デクラインベンチプレスとは?
デクラインベンチプレスは、ベンチプレスの応用編。
バーベルを下ろす角度を変えることで、ベンチプレスと違う刺激を大胸筋に加えることができます。
効果的に大胸筋を鍛えたい方は、ベンチプレスと合わせて行うといいでしょう。
また、ベンチプレスよりも身体に角度がつき、斜め下方向にバーベルを上下する動作になるので、高重量を扱いやすいという特徴も。
そのため、「ベンチプレスのMAX値が伸びない...」「大胸筋下部を大きくしたい!」という方は、デクラインベンチプレスを取り入れてみるのもおすすめです。
デクラインベンチプレスで鍛えられる筋肉
先述したようにデクラインベンチプレスでは、通常のベンチプレスと違う刺激を大胸筋に加えることができます。
トレーニングをする際は、以下で紹介する筋肉を意識しながら行うようにしましょう。
1.大胸筋下部
大胸筋は胸に位置する大きな筋肉。
デクラインベンチプレスは、主に大胸筋下部を効果的に鍛えることができます。
普段のベンチプレスよりも身体の斜め下方向に出力するので、大胸筋下部に負荷が加わります。
大胸筋下部の筋肉がつけば、キレのある胸板を作ることができるので、周りの人に差をつけることができますよ。
大胸筋を鍛えるトレーニングについては「【決定版】大胸筋の筋トレメニュー14選」で紹介しているので参考にしてください。
2.上腕三頭筋
上腕三頭筋は腕の裏側にある筋肉。
デクラインベンチプレスでは、通常のベンチプレスよりも斜め下方向に出力するので、上腕三頭筋に強い負荷が加わります。
腕を太くしたいという方は、上腕三頭筋を鍛えると効果的!身体の裏側にある筋肉の方が大きいので、効率的に筋肥大を行えますよ。
どうしても身体の前側にある筋肉を鍛えがちですが、身体の裏側にある筋肉を一緒に鍛えていくことで、筋トレの効果はさらに上がります!
上腕三頭筋を鍛えるトレーニングは「上腕三頭筋の筋トレメニュー」で紹介しているので参考にしてください。
デクラインベンチプレスの正しいやり方
ここでは、デクラインベンチプレスの正しいフォームやコツを紹介します。
どれだけ回数を行っても、正しいフォームで行えていなければ効果は薄れてしまいます。
以下の動画を参考にして、まずは正しいフォームを習得することにフォーカスしましょう!
デクラインベンチプレスの正しいフォーム
ベンチ台を調節する。
頭の方が下がるように30度傾けましょう。
ベンチ台に寝転び、バーベルを握る。
肩幅より5cm広い手幅で握り、肩甲骨を寄せて胸を張りましょう。
大胸筋でバーベルを持ち上げる。
頭を浮かさないようにしましょう。
バーベルをゆっくりと下ろす。
みぞおちを狙って下ろしましょう。
バーベルを胸を使って上げる。
肘が伸び切らないところまでバーベルを上げましょう。
同じ動作を繰り返す
デクラインベンチプレスのコツ
- 地面と垂直にバーベルを動かす
- 大胸筋下部と上腕三頭筋を意識して、動作を行う
- バーベルは、一瞬で持ち上げる
- ベンチ台から腰を浮かさないようにする
デクラインベンチプレスで効果的な重量設定
筋肥大と筋力増加を目指す方は、
- 回数:6~12回
- セット数:3~5セット
を目安に行いましょう。
デクラインベンチプレスでは、普段のベンチプレスよりも重い重量を扱えます。
普段のベンチプレスよりも5〜10kg増やして、限界まで追い込むようにしましょう。
ただし、普段のベンチプレスと角度が違うので、まずは軽い重量からフォームを確認しながら行うのがおすすめです。
デクラインベンチプレスの角度
デクラインベンチプレスの角度は15〜30度の間で行いましょう。
これ以上角度をつけてしまうと、他の筋肉に負荷がかかってしまうので、大胸筋を効果的に鍛えることができません。
逆にそれ以上角度が浅いと、大胸筋下部に適度な負荷を加えることができないので、15〜30度の間で行うのがおすすめです。
手幅を変えて鍛えたい筋肉にダイレクトに効かせよう!
デクラインベンチプレスでもグリップの手幅を変えることで、鍛えたい筋肉を直接鍛えることができます。
手幅を変えると重量設定も変わるので、トレーニング毎に適切な重量に変えましょう。
ワイドグリップ・デクラインベンチプレス
ワイドデクラインベンチプレスは、基本的なデクラインベンチプレスよりも手幅を広くしたトレーニング。
大胸筋下部の外側を効果的に鍛えることができます。
ワイドグリップ・デクラインベンチプレスの正しいやり方
- 基本的なデクラインベンチプレスよりも手のひら一枚分ずつ外側を持って構える
- 肩に力が入らないように意識して、バーベルを上げる
- 胸が開きすぎないように意識して、バーベルをゆっくり下げる
- 12回を1セットとして、3セット行う
ワイドグリップ・デクラインベンチプレスの注意点
- 手幅が広すぎると、肩を痛めるので注意する
- 肩に力が入らないようにする
ナローグリップ・デクラインベンチプレス
ナローデクラインベンチプレスは、基本的なデクラインベンチプレスよりも手幅を狭くしたトレーニング。
大胸筋下部の内側を効果的に鍛えることができます。
ナローグリップ・デクラインベンチプレスの正しいやり方
- 基本的なデクラインベンチプレスよりも、手のひら一枚分ずつ内側を持って構える
- 肘が開かないようにして、地面に対してまっすぐ上げる
- 絞り出すように、上腕三頭筋を使ってバーベルを上げる
- 12回を1セットとして、3セット行う
ナローグリップ・デクラインベンチプレスの注意点
- 肘が開かないようにする
- 上腕三頭筋を意識して動作を行う
3つのデクラインベンチプレスのやり方・種類
先ほどのバーベルを使ったデクラインベンチプレスではなく、軌道が決まっているスミスマシンやダンベルなどを使ったデクラインベンチプレスを紹介します。
自分にあった方法でトレーニングを行いましょう!
1.スミスマシンデクラインベンチプレス
スミスマシンとはバーベルがラックに固定されて、ガイドに沿って一直線に動くようになっている筋トレマシンのことです。
バーベルは一直線に動いてくれるので、角度が異なるデクラインベンチプレスでもケガをせずにトレーニングを行うことができます。
スミスマシンデクラインベンチプレスの正しいやり方
- いい位置で動作が行えるように、スミスマシンとベンチ台を調整する
- 重りをつけて、構える
- バーベルを上げる時は一気に上げ
- バーベルを下げる時はゆっくり下げる
- 15回を1セットとして、3セット行う
スミスマシンデクラインベンチプレスのコツ
- ベンチ台とスミスマシンを適切な位置に設定する
- 高負荷なトレーニングを行う
2.フラットなベンチ台で行うデクラインベンチプレス
フラットなベンチ台では、足を使ってお尻を浮かせ、斜めの角度をつけます。
角度を調整できるベンチ台と比べると態勢が不安定になるので、体幹部を鍛えるトレーニングにもなります。その分、ノーマルなデクラインベンチプレスよりも5〜10kgほど重量を下げましょう。
フラットで行うデクラインベンチプレスの正しいやり方
- フラットなベンチ台に仰向けに寝転がり、膝を立てる
- 足を使って腰を浮かせ、膝から首の付け根までまっすぐのラインをつくる
- 左右にブレないようにして、バーベルを持ち上げる
- 肘が伸び切らないギリギリの所まで上げ、ゆっくりと元の状態に戻る
- 15回を1セットとして、3セット行う
フラットで行うデクラインベンチプレスのコツ
- 左右がブレないように、体幹部に力を入れる
- 背中と足がまっすぐのラインになるまで、腰を上げる
3.ダンベルで行うデクラインベンチプレス
ダンベルを使ったデクラインベンチプレスを紹介します。
バーベルを使ったトレーニングとは違い、ダンベルを持つ両手は離れているので、肩周りの筋肉も同時に鍛えることができます。
ダンベルデクラインベンチプレスの正しいやり方
- ベンチ台の角度を調整して、両手にダンベルを持って構える
- ダンベルの下に肘がくるようにして、地面に垂直にダンベルを上げる
- ゆっくりと元の状態に戻す
- 15回を1セットとして、3セット行う
ダンベルデクラインベンチプレスのコツ
- 肩に力が入らないようにする
- ダンベルはまっすぐ動かす
ダンベルを使った大胸筋のトレーニングをもっと知りたい方は「大胸筋を鍛えるダンベルメニュー6選」で紹介しているので参考にしてください。
まとめ:大胸筋下部を鍛えて、キレのある胸板に!
今回は、デクラインベンチプレスのやり方について紹介しました。これで、大胸筋下部や上腕三頭筋を徹底的に鍛えることができます。
普通のベンチプレスはスクワットとデッドリフトと並んで「筋トレのBIG3」と呼ばれるほど、筋トレでは重要なトレーニングです。
普通のベンチプレスも行いながら、デクラインベンチプレスで大胸筋下部を鍛えていきましょう!