてもそうなってしまう人は前脛骨筋(すねの外側あたり)が固すぎることが原因の可能性が高いです。
ストレッチや筋膜リリースなどを行ってから、スクワットをするようにしてみてください。
3.かかとが浮いてしまう
しゃがんだときにカカトが浮いてしまうのもよくある間違いで、これも膝がつま先より前に出るのと同じ現象です。
カカトとつま先をべったり地面に付けたまましゃがむことで、下半身の筋肉をバランス良く使えるようになります。
カカトがどうしても浮いてしまう人はふくらはぎが硬い可能性があるのでストレッチや筋膜リリースで充分ほぐしてから、行うようにしましょう。
4.腰が丸まって猫背になってしまう
スクワットでしゃがむ際に、腰が丸まってしまうのもよくある間違いです。
丸まった箇所に上半身の重さが集中するため、腰痛になりやすくヘルニアなど怪我の危険もあります。
腹筋に力を入れて背筋をまっすぐ保つことで、脊柱全体に負荷を分散し体幹トレーニングとしての効果も高くなるのです。
5.呼吸を止めて行う
特に中高年の場合、呼吸を止めたスクワットは高血圧の原因となります。
血管に対して必要以上の負荷がかかるため、息を吸いながらしゃがみ、吐きながら立ち上がることを意識しましょう。
ただし高重量のバーベルスクワットの場合は、思い切り息を吸い込んで息を止めることで、腹圧を高めて腹筋を支える「バルサルバ法」というテクニックもあります。
【初心者もできる】おすすめのスクワット5種目
ノーマルスクワットを応用していくと、下半身の筋肉を部位ごと効率よく鍛えていくことができます。
基本的なノーマルスクワットができた人は、応用種目も取り入れて下半身を鍛えていきましょう!
ここからは自宅でできるスクワットのいろいろな種目を解説していきます。
◆おすすめのスクワット5種目
1.ワイドスタンススクワット
ワイドスタンススクワットは、脚を大きく開いて行うスクワットです。
脚を開いてスクワットをすることで、太ももの内側の筋肉である「内転筋」の関与が増えるため、内ももの引き締めはもちろん、実はお腹の引き締めにも効果があります。
太ももの内側の筋肉である「内転筋」を鍛えることで、内もものたるみやO脚やX脚を改善したい方におすすめ。
ワイドスタンススクワットのやり方
- 脚を肩幅に対し1.5倍広く開いて立つ
- 重心を土踏まずにかけるように意識する
- 膝と同じ方向につま先を向ける
- 股関節をストレッチするようにお尻を落としてしゃがむ
- 内ももの筋肉を意識しながらゆっくり立ち上がる
おすすめ重量・セット数・期間
- 回数:20回~30回
- セット数:3セット
- 期間:3ヶ月
ワイドスタンススクワットがおすすめの人
- 内もものたるみが気になる人
- 股関節を柔らかくしたい人
- お腹を引き締めたい人
- 姿勢を良くしたい人
- ダイエットしたい人
2.ヒンズースクワット
ヒンズースクワットは、腕のフリを利用してテンポよく行うスクワットです。
日本ではプロレスラーの基礎トレーニングとして知られており、プロレス道場に入門したての新人は、毎日何千回とヒンズースクワットをするそうです。
筋トレと有酸素運動を兼ねたトレーニングであるため、アスリートやダイエットにも向いています。
逆に膝への負担が大きいため、高齢者には全く向きませんので注意して下さい。
ヒンズースクワットのやり方
- 脚を肩幅程度に開いて直立する
- 両腕を前後に振りながら、テンポよくしゃがんで立つ
- しゃがむ際はカカトを持ち上げて深くしゃがむ
おすすめ重量・セット数・期間
- 回数:50回~100回
- セット数:1セット(燃え尽きるまでやるのがポイント)
- 期間:3ヶ月
ヒンズースクワットがおすすめの人
- 持久力を高めたい人
- 脂肪燃焼してダイエットしたい人
- 足腰を丈夫にしたい人
- 瞬発力を高めたい人
- トレーニング時間を短縮したい人
3.ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは脚を前後に開き、後ろ足を台の上に乗せ、前に残した脚だけでスクワットを行います。
脚を前後に開いて後ろ足を台の上に乗せ、前に残した脚だけでスクワットを行います。
実質的に片足スクワットになるため、かなり負荷は高いですが、その分筋トレ効果は抜群です!
片足になることでお尻を深く下ろしてしゃがめるので、大殿筋のトレーニングとしてもおすすめ。
更に本当に正しいやり方で行えば、無駄に前ももを鍛えることなく、数あるトレーニングの中でも、一番綺麗な脚を作れるトレーニングと言っても過言ではありません!
