「広背筋を効率よく鍛える方法を知りたい…」
「大きくてかっこいい背中を手に入れたい…」
大きくて広い背中を作る上で欠かせない広背筋!
この記事では、
- 広背筋を鍛える3つのメリット
- ダンベルやケーブルマシンを使った広背筋の筋トレ5選
- 器具なし自重でできる広背筋の筋トレ9選
- チューブを使った広背筋の筋トレ3選
- トレーニング後に行うべき背筋のストレッチ
を紹介します。
水泳選手のような男らしくカッコいい逆三角形ボディを最速で手に入れましょう!
*すぐに広背筋の鍛え方を見たい方は、「ダンベルやケーブルマシンを使ったジムで行う広背筋の筋トレ5選」「器具なし&自重でできる広背筋の筋トレ9選」をご覧ください。
この記事を書いた人
林慧亮
uFit代表
Youtubeチャンネル「林慧亮」は登録34万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。
そもそも広背筋とは
広背筋とは、背中側で脇腹から腰の位置まで繋がっているとても大きな筋肉。
広背筋は、以下の動作で働くことが多い筋肉です。
- 伸ばした腕を骨盤側にひっぱるとき
- 体の姿勢を維持するとき
広背筋を鍛えると、逆三角形を作るのに貢献するだけでなく、骨盤や肩関節の安定性にも関係するためトレーニングの質を向上させられます!
広背筋を鍛える3つのメリットとは
広背筋は大胸筋などと比べて成長を実感しにくい筋肉なので、鍛えるメリットを理解して筋トレに対するモチベーションを高めましょう!
広背筋を鍛える3つのメリット
1.かっこいい逆三角形の体になれる
広背筋を鍛えると、腰から肩にかけて広がりがある身体のラインが出て、男らしい逆三角形の肉体になれます。
また、広がりだけでなく厚みのある身体になれるのも大きなメリットです。
ちなみに、逆三角形のスタイルをさらに際立たせたい方は、以下の筋肉も鍛えるのがおすすめですよ!
- 肩の筋肉である「三角筋」
- 広背筋の動きをサポートする「大円筋」
2.姿勢が改善される
姿勢が悪い原因は人それぞれですが、背中側の筋力不足で猫背になっている方も多いです。
広背筋などの背中の筋肉が強くなると、上半身が背中側に引っ張られて姿勢が良くなります。
また、広背筋を鍛える過程で他の背中の筋肉も鍛えられるので、自然と姿勢が良くなっていきますよ。
3.シックスパックを作る手助けになる
広背筋を鍛える直接のメリットではありませんが、広背筋を鍛えると自然とシックスパックに近づきます。
というのも、人間の体はあい対する筋肉でバランスを取ろうとするため、反対側にある背中の筋肉も働くからです。
また、広背筋は上半身の中でも大きな筋肉なので、鍛えると脂肪燃焼効果が高く(基礎代謝が上がって脂肪が燃えやすくなる)、シックスパックを際立たせられますよ。
バーベルやケーブルマシンを使ったジムで行う広背筋の筋トレ5選
ここからはバーベルやケーブルマシンを使った高負荷の広背筋筋トレを紹介します。
自重と比べて高負荷のトレーニングが可能なので、広背筋を大きくしたい方はここで紹介するメニューを活用してくださいね。
1.懸垂(チンニング)
広背筋を鍛えるもっとも効果的なトレーニングの「懸垂」。
ダンベルやマシンを使うわけではありませんが、広背筋を鍛えるトレーニングとして欠かせないので1つ目のメニューとして紹介します。
懸垂の正しいやり方とコツを覚えて、効果的に広背筋を鍛えましょう!
懸垂のやり方
- 肩幅よりやや広めにバーを握る
- 背筋をまっすぐ伸ばし、身体を少し浮かせる
- 息を吐きながら素早く身体を引き上げる
- 息を吸いながらゆっくりと身体を戻す
- 同じ動作を10回2~3セット行う
2.ラットプルダウン
ラットマシンを使って広背筋に負荷を加える「ラットプルダウン」。
ケーブルマシンを使うので軌道が安定しやすく怪我をする可能性もほとんどないので、初心者にもおすすめのトレーニングです。
また、重量調整が容易なので、懸垂でウォームアップして、次の種目としてラットプルダウンを行うのもおすすめですよ。
ラットプルダウンのやり方
- バーを肩幅より少し広めに持つ
- 胸を張り、肘を垂直に下ろすようにバーを胸の前に引き下げる
- 胸の高さまで下げたら、力を抜かずゆっくりと元に戻す
- 同じ動作を12回2~3セット行う
ラットプルダウンのコツ
- 背中を反りすぎないようにする
- 広背筋を使うことを意識する
3.ベントオーバーロー
バーベルを使い広背筋を集中的に鍛える「ベントオーバーロー」。
高重量を扱いやすいので、効率よく広背筋を筋肥大できます。
ベントオーバーローのやり方
- 足は肩幅程度に開き、背中が丸くならないように胸を張る
- 腰から前にかがむようにして、バーベルを肩幅やや広めに持つ
- お腹の下あたりに向かってバーベルを引き上げる
- バーベルがお腹につく程度まであげたら、ゆっくりと下げる
- 同じ動作を12回2~3セット行う
ベントオーバーローのコツ
- 頭から腰までが一直線になるようにする
- バーベルを引き上げる時に肩に力が入らないようにする
- 慣れてきたら重量をあげて負荷を増やす
4.シーテッドロー
座った状態で広背筋を鍛えるマシントレーニングの「シーテッドロー」。
シーテッドローはフォームがとても大事で、猫背になったりしているとあまり効果がありません。
骨盤を立てた綺麗なフォームで行うと効果があるので、是非取り入れてみてください。
シーテッドローのやり方
- マシンに胸を張って座り、バーを握る
- 身体も少し引きながらお腹の下あたりに向かってバーを後ろに引く
- 後ろまで引ききったら、ゆっくりと元に戻す
- 同じ動作を12回2~3セット行う
シーテッドローのコツ
- 背中を丸めない
- 下腹部に向けて引っ張り、広背筋を使うことを意識する
5.ケーブルプルオーバー
ケーブルを引き下げる動作で脇から下の広背筋を鍛える「ケーブルプルオーバー」。
ケーブルプルオーバーは、逆三角形ボディを作るには欠かせない脇の下の広背筋をピンポイントで鍛えられます。
広背筋を追い込んだ後、最後の種目として取り入れるといいですよ!
ケーブルプルオーバーのやり方
- 頭よりも高い位置にロープのアタッチメントを設置する
- 足を肩幅程度に開き、ロープは肩幅で握る
- 背中はまっすぐ伸ばし腰は軽く曲げ、ロープをお腹の高さまで引く
- ロープをゆっくりと戻す
- 同じ動作を15回2~3セット行う
ケーブルプルオーバーのコツ
- 背中が丸くならないようにする
- 腰が反らないようにする
- 肘は使わず肩関節でケーブルを引き下げる
器具なし&自重でできる広背筋の筋トレ9選
「自宅でも器具を使わずに広背筋を鍛えたい」という方におすすめの自重でできる広背筋の筋トレメニューを9個紹介します。
自重トレはコンパウンド種目(多関節運動)になるのでピンポイントで広背筋だけを鍛えにくいですが、1つ1つのトレーニングを正しく行うと広背筋に効果的に効かせられますよ。
一緒に行える5分間の動画を用意したので、動画を再生しながら一緒に実践してみてください。
種目ごとの説明を読み飛ばしてダンベルやマシン筋トレを見たい方は「チューブを使った広背筋の筋トレ3選」をクリックしてください。
1.スーパーマン
背筋全体を鍛える自重トレの「スーパーマン」。
その名の通り映画「スーパーマン」のポーズをとるトレーニングです。
体育の授業で行う背筋(バックエクステンション)にさらに負荷をかけたトレーニングで、手軽に負荷を増やしたい方におすすめです。
スーパーマンのやり方
- うつぶせになる
- 両手両足を地面から離す
- 身体を反るようにして、両手両足をゆっくりとあげる
- ゆっくりと身体を戻す(戻す際に床に手や足をつかない)
スーパーマンのコツ
- 手足をなるべく伸ばす
- ゆっくりと行う
2.Tレイズ
胸を大きく開いた状態で背中の大きな筋肉を刺激する「Tレイズ」。
肩甲骨を寄せて背中の筋肉が収縮しているのを感じながら動作しましょう。
目線は前方のやや斜め上を見ると自然に胸を張った姿勢になります。
Tレイズのやり方
- うつ伏せになり、手は横に大きく開く
- できるだけ大きく上体をそらせていく
- 上げきったらゆっくりとおろしていく
- この動作を繰り返す
Tレイズのコツ
- 胸を地面につけない
- 上体をあげつつ肩甲骨を寄せて広背筋の収縮を感じる
3.リバースプランク
背筋を中心に体幹を鍛える「リバースプランク」。
ピンポイントに広背筋を鍛える種目ではありませんが、リバースプランクであれば背中全体をまんべんなく鍛えられます。
最初は15秒程度を目安に、慣れてきたら30〜45秒連続でできるようになりましょう。
リバースプランクのやり方
- 仰向けになり手(または肘)をついて構える
- 膝を伸ばして足から頭まで一直線にする
- この体制をキープする
リバースプランクのコツ
- 視線は天井へ向ける
- 体が曲がらないように体幹に力を入れる
4.ダイアゴナル
お尻を中心に背中側の筋肉の引き締めに効果的な「ダイアゴナル」。
広背筋への負荷はかなり少ないですが、体幹に力をいれて行うと結果的に広背筋への刺激にもなります。
ダイアゴナルのやり方
- 手をついて四つん這いになる
- 右手と左足を体と一直線になるようにあげる
- 元の体勢に戻る
- 左手と右足を体と一直線になるようにあげる
- 元の体勢にもどる
ダイアゴナルのコツ
- お尻が上がり過ぎないように注意する
- 呼吸を止めずにリラックスして行う
5.ラットプレス
仰向けの姿勢から背中の筋肉を使って起き上がる「ラットプレス」。
腕の力を使ってしまいがちな筋トレですが、正しいフォームで行うと自重トレでありながら広背筋へかなりの負荷を加えられます。
ラットプレスのやり方
- 仰向けになり、両手を斜め45度にする
- 背中の筋肉を使って上体を持ち上げる
- 元の姿勢に戻る
ラットプレスのコツ
- 肘から先は浮かさない
- おへそを見ながら行う
6.スイマー(手足逆アップ)
水泳のクロールに似た動きを行う「スイマー」。
シンプルな背筋の自重トレーニングですが、1回ごとの動きを丁寧にやると広背筋へ負荷を加えましょう。
できるだけ大きく上げ下げするように意識すると、効果的に背筋を鍛えられますよ。
スイマーのやり方
- うつ伏せになって両手を伸ばす
- 右手と左足を同時にあげる
- もとの体勢にもどる
- 左手と右足を同時にあげる
- 元の体勢に戻る
- 左右交互に繰り返す
スイマーのコツ
- できるだけ大きく動作する
- あげない手や足が浮かないようにする
7.リバーススノーエンジェル
広背筋を集中して鍛えられる「リバーススノーエンジェル」。
あまり知られていないトレーニングですが、寝ながらにして広背筋を集中的に鍛えられるのでかなりおすすめの自重トレーニングです。
リバーススノーエンジェルのやり方
- うつ伏せになる
- 両手は地面から軽く浮かせる
- 両手を伸ばしたまま、ゆっくりと頭の上まで持ってくる(肩甲骨を軽く寄せる)
- 頭上で一度静止し、ゆっくりと元に戻す
リバーススノーエンジェルのコツ
- とにかくゆっくりと行うことを意識する
- 肩甲骨を寄せて広背筋を使うことを意識する
8.デクライン・プッシュアップ
足を高い所に乗せ、身体の角度をつけて行う「デクライン・プッシュアップ」。
大胸筋上部を鍛える筋トレですが、手のつく位置を調整することで広背筋も鍛えられます。
脇の角度が45度になるように手を置きましょう。
デクライン・プッシュアップのやり方
- 足を地面よりも高い場所に乗せ、両手を脇が45度になるように地面につく
- 身体はまっすぐのまま、肘を曲げて身体を地面に近づける
- 地面ギリギリまで下げたら、元の状態に戻る
デクライン・プッシュアップのコツ
- 脇の角度を45度にする
- 身体は一直線をキープする
9.ドンキーキック
四つん這いになって足を後ろに高く上げる「ドンキーキック」。
基本的には大臀筋(お尻の筋肉)を鍛える自重トレーニングですが、足を持ち上げる際に広背筋の筋肉も使います。
ドンキーキックのやり方
- 肘と膝を床につき、四つん這いになる
- 右足を後ろ高くに上げる(膝は曲げてOK)
- 左足も同様に行う
ドンキーキックのコツ
- 腰が反りすぎないようにする
- 腹筋に力を入れて行う
チューブを使った広背筋の筋トレ3選
自重トレーニングでは物足りない方におすすめの「チューブを使った広背筋の筋トレ」を紹介します。
チューブを使うと自宅でも広背筋トレーニングの幅を広げて、負荷を調整できますよ。
また、トレーニングチューブを持っていない方は、1,000円程度で購入できるので、以下の記事より1つ選びましょう。
【参考】トレーニングチューブのおすすめランキング!補助バンドを使って自宅筋トレの強度をあげよう
1.チューブラットプルダウン
チューブで上から下に引っ張る「チューブラットプルダウン」。
チューブさえあれば誰でもできる手軽なトレーニングでありながら、チューブの持つ位置を調整することで簡単に負荷を調整できるのが大きなメリット。
チューブラットプルダウンでは「ドアアンカー」を使うので、ドアアンカー付きのチューブを用意してください。
チューブラットプルダウンのやり方
- ドアアンカーを上に固定する
- 両手で持ち、正座する
- 胸を張って、肘を垂直に下ろすようにバーを胸の前に引き下げる
- 胸の高さまで下げたら、力を抜かずゆっくりと元に戻す
- 同じ動作を15回2~3セット行う
チューブラットプルダウンのコツ
- 広背筋を使っていることを意識する
- 腕で引く意識よりも肘で引く意識で行う
- 正座が難しい場合は膝立ちになる
2.チューブプルオーバー
ケーブルでなくチューブを使う「チューブプルオーバー」。
チューブの本数を増やせば、自宅でも強度の高い状態でトレーニングできますよ。
チューブプルオーバーのやり方
- ドアアンカーを上に固定する
- 足を肩幅程度に開き、チューブを肩幅で握る
- 背中はまっすぐ伸ばし腰は軽く曲げ、チューブをお腹の高さまで引く
- チューブをゆっくりと戻す
- 同じ動作を15回2~3セット行う
チューブプルオーバーのコツ
- 腰が反りすぎないようにする
- 肘は使わず肩関節でケーブルを引き下げる
3.チューブアシストチンニング
チューブを使って行う懸垂の「チューブアシストチンニング」。
自重の懸垂ができない方でも、チューブが補助してくれるので自重よりも軽い負荷で懸垂ができるようになりますよ。
チューブアシストチンニングのやり方
- チューブをバーに引っかける
- 膝にチューブくくらせて、スネの位置にチューブをセットする
- 肩幅よりやや広めにバーを握る
- 背筋をまっすぐ伸ばし、身体を少し浮かせる
- 息を吐きながら素早く身体を引き上げる
- 息を吸いながらゆっくりと身体を戻す
- 同じ動作を15回2~3セット行う
チューブアシストチンニングのコツ
- チューブをスネにセットできないときは足首や足裏にセットする
- 肘を腰につけるイメージで引き上げる
- 胸を張ってまっすぐ上下動する
チューブアシストチンニングでは、バンドタイプのチューブを使った方が安全でやりやすいですよ。
背筋のストレッチ3選
ここまで広背筋を鍛える筋トレメニューを紹介してきましたが、筋トレ後にはストレッチをして筋肉のケアを行いましょう。
広背筋の筋トレは首や腰への負担が大きく、放っておくと慢性的な凝りにつながってしまいます。
広背筋のストレッチだけでなく、首や広背筋周りなどのストレッチも同時に行うのがおすすめですよ。
1.広背筋を伸ばすストレッチ
広背筋のストレッチ方法
- 座る
- 右肘を左手で抑える
- 背筋を伸ばしたまま、左に倒して20秒ずつキープする
- 元に戻る
- 反対に左肘を右手で抑える
- 背筋を伸ばしたまま、右に倒して20秒ずつキープする
広背筋をストレッチする際のコツ
- お尻が地面から浮かないようにする
- 息は止めずに行う
- 真横ではなく若干前方に倒すようにする
2.僧帽筋を伸ばすストレッチ
僧帽筋のストレッチ方法
- 座る
- 両手を背中の後ろで組む
- 右手首を左手で抑える
- 左に顔を傾けて首をゆっくりと180度回す
- 元に戻る
- 両手を背中の後ろで組む
- 反対に左手首を右手で抑える
- 右に顔を傾けて首をゆっくりと180度回す
僧帽筋をストレッチする際のコツ
- とにかく肩の力を抜く
- 息を止めずに行う
3.脊柱起立筋を伸ばすストレッチ
脊柱起立筋のストレッチ方法
- 仰向けになる
- 徐々に足を持ち上げる
- 背中の上部より下が浮くように手で腰を支える
- 足を頭の近いところに下ろす
- 背中が丸まった状態で20秒キープする
- 元に戻る
脊柱起立筋をストレッチする際のコツ
- 背中を丸める
- 苦しい場合はひざを伸ばす
背中の筋肉を伸ばすストレッチ方法を紹介してきましたが、これらのストレッチを筋トレ前後や起きた後、寝る前に細かく分けて何回もできるとベストです。
しっかり筋肉をケアしつつ、怪我のリスクを減らすとともに筋トレ効率を向上させて効果的に広背筋を鍛えましょう!
【参考】広背筋を伸ばすストレッチをもっと知りたい方はこちら!
まとめ
広背筋を鍛えるメリットをはじめ、自重・ダンベル・ケーブルマシンなどの様々な広背筋の筋トメニューを紹介しました。
同じ筋トレばかりを繰り返すのではなく、様々なメニューを組み合わせると効率よく広背筋を大きくできますよ。
厚みのあるかっこいい背中を目指してコツコツと取り組みましょう。