ラットプルダウンとは?
ラットプルダウンは背中を鍛えることができる最強の筋トレ種目。
体力に自信がない女性や初心者の方にも、怪我のリスクがほとんどないのでおすすめです。
座った姿勢のままバーを引き寄せるだけで、背中の筋肉を狙ってトレーニングを行えます。
しかし、正しいやり方ができていないと背中の筋肉は非常に鈍感なので、効率の悪いトレーニングになってしまいがち。。
そこで今回は筋トレ初心者でもわかりやすくラットプルダウンのやり方やメリットについて解説していきます。
ラットプルダウンの効果やメリット3選
ラットプルダウンをすると、実際にどんな効果が体に表れるのか確認してモチベーションを高めましょう。
◆ラットプルダウンの効果やメリット
1.スタイルが良くなる
背中の筋肉は逆三角形の形状をしており、上半身のボディライン形成において重要な部位。
くびれのある美しいボディラインになれるので、スタイルが良くなりどんな服でも似合うような体になれますよ!
背中を広くして男らしくなりたい方や、くびれを作って美しいボディラインを作りたい方はラットプルダウンを積極的に取り組みましょう。
2.姿勢が良くなる(猫背改善)
背中の筋肉は「抗重力筋」とも呼ばれています。
抗重力筋は重力に従って丸くなりやすい背中を正しい位置に矯正してくれる働きがあります。
猫背は横隔膜の機能不全を引き起こし、呼吸が浅くなる原因になってしまい集中力や睡眠の質を低下させることにも繋がってしまいます。
また、猫背だと第一印象が性格が暗そうな印象を与えてしまうので、改善すれば仕事や恋愛でもうまくいくようになるかもしれません。
3.肩こり改善
肩甲骨を上下左右斜めに動かすラットプルダウンは、肩周りの血流を大幅に改善してくれます。
特に、首肩の境目あたりが凝りやすい方にはおすすめ。
デスクワークや長時間同じ姿勢で作業していて首肩周りが凝りやすい方は、ぜひ導入してみましょう。
ラットプルダウンで鍛えられる筋肉
ラットプルダウンを行う際は、以下の筋肉を意識しながら行うようにしましょう。
1.広背筋
「広背筋」は、逆三角形やくびれを作るボディラインの形成において非常に重要な筋肉。
広背筋は人体で一番面積が大きな筋肉なので、小さな筋肉を鍛えるよりも体の見た目を大きく変えられますよ。
2.大円筋
「大円筋」は二の腕から脇の下に付着しており、肘を後ろに引いてモノを引っ張る動作や脇を閉じる動作に作用する筋肉。
ラットプルダウンにおいては「広背筋」の補助をする筋肉として働いています。
3.僧帽筋
首から肩(鎖骨や肩甲骨の内側)にかけて付着している大きな筋肉。
「上部」「中部」「下部」の3パートに分かれており、鎖骨に向けてバーを引くラットプルダウンでは僧帽筋下部を鍛えられます。
また、頭の後ろに引くビハインド・ラットプルダウンでは僧帽筋上部を主に鍛えられますよ。
ラットプルダウンのやり方
マシンの前に立ち、バーを深く握る
- 両足をしっかりと地面につける。
- 足を開いたり閉じたり、つま先立ちになるような位置に足を置かない。
マシンに座りパッドを膝に当てる
足を適当な位置に置かず、必ず膝を90度にしておきましょう。
スタートの姿勢を作る
- 背筋を伸ばして、上半身を拳1つ分、後ろに倒す。
- バーを握った状態で、腕を捻り肘の裏を少し後ろに向けておく。
- 目線は斜め上に向いて、マシンの上端を見る。
バーを引く
首の力を抜き、胸を張りながら鎖骨に向かって丁寧に引く。
バーを戻しながらゆっくり腕を伸ばす
- はじめの姿勢までゆっくり腕を伸ばす。
- 力が抜けてしまうので、腕は伸びきらないうちに再びバーを引く。
同じ動作を繰り返す
1〜5までの動作を繰り返す。
ラットプルダウンでよくある5つの間違ったやり方
ラットプルダウンは回数や重量よりも、姿勢とやり方が非常に重要なトレーニング種目。
ラットプルダウンは簡単な動作なだけに、自己流で間違ったやり方や姿勢で行っている人がかなり多いです。
自分が間違ったやり方でやってないか確認してみましょう!
ラットプルダウンでよくある間違ったやり方
1.首に力が入っている
肩がすくむと僧帽筋(上部)や腕にばかり効いてしまい、背中に効かせられません。
2.股関節(骨盤)がブレている
これはトレーニング初心者だけでなく、中級者でもよく見かける間違いです。
足