インクラインベンチプレスで鍛えられる筋肉
インクラインベンチプレスで鍛えられる筋肉は主に2つあります。
鍛えられる筋肉を意識してトレーニングを行うことで、効果を感じられやすくなるので必ず覚えておきましょう!
1.大胸筋上部
インクラインベンチプレスで狙いたい筋肉は「大胸筋上部」
通常のベンチプレスに傾斜をつけて行うことで、大胸筋の上側に負荷をかけることができます。
大胸筋上部が発達すると胸筋自体の厚みが増し、男らしい肉体を手に入れることができます。
また、胸筋上部が盛りあがることによって、Tシャツを着た時に乳首が透けなくなるので、ピッタリ目の服を着こなせるようになりますよ!
2.三角筋
インクラインベンチプレスでは、肩の前部に位置する「三角筋」も効果的に鍛えることができます。
三角筋を鍛えることで二の腕や肩周りを大きくがっしりとした見た目にすることができます。
大胸筋上部と合わせて肩の筋肉を発達させれば、美しいボディラインを手に入れることができますよ!
インクラインベンチプレスの正しいやり方
それでは、インクラインベンチプレスの正しいやり方について紹介します。
正しいフォームを身に付けて「大胸筋上部」をしっかりと鍛えていきましょう。
インクラインベンチプレスのやり方
トレーニングベンチに仰向けに寝転ぶ
ベンチの角度は30〜45度に設定。バーベルのスタート位置は肘をやや曲げたまま握れる高さにラックをセットする。寝転んだ時、バーベルがおでこの前に来るようにシートを設置する。
バーベルを握る
手幅はバーベルの81cmラインを小指をかけて握り、バーベルを持つ。
アーチ(ブリッジ)を作る
肩甲骨を寄せて肩が上がらないように固定する。腰で反らないように胸を張ってアーチを作る。
ラックからバー外して持ち上げる。
かかとが着く位置に足をしっかりと固定して、肩甲骨に負荷が乗っていることを感じながらラックからバーを外して持ち上げる。
バーをゆっくり下ろす
バーベルに対して肘を垂直に曲げながら下ろす。肩甲骨を寄せて、みぞおちで迎えにいくイメージで下ろす。鎖骨から指2本分ほど下を狙って下ろす。
バーを持ち上げる
下ろしきったら、頭の方へ柔らかい弧を描くように持ち上げる。
同じ動作を繰り返す
同じ姿勢・同じ軌道・同じテンポで反復する。
インクラインベンチプレスの重量設定・セット数の組み方
松浦トレーナー
ベンチの角度は30〜45度に設定しましょう。
身体の角度が緩やか過ぎると、大胸筋上部に効果的な負荷を加えることができません。
逆に角度が急すぎると、肩や僧帽筋に力が入り、大胸筋上部を十分に鍛えることができないので注意しましょう。
おすすめメニュー内容
- 回数:10〜12回
- セット数:5セット
- 休憩時間:1分30秒
インクラインベンチプレスはパワーグリップを活用しよう!
松浦トレーナー
インクラインベンチプレスでは大胸筋よりも先に前腕や手のひらが疲れてしまうことが多いです。
そんな時「パワーグリップ」を使用することで前腕や握力の疲労を軽減させて、大胸筋に集中してトレーニングできるようになります。
『ALLOUT』(上写真) のパワーグリップであれば、価格が3,000円ほどで購入しやすいのでおすすめです。
【参考】パワーグリップのおすすめ6選!
インクラインベンチプレスでよくある間違ったやり方
ここからは、インクラインベンチプレスでありがちな間違ったやり方と解決方法について解説していきます。
間違えやすいポイントを確認して、正しいやり方を習得しましょう!