片足になることでお尻を深く下ろしてしゃがめるので、大殿筋のトレーニングとしてもおすすめ。
筋トレ初心者からレベルアップして、より強く足腰を鍛えたい方に適しています。
ブルガリアンスクワットのやり方
- 足腰を前後に大きく開き、後ろ足を膝の高さの台に乗せる
- 前に残した脚に体重を乗せる
- お尻を引きながら前ももとお腹をくっつけるようにやや上体を倒す。
- 上体を倒しながら、膝が90度になる位置までお尻を落とす
- かかとで地面を蹴るイメージで起き上がる
- 前後左右にブレないように体幹の安定を保つ
おすすめ重量・セット数・期間
- 回数:10回~20回
- セット数:3セット
- 期間:3ヶ月
ブルガリアンスクワットがおすすめの人
- 足腰を強く鍛えたいアスリート
- 綺麗な脚を作りたい人
- ヒップアップしたい人
- 短時間で追い込みたい人
4.ジャンピングスクワット
ジャンピングスクワットは、スクワットで立ち上がる際に勢いを付けてジャンプするトレーニングです。
ジャンプするための瞬発力はもちろんですが、実は着地した際に体重を受け止めるときにも筋肉は強く働きます。
筋トレと心肺機能向上を組み合わせたハイブリッドな運動で、脂肪燃焼効果も抜群です。
バスケやバレーなどジャンプ力を高めたいアスリートに適しているほど運動強度が高いため、しっかりとウォームアップをしてから行うようにして下さい。
ジャンピングスクワットのやり方
- 脚を肩幅程度に開き、股関節を折りたたむ
- お尻を引きながら、しゃがむ
- 立ち上がる際の勢いでお尻を持ち上げるイメージで、身体を伸ばしてジャンプ
- 着地と同時にお尻を深く落としてしゃがむ
おすすめ重量・セット数・期間
- 回数:15回~30回
- セット数:2セット
- 期間:3ヶ月
ジャンピングスクワットがおすすめの人
- ジャンプ力を高めたい人
- 心肺機能を高めたい人
- 全身を引き締めたい人
5.スプリットスクワット
スプリットスクワットは、脚を前後に開いて行うスクワットです。
脚を前後に開き、横方向に不安定な体勢で動作を行うため、体幹や股関節周りのインナーマッスルが鍛えられ、全身の引き締めに有効です。
ブルガリアンスクワットとの違いは、後ろの脚を台に乗せない点。
後ろの脚も使えるのでブルガリアンスクワットより強度は低くなりますが、よりスポーツなど実践的な場面に近い形で筋肉を鍛えるため、「使える筋肉」が手に入るトレーニングと言えます。
スポーツ全般で役立つ筋肉が鍛えられ、ノーマルスクワットで物足りなくなった人のレベルアップにも有効です。
スプリットスクワットのやり方
- 脚を前後に開いて立つ
- 膝の角度が90度になるようにしゃがんで立つ
- 膝を曲げた際に膝がつま先より前に出ないように注意
- しゃがんだとき、腰が丸まらないように上半身をまっすぐ保つ
- 起き上がる時は踵に体重を乗せながら起き上がる
おすすめの重量・セット数・期間
- 回数:10回~20回
- セット数:3セット
- 期間:3ヶ月
スプリットスクワットがおすすめの人
- ノーマルスクワットで物足りなくなった人
- スポーツでのパフォーマンスを高めたい人
- 姿勢を良くしたい人
- 下半身を引き締めたい人
【ジムでできる!】おすすめのスクワット4種目
ジムに通って本格的に下半身を鍛えたいなら、スクワットにも様々なバリエーションがあります。
ジムにある器具を使って、効率的に下半身を強化するメニューを紹介します。
1.ダンベルスクワット
ダンベルスクワットは、ダンベルを両手に持って負荷とするスクワットです。
バーベルと違ってラックで順番待ちをする必要がなく、ジムに行ったらすぐできるのが魅力。
がっつりバーベルを担いでスクワットする前に、まずはダンベルスクワットで基礎を作るがおすすめです。
ダンベルスクワットは上級者にもメリットがあり、ダンベルの重量が重くなってくると、それを支える両腕にもかなりの負荷がかかり握力を鍛える効果も高くなってきます。
さらに両腕を支える背中にも負荷が強くなり、デッドリフトのように背中の引き締めにも有効なのです。
ダンベルスクワットのやり方
- 脚を肩幅程度に開いて両手にダンベルを持つ
- 土踏まずに体重が乗っていることを常に意識する
- 肩に力は入れず、お尻をやや後方に引く
- 脚の側面をダンベルがなぞるようにお尻を突き出してしゃがむ
- 脚の側面をダンベルがなぞるように立ち上がる
おすすめ重量・セット数・期間
- 重量:1セット10回できる重さ
- セット数:3セット
- 期間:3ヶ月を目安に継続して取り組みましょう。
ダンベルスクワットがおすすめの人
- ジム初心者の人
- バーベルスクワットの前のウォームアップ
- 背中も引き締めたい人
- 握力を鍛えたい人
2.バーベルスクワット
バーベルスクワットは、下半身から体幹にかけて筋肉量を増やすには最も効果的なトレーニングです。
背中にバーベルを担いでスクワットをすることで、非常に強い負荷を全身にかけることができます。
スクワットは下半身の筋トレと思われがちですが、バーベルを担いだまま腰が丸まらないように耐えることで体幹も強く鍛えられる非常に有効なトレーニング。
普段は自宅で筋トレしていても、バーベルスクワットのためだけにジムに通う人もいるほどです。
あらゆるスポーツに使われる基礎的な筋力を高めるのには非常に有効で、どんなスポーツの選手にもおすすめできます。
もちろんアスリートだけでなく、本格的に身体を鍛えたい人、周りから一目置かれるボディを目指したい人はバーベルスクワットは必ず取り組むべき種目です。
バーベルスクワットのやり方
- 脚を肩幅程度に開きバーベルを背中に担ぐ
- バーベルをおろしてお尻を後ろに突き出すようにしゃがむ
- 腰が丸まらないようにゆっくり立ち上がる
おすすめ重量・セット数・期間
- 重量:1セット10回できる重さ
- セット数:3セット
- 期間:3ヶ月を目安に継続して取り組みましょう。
バーベルスクワットがおすすめの人
- スポーツのパフォーマンスを高めたい人
- 本格的に身体を鍛えたい人
- 脚を引き締めたい人
3.フロントスクワット
フロントスクワットは、背中ではなく身体の前にバーベルを担いで行うスクワット。
背中に背負うバーベルスクワットに比べると、体幹への負荷が非常に強くなるのが特徴です。
上半身を前傾させると重さを支えられないため、上半身をまっすぐに保って膝のみを屈曲させるので大腿四頭筋も強く鍛えられます。
両腕を前に出したときにできる、三角筋の盛り上がりにバーベルを乗せるため、三角筋がある程度肥大していないと痛くてできません。
すでにある程度筋肉量がある方の、レベルアップトレーニングの一つと言えます。
フロントスクワットのやり方
- バーベルラックを肩の高さとし、両腕をバーベルの下に伸ばす
- 三角筋の盛り上がりにバーベルを乗せ、腕を交差させて保持する
- 腰が丸まらないように、上半身からお尻が真っ直ぐの状態でしゃがんでいく
- 体が前に倒れないように真っ直ぐ立ち上がる
おすすめ重量・セット数・期間
- 重量:1セット10回できる重さ
- セット数:3セット
- 期間:3ヶ月を目安に継続して取り組みましょう。
フロントスクワットがおすすめの人
- 大腿四頭筋を鍛えたい人
- 体幹を強く鍛えたい人
- 彼女をお姫様抱っこしたい人
4.ハックスクワット
ハックスクワットは、通常のスクワットの動作に角度をつけて、大腿四頭筋に効かせることにフォーカスしたトレーニングです。
通常のスクワットとの大きな違いは、重心を置く位置です。
通常のスクワットとは異なり、かかと側ではなくつま先に重心を置くようにしましょう。
重心がブレたり膝の位置がブレると怪我(腰痛、膝痛)につながるので注意しましょう!
負荷を軽くし、無理な重さを持たず、時間をかけ太ももにじっくりじっくり負荷を掛けていきましょう。
ハックスクワットのやり方
- マシンに背中を預けて肩パッドの位置を固定
- 両脚を身体の前につき、ロックを解除してしゃがむ
- 膝関節の力で身体を持ち上げる
おすすめ重量・セット数・期間
- 重量:1セット10~15回できる重さ
- セット数:3セット
- 期間:3ヶ月を目安に継続して取り組みましょう。
ハックスクワットがおすすめの人
- 体幹への負荷を軽くしてスクワットをやりたい人
- 大腿四頭筋を強く鍛えたい人
- 膝を強くしたい中高年
まとめ
スクワットの効果とバリエーションについて、まとめて紹介してきました。
キング・オブ・エクササイズと呼ばれるスクワットも、目的に応じてやり方が様々。
下半身だけでなく体幹まで鍛えられるスクワットで、理想のボディを作っていきましょう!