「大胸筋を鍛える胸トレを知りたい…」
「胸トレのバリエーションを増やしたい…」
たくましい大胸筋を作る上で胸トレは欠かせませんが、ノーマルベンチプレスやプッシュアップなどの限られたメニューしか実践できておらず、胸トレの種類を増やしたい方は多いですよね。
そこで、この記事では
- 大胸筋を効率よく鍛えるための3つのポイント
- 大胸筋の自重トレーニング6選
- 大胸筋のウエイトトレーニング8選
についてまとめて紹介。
効果的で効率的な胸トレを実践して、厚い胸板を作りましょう。
この記事を書いた人
林ケイスケ
uFit代表トレーナー
Youtubeチャンネル登録24万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。フィットネスを通じて健康に目を向けてもらえるようトレーニング動画や記事を発信しています。
大胸筋を効率よく鍛える胸トレのポイント
大胸筋の筋トレをする際に大切な3つのポイントを紹介します。
胸トレはただガムシャラにやれば良いのではなく、きちんとポイントを抑えて理論的に行うのが大切です。
1.様々な胸トレメニューを組み合わせて立体的な胸を作る
大胸筋は「上部」「中部」「下部」の3つのブロックからなる大きな筋肉です。
ほとんどの場合この3つは一緒に動きますが、動作によってメインで使われるブロックが変わってきます。
例えば「上に押す」ときは大胸筋上部、「下に押す」ときは大胸筋下部が鍛えられ、どちらの動作でも大胸筋中部も強く動きます。
このように動作の種類によって同じ大胸筋でも使われるブロックが変わってくるので、様々な胸トレをバランス良く組み合わせることで形の整った綺麗な大胸筋を作ることができます。
大胸筋を部位別に鍛えたい方は以下で紹介しているので参考にしてください。
2.ウエイト+自重トレーニングで限界まで追い込む
ダンベルやマシンを用いたウエイトトレーニングは、大胸筋を鍛えるのに非常に有効です。というのも、ウエイトを使えば自重以上の強い負荷を掛けられる上に、負荷を細かく調整することで効率よく筋肉を鍛えられるからです。
しかし、それでも自重トレーニングの重要性は変わりません。理想はダンベルやマシンのウエイトトレーニングをしっかり行った後、最後の締めとして自重トレーニングを行うこと。
ウエイトトレーニングが「身体を固定してウエイトを動かす」筋トレなのに対し、自重トレーニングは「自分の身体をコントロールする」トレーニングであるため、普段は使わない細かいインナーマッスルまで鍛えられるので、2つを組み合わせて胸を限界まで追い込むのがおすすめです。
3.栄養補給と休息を忘れない
大胸筋を大きくしたいなら、ただ闇雲に鍛えるのはNG。トレーニングの三本柱は「運動」「栄養」「休養」です。
どれも同じくらい大切なので、運動をしたら同じくらい栄養補給と休養もしっかり意識しましょう。
- 筋肉の材料になるタンパク質
- 筋トレのためのエネルギー源になる炭水化物
- 身体を働かせるビタミン・ミネラル
をバランス良く食べ、睡眠は最低6〜8時間以上は取るようにすれば、身体は確実に成長していきますよ。
【参考】必要なタンパク質量を徹底解説
【自重】大胸筋を鍛える効果的な筋トレメニュー6選
まずは大胸筋を鍛えるのに効果的な自重トレーニングを紹介します!
これらのメニューを1日で全てやろうとするのではなく、1回のトレーニングで3種目ほど選んで行うようにしましょう。
その際は、大胸筋の「上部種目」「中部種目」「下部種目」をバランス良く選ぶと効果的です!
1.プッシュアップ
プッシュアップ、腕立て伏せは「大胸筋中部」を鍛えられる筋トレです。
自重トレーニングの王道中の王道で、男子なら誰でも一度くらいはやったことがあるはず。
大胸筋だけでなく、肩の三角筋や二の腕の上腕三頭筋にまで効果があり、まず第一に取り組むべき筋トレですね!
プッシュアップのやり方
- つま先と両手をついて身体を一直線にする
- 肘を曲げて体を下ろし、持ち上げる
- 息を吸いながら下ろし、吐きながら上げる
プッシュアップの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 腰を曲げたり反らしたりしない
2.デクラインプッシュアップ
デクラインプッシュアップは、「大胸筋上部」を鍛えられる筋トレです。
「デクライン」とは「斜め下」という意味であり、頭が下になって身体を斜めにして行うプッシュアップになります。
椅子などに脚を起くことで身体を斜めにすると、腕にかかる負荷が大きくなるため強力なトレーニングです!
デクラインプッシュアップのやり方
- 脚を椅子の上に置いて両手は床につく
- 肘を曲げて体を下ろし、持ち上げる
- 息を吸いながら下ろし、吐きながら上げる
デクラインプッシュアップの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 腰を曲げたり反らしたりしない
3.インクラインプッシュアップ
インクラインプッシュアップは、「大胸筋下部」を鍛えられる筋トレです。
「インクライン」とは「斜め上」という意味であり、頭を上にして身体を斜めにして行うプッシュアップになります。
デクラインとは逆に両手を椅子に付き、脚は床について行うため、普通のプッシュアップよりやや負荷は弱くなります。
初心者の方でも行いやすいですが、大胸筋下部をしっかり意識してやれば上級者にも効果的ですよ!