1.肘の位置
インクラインベンチプレスのよくある間違いとして、肘の位置が適当になってしまっているケースが多いです。
肘の位置がブレているとバーベルの負荷を大胸筋上部に最大限かけられなくなってしまいます。
動作を正しく行うためには、手首の真下に肘があることを意識しながら行いましょう。
手首の真下に肘があることで、地面に対して垂直に重力がかかり、正確に狙った部位へ負荷をかけることができます。
また、ナチュラルに骨格を動かすことができるので、関節への負担が少なく怪我をしにくくなります。
2.バーベルを下ろす位置
インクラインベンチプレスでバーベルを下ろす位置を間違えてしまい、怪我をしてしまう人が多くいます。
インクラインベンチプレスの正しいバーベルの下ろす位置は鎖骨から指2本下あたりです。
バーベルを下ろす位置が低すぎたり、高すぎたりすると、肩に異常な負荷を掛けてしまうので要注意です。
フラットのベンチプレスでは乳頭とみぞおちの間あたりに下ろしますが、それよりも傾斜が少し高い分、バーベルを操作するのが難しいので注意して取り組みましょう。
3.腰を反りすぎている
通常のベンチプレスの延長線上で「アーチ(ブリッジ)」を作ることを意識しすぎて、腰を反りすぎてしまう場合があります。
傾斜をつけたベンチでそのままの意識で取り組んでしまうと、腰椎に負担のかかりやすい姿勢になるためとても危険です。
インクラインベンチプレスでは腰をベンチにしっかりとつけ、腹圧を入れて胸のあたりでアーチになっている状態で行いましょう。
インクラインベンチプレスの応用種目
ここからは、さまざまな器具を使ったインクラインベンチプレスの応用種目のやり方を紹介します。
さまざまなトレーニングで筋肉に負荷を加えることで、効率的に筋肉を大きくすることができますよ。
1.インクラインダンベルプレス
「ダンベル・インクラインダンベルプレス」は、バーベルではなくダンベルを使って行うトレーニングです。
通常のインクラインベンチプレスと鍛える部位は同じですが、可動域が増すので大胸筋上部をもっと鍛えたいのであれば取り組むことがおすすめです。
ダンベルさえあれば、自宅でも大胸筋上部を鍛えることができます。
ダンベル・インクラインベンチプレスの正しいやり方
- ベンチ台の角度を調整し、仰向けに寝転がり、両手にダンベルを持つ
- 肩甲骨を寄せアーチを作り、鎖骨の真上にダンベルを持ってくる
- 腕が地面に対して垂直になるように、ダンベルをゆっくり下におろす
- 肩の高さまで下げたら、ダンベルをやや弧を描くように寄せながら上げる
- 10回を1セットにして、3セット行う
ダンベル・インクラインベンチプレスのコツ
- 肩甲骨に負荷がかかっていることを意識する
ダンベルを使用した大胸筋を鍛えるトレーニングを「大胸筋を鍛えるダンベルメニュー6選」で紹介しているので参考にしてください。
【参考】ダンベルのおすすめ商品を紹介!
2.スミスマシン・インクラインベンチプレス
スミスマシンは、レールに沿ってバーベルの軌道が固定されたマシンです。
バーベルの軌道が固定されているので、初心者の方でも安全に鍛えられます。
軌道が固定されている為、意識する事が少なく、正しいフォームで動作を行う事ができやすいです。
スミスマシン・インクラインベンチプレスの正しいやり方
- ベンチ台の角度を30〜40度ほどに傾ける
- 通常のベンチプレスと同じ手幅で、81センチラインを持って構える
- 腕を伸ばした状態から、ゆっくりとバーベルを下ろす
- 胸まで下げたら、大胸筋上部を意識してバーベルを上げる
- 10回1セットとして、3セット行う
スミスマシン・インクラインベンチプレスのコツ
- 通常のインクラインベンチプレスよりも重量を上げて行う
- バーベルを下ろす位置を鎖骨から指2本分下になるようにする
3.チェストプレスマシン
チェストプレスマシンは座りながら行う事ができ、簡単に大胸筋を鍛えることができます。
チェストマシンのメリットは、動作が単純で鍛えたい筋肉を意識できる事です。
高負荷なトレーニングを行うこともでき、筋トレの停滞期を抜け出すキッカケになるかもしれません!
しかし、ジムによってはチェストプレスマシンが置いてない場合もあります。
チェストプレスマシン・インクラインベンチプレスの正しいやり方
- イスの位置を、乳頭の隣にグリップがくるように調整する
- マシンの滑車の軌道に沿ってグリップに力を込め押し出す
- 呼吸を止めずに、ゆっくり元の状態に戻る
- 10回を3セット行う
チェストプレスマシン・インクラインベンチプレスのコツ
- 戻す時に肩が上がらないようにする
- 背面のシートからお尻が浮かないように注意する
4.インクラインダンベルフライ
インクラインダンベルフライは、ダンベルフライを傾斜をつけたベンチで行う種目です。
大胸筋上部をプレス系種目とは異なる角度からトレーニングすることができます。
インクラインダンベルフライの正しいやり方
- ベンチ台を調整し、頭の方が30〜45度上げる
- ベンチに座りダンベルを構える
- ダンベルを向かい合わせに持ち、地面と垂直に下ろしていく
- 大胸筋上部を意識しながら、ゆっくりとバーベルを下ろしていく
- 肩甲骨可動ギリギリまで下げたら元の位置まで戻す
- 10回を1セットとして、3セット行う
インクラインダンベルフライの注意点
- 弧を描くように下ろす
- 呼吸を止めないようにする
- 垂直にダンベルを下ろす
まとめ
今回はインクラインベンチプレスの本当に正しいやり方を解説してきました。
インクラインベンチプレスは間違ったやり方をしている人が多い種目なので、正しい姿勢を理解してから取り組みましょう。
また、鍛えられている筋肉の部位を意識することで、さらに種目への理解度が高まり効率よく筋肥大していくことができますよ。
インクラインベンチプレスで大胸筋に厚みやメリハリをつけ、かっこいい上半身を作っていきましょう!