最強の腹筋トレーニング「ドラゴンフラッグ」。
ドラゴンフラッグは有名なアクションスター「ブルース・リー」が考案したトレーニング方法として有名な最高難易度の腹筋メニューです。
この記事では、
- ドラゴンフラッグとは何か
- ドラゴンフラッグに必要な筋肉・鍛えられる筋肉
- ドラゴンフラッグのやり方
- ドラゴンフラッグをできるようになるための筋トレステップ
を紹介します。
ドラゴンフラッグができるようになるための段階的なメニューも一緒に解説するので参考にしてください。
この記事を書いた人
林ケイスケ
uFit代表トレーナー
Youtubeチャンネル登録24万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。フィットネスを通じて健康に目を向けてもらえるようトレーニング動画や記事を発信しています。
ドラゴンフラッグとは?
ドラゴンフラッグとは、ベンチ台に仰向けになり肩甲骨部分だけで体全体を支え、まっすぐに保った体を上下させる最高強度の腹筋トレーニングのこと。
上の画像のように、体全体を浮かせることで「腹筋・腕・広背筋・腸腰筋」などに大きな負荷を加えることができるトレーニングです。
また、ドラゴンフラッグをできる人は少ないため、「最強の腹筋トレーニング・高難度のトレーニング」と言われています。
ドラゴンフラッグはネガティブ動作
普通の腹筋運動は腹筋を収縮させることで鍛える「ポジティブ動作」ですが、ドラゴンフラッグは腹筋を伸ばしていくことで鍛える「ネガティブ動作」です。
ネガティブ動作の腹筋運動は少ないので、普段と違う刺激を加えることができますよ。
ドラゴンフラッグが有名になった経緯
繰り返しになりますが、ドラゴンフラッグは武道家でもありアクションスターでもあるブルース・リーが考案した高負荷腹筋トレーニング。
そしてシルベスター・スタローンが、映画「ロッキー4」でトレーニングとして行っていたことでも有名です。
ブルース・リーとシルベスター・スタローンが行った実際の映像があるのでご覧ください。
ドラゴンフラッグを行うために必要な筋肉・鍛えられる筋肉
ドラゴンフラッグを行うためには、腹筋以外にも以下の3つの筋肉が必要です。
各部位を意識しながら、ドラゴンフラッグにチャレンジしてみてください。
体幹部
ドラゴンフラッグでは身体をまっすぐに保つために体幹部の筋肉が必要です。
体幹部が緩んでしまうと下半身を支えきれなくなってしまいます。体幹部はドラゴンフラッグを行う上で一番大切な部位です。
また、ドラゴンフラッグは腹筋が崩れないように保つ「ネガティブ動作」なので、腹筋を収縮する「ポジティブ動作」よりも「ネガティブ動作」のメニューをメインに体幹部を鍛えてみてください。
【参考】おすすめの体幹トレーニング
広背筋
身体をまっすぐにした状態を保ちながら倒していくので、身体の前方の筋肉だけでなく後方の筋肉にも大きな負荷がかかります。
ベンチと接している部分は肩甲骨しかないので、身体とベンチをしっかりとロックして支えるためにも「広背筋」が必要となってきます。
腕の筋肉
広背筋と同じように、ベンチに体をロックするためにもう一つ必要な筋肉は「腕の筋肉」です。
特に下半身が倒れた時は腕の筋肉に相当な負荷がかかり、握力も必要となってきます。
握力を鍛えてできるだけ安定した状態でドラゴンフラッグが行えるようになりましょう。
【参考】握力を鍛えるトレーニング方法
ドラゴンフラッグの正しいやり方
ドラゴンフラッグはとても難易度が高いメニューなので、やり方を間違えてしまうとケガをする危険性があります。
ドラゴンフラッグの正しいフォームを身に着けて、ケガのリスクを抑えて効率的なトレーニングをしましょう。
以下のドラゴンフラッグのやり方を解説した動画をご覧ください。
ドラゴンフラッグのやり方
- ベンチに仰向け寝転び、両手でベンチを掴んで身体を固定する
- 身体を真っすぐにした状態を保ちながら、肩甲骨より下の部分を持ち上げていく
- 両足を伸ばしたままゆっくりと上に上げていく
- そのままの状態をキープしながら、ゆっくりと下ろしていく
- これを一回として、自分のできる回数を3セット行いましょう
ドラゴンフラッグの注意点
・上半身には力を使い過ぎずに、腹筋を意識するドラゴンフラッグはあくまで腹筋を鍛えるトレーニングです。上半身に力を入れ過ぎずに、腹筋に意識を集中して行いましょう。
・腰はベンチにつけない腰はベンチから浮かしてください。腰がしっかりと浮いていなかったら、レッグレイズと変わりありません。ドラゴンフラッグは、肩甲骨から下が真っすぐの状態で動作を行います。
・反動をつけないドラゴンフラッグは、崩れる状態を保とうとする「ネガティブ動作」です。反動をつけてしまうと、うまく腹筋に負荷がかからないので、反動をつけずにゆっくりと動かしましょう。
・呼吸を止めないドラゴンフラッグは腹圧を高めることで、体幹部をまっすぐに保つことが可能になります。ですが呼吸を止めてしまうと、酸素が身体に供給されないため、持続的に身体を動かすことができなくなってしまいます。なので腹圧を高めながらも、浅く呼吸をし続けることを意識してください。
【応用版】ウォーキング・ドラゴンフラッグのやり方
ウォーキング・ドラゴンフラッグは、通常のドラゴンフラッグのさらに難易度を上げたバージョンです。
ドラゴンフラッグができて、さらに上の高負荷トレーニングにチャレンジしたい方はぜひ試してみてください。
ウォーキングドラゴンフラッグのやり方
- ベンチに仰向け寝転び、両手でベンチを掴んで身体を固定する
- 身体を真っすぐにした状態を保ちながら、肩甲骨より下の部分を持ち上げていく
- パントマイムで歩く真似をするように、1足分ずつ高さを上げていく
- パントマイムで歩く真似をするように、1足分ずつ高さを下げていく
- これを一回として、自分のできる回数を3セット行いましょう
ウォーキングドラゴンフラッグの注意点
- 下げていく動作の方が難易度が低いので、できない人は下げる動作をメインにやりましょう
- 体幹部はまっすぐの状態を保つ
- 呼吸を止めない
段階的にドラゴンフラッグをマスターする
ドラゴンフラッグはとても難易度が高いトレーニングなので、最初からできなくて当たり前です。
少しずつ必要な筋肉を鍛えながら、ドラゴンフラッグのコツを掴んでいきましょう。
最終的にドラゴンフラッグができるように、段階的なステップに分けたメニューをご紹介します。
レッグレイズ
レッグレイズは、腹筋を鍛えるメニューです。
仰向けに寝転びながら、足を上下させるメニューです。腹筋を鍛えて、ドラゴンフラッグができるようになりましょう。
レッグレイズのやり方
- 仰向けに寝転ぶ
- 足を真っすぐ伸ばした状態をキープしたまま、5秒かけてゆっくりと上にあげる
- 足を真っすぐ伸ばした状態をキープしたまま、5秒かけてゆっくりと下にさげる
- これを繰り返す
レッグレイズの注意点
- ドラゴンフラッグの動きに近づけるため、動作はゆっくりと行う
- 反動をつけない
- 足をまっすぐにキープする
- 呼吸を止めない
- 腹筋を意識する
レッグレイズの効果や回数の設定方法については「腹直筋を鍛えるレッグレイズの正しいやり方」で紹介しているので参考にしてください。
ヒップリフト
ヒップリフトは、体幹部と広背筋をメインに鍛えるメニューです。お尻を上に上げる動作で、筋力だけでなく身体のバランス力も意識していきましょう。
ヒップリフトのやり方
- 足を曲げて、仰向けに寝転がる
- 肩から膝までが一直線になるようにお尻を上げる
- 元に戻る
- これを繰り返す
ヒップリフトの注意点
- 体幹部と広背筋に負荷がかかっているか意識する
- 腕で身体を安定させる
- 動作はゆっくりと行う
簡易版ドラゴンフラッグ
最後に簡易版ドラゴンフラッグのご紹介をします。動作のほとんどすべては、通常のドラゴンフラッグと同じです。簡易版の場合は、足折り曲げるをことによって、体幹部に対する負荷を軽減します。
簡易版ドラゴンフラッグのやり方
- ベンチに仰向け寝転び、両手でベンチを掴んで身体を固定する
- 身体を真っすぐにした状態を保ちながら、肩甲骨より下の部分を持ち上げていく
- 両足は少し曲げたまま、ゆっくりと上に上げていく
- そのままの状態をキープしながら、ゆっくりと下ろしていく
- これを一回として、自分のできる回数を3セット行いましょう
簡易版ドラゴンフラッグの注意点
- 足を曲げて、負荷を調整する
- 上半身には力を使い過ぎずに、腹筋を意識する
- 腰はベンチにつけない
- 反動をつけない
- 呼吸を止めない
【番外編】腹筋全体を鍛える腹筋ローラー
繰り返しになりますが、ドラゴンフラッグを行うためにはかなりの腹筋が必要です。
しかも、部分的な腹筋ではなく、腹筋全体が満遍なく鍛えられていなければいけません。
そこでおすすめなのが、腹筋ローラーを使ったトレーニングです。トレーニング強度の調整をしやすく、手軽に腹筋全体を鍛えることができるので、腹筋のベースアップをしたいと考えている方は取り組んでみるといいでしょう。
ただし、腹筋ローラーは腰痛になりやすいトレーニングでもあるので、きちんとやり方を習得してから行うようにしてください。
【参考】おすすめの腹筋ローラーを徹底比較
【参考】腹筋ローラーの使い方(膝コロや立ちコロの正しいフォーム)
まとめ
通常のドラゴンフラッグのやり方から、派生版や段階的なメニューまでご紹介しました。
このドラゴンフラッグを考案したブルース・リーは、こんな言葉を残しています。
「失敗を恐れるな。失敗することではなく、目標を低く掲げることが罪なのだ。大きな挑戦なら、失敗さえも栄光となる。」
とても難易度の高いメニューですが、最初にできなくても諦めずにチャレンジし続けて、ドラゴンフラッグができるように頑張りましょう。