インクラインプッシュアップのやり方
- 両手を椅子につき、脚を床について身体を一直線にする
- 肘を曲げて体を下ろし、持ち上げる
- 息を吸いながら下ろし、吐きながら上げる
インクラインプッシュアップの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 腰を曲げたり反らしたりしない
4.アーチャープッシュアップ(Archer Pushup)
アーチャープッシュアップは、「大胸筋中部」を強く鍛えられる筋トレです。
「アーチャー(弓兵)」の名の通り、弓を引くように身体を左右非対称にして行うプッシュアップになります。
究極の自重トレーニングである「ワンハンドプッシュアップ」の前段階で、上級者向けのトレーニング。
アーチャープッシュアップをやり込めば、憧れのワンハンドプッシュアップもできるようになります!
アーチャープッシュアップのやり方
- 腕を肩幅より広げてプッシュアップの姿勢になる
- 片方の肘を曲げて身体を片側に下ろす(もう片方の肘はのばしたまま)
- 持ち上げたら、逆側に身体を下ろす
- 息を吐きながら下ろし、吸いながら上げる
アーチャープッシュアップの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 肘を痛めやすいので痛みが出たら中止する
5.ダイヤモンドプッシュアップ
ダイヤモンドプッシュアップは、「大胸筋中部」を強く鍛えられる筋トレです。
両手を合わせ、人差し指と親指で「◇ダイヤモンド」のマークを作るように床に付きます。
手の付く位置をより内側にすることで、肩関節の内転が大きくなり大胸筋の収縮が強くなります。
胸の中心部の筋肉が特に鍛えられるため、分厚い胸板の「谷間」を作りたい方には最適なトレーニングです!
ダイヤモンドプッシュアップのやり方
- 両手で◇マークを作るように床につく
- 肘を曲げて体を下ろし、持ち上げる
- 息を吸いながら下ろし、吐きながら上げる
ダイヤモンドプッシュアップの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 持ち上げた時に胸を絞るように収縮させる
- 腰を曲げたり反らしたりしない
6.ディップス
ディップスは、「大胸筋下部」を強く鍛えられる筋トレです。
完全に両手だけで自分の体重を持ち上げるため、自重トレーニングの最高峰であり体操選手にもお馴染みのトレーニングです。
ジムでは専用のディップスバーを使いますが、自宅でも同じ高さの椅子が二脚あれば可能。
またバーは平行である必要はなく、手すりの角などでもディップスはできます。
大胸筋下部が盛り上がると、腹筋部との段差が大きくなって胸板の厚さがより際立ちます!
ディップスのやり方
- 2本のバーに両手を付き、膝を曲げて身体を浮かせる
- 肘を曲げて身体を下ろし、持ち上げる
- 息を吸いながら下ろし、吐きながら上げる
ディップスのの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 持ち上げた時に胸を絞るように収縮させる
- 肩を痛めやすいので、痛みが出たら中止する
【ダンベル・マシン】ジムで大胸筋を鍛える効果的な筋トレメニュー8選
スポーツジムに通う方のための、大胸筋トレーニングを紹介します!
ジムであれば様々な器具を使って筋トレができ、効果的なメニューを組むことができます。
理想的な大胸筋トレーニングでは、ダンベル・マシンを3~4種目やった後に、自重トレーニングを1~2種目で仕上げましょう!
1.ベンチプレス
ベンチプレスは、「大胸筋中部」を鍛えられる筋トレです。
バーベルで行う方が一般的ですが、ダンベルでも同じ様にベンチプレスができます。
しかも1本のバーであるバーベルと違い、左右が独立したダンベルは不安定なため、動作を安定させるための細かいインナーマッスルも鍛えられるおまけ付き。
大胸筋の筋トレなら、まずはベンチプレスを基本に行いましょう!
ベンチプレスのやり方
- ダンベルを両手に持ち、ベンチに仰向けに寝る
- ダンベルを胸の横に下ろし、両手で持ち上げる
- 息を吐きながら上げ、吸いながら下ろす
ベンチプレスの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 下ろした際はダンベルをやや内側に傾けると肘を痛めにくい
2.インクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスは、「大胸筋上部」を鍛えられる筋トレです。
インクラインプッシュアップを丁度ひっくり返したようなトレーニングであり、自重トレーニングより強い負荷をかけたり細かく負荷を調整できるのがメリット。
ジムにインクラインベンチが無いとできないのが難点ですが、あるなら必ずやりたい筋トレです!
インクラインベンチプレスのやり方
- インクラインベンチの角度を60度にして座る
- 両手にダンベルを持ち、胸の横から上げる
- 息を吐きながら上げ、吸いながら下ろす
インクラインベンチプレスの注意点
- ベンチの角度が高すぎると肩に効きすぎるので60度前後にする
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
3.デクラインベンチプレス
デクラインベンチプレスは、「大胸筋下部」を鍛えられる筋トレです。
ジムの場合は腹筋台を使って行うことが多く、大胸筋の段差を際立たせたい場合は欠かせないトレーニング。
腹筋台がなくても、フラットベンチや床の上で膝を立てて身体を斜めにすれば擬似的なデクラインができます。
その場合は、背中が滑らないように注意してくださいね!
デクラインベンチプレスのやり方
- 腹筋台などに仰向けに寝て頭を下にする
- 両手にダンベルを持って真上に上げる
- 息を吐きながら上げ、吸いながら下ろす
デクラインベンチプレスの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 上げる方向は重力に対して垂直
- 頭に血が上りやすいので1セット毎に立ち上がる
4.ダンベルフライ
ダンベルフライは、「大胸筋中部」を鍛えられる筋トレです。
ダンベルプレスとの違いは、プレス系では肘の曲げ伸ばしもフルに使いますが、フライでは肘を伸ばしたまま大胸筋の動きだけでダンベルを持ち上げます。
ダンベルプレスが「前に押す」動作なのに対し、ダンベルフライは「胸を開いて閉じる」イメージですね。
プレスより重量は落ちますが、大胸筋を集中的に狙えるので効果的なトレーニングです!
ダンベルフライのやり方
- ベンチに仰向けになり両手にダンベルを持つ
- 胸を開くようにダンベルを下ろし、閉じるように上げる
- 息を吐きながら上げ、吸いながら下ろす
ダンベルフライの注意点
- 肘はピンと伸ばすと痛めやすいので、やや曲げる
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
5.ダンベルプルオーバー
ダンベルプルオーバーは、「大胸筋上部」を鍛えられる筋トレです。
腕を上から振り下ろす動作では、大胸筋上部とその下に隠れた小胸筋も鍛えられます。
インナーマッスルを鍛えることで、結果的に大きなアウターマッスルも膨らんで見える一石二鳥ですね。
腕を振り下ろす動作に適した筋肉なので、野球やテニスには必須のトレーニングです!
ダンベルプルオーバーのやり方
- ベンチに仰向けになり両手で一つのダンベルを持つ
- 腕を振り上げるようにダンベルを頭の先に降ろす
- 胸を絞りながらダンベルを胸の上に持ち上げる
- 息を吐きながら上げ、吸いながら下ろす
ダンベルプルオーバーの注意点
- 脇を閉じて肘が前を向くようにする
- ダンベルを落とすと危険なので無理のない重量で行う
6.ケーブルクロスオーバー
ケーブルクロスオーバーは、「大胸筋下部」を鍛えられる筋トレです。
ケーブルマシンがあるジムは多くないですが、あるなら絶対やりたい効果的なマシン。
上側から下に向かって腕を振り下ろすことで、マシンでは鍛えにくい大胸筋下部や中心部が効率的に鍛えられます。
見た目のインパクトもあり、インスタ映えする筋トレとしても人気ですよ。
ケーブルクロスオーバーのやり方
- ケーブルマシンの高さを頭あたりにセットする
- ケーブルを両手でも持ち、骨盤の前で両手が合わさるように引き下ろす
- 息を吐きながら引き、吸いながら戻す
ケーブルクロスオーバーの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- ケーブルを戻す時に力を抜かずゆっくり戻す
- 肘をピンと伸ばすと痛めやすいので、やや曲げる
7.チェストプレスマシン
チェストプレスマシンは、「大胸筋中部」を鍛えられる筋トレです。
どこのジムにも必ずあり、初心者でも取り組みやすいトレーニング。
自重より強い負荷を掛けられるのはもちろん、負荷を弱くすることもできるので腕立て伏せができない方でも効果的に大胸筋を鍛えられます。
大胸筋は男性にとっては分厚い胸板となりますが、女性にとってもバストアップや垂れ予防に必須の筋肉です!
チェストプレスマシンのやり方
- マシンのバーを乳首の高さにセットする
- 背中を椅子に押し付け両手でバーを押す
- 息を吐きながら押し、吸いながら戻す
チェストプレスマシンの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 反動を使わずゆっくり行う
8.バタフライマシン
バタフライマシンは、「大胸筋中部」を鍛えられる筋トレです。
ベンチプレストダンベルフライの関係と同じで、チェストプレスが肘も使うのに対し、バタフライマシンは大胸筋だけを集中して狙います。
大胸筋は外側から発達していくので、中部まで発達させて谷間を作るのは大変。
プレスだけでなく、フライも組み合わせて効率的に鍛えていきましょう!
バタフライマシンのやり方
- マシンのパッドを乳首の高さにセットする
- 両手でパッドを抱えて胸の力で閉じる
- 息を吐きながら閉じ、吸いながら開く
バタフライマシンの注意点
- 脇を開きすぎない、肩がすくまないように
- 反動を使わずゆっくり行う
まとめ
大胸筋を鍛える筋トレについて紹介してきました!
この記事で紹介した筋トレを1日に5~6種目組み合わせ、3セットやれば大胸筋トレーニングとしては完璧です。
「中部」「上部」「下部」をバランス良く鍛えて、誰もが羨むたくましい大胸筋を作り上げましょう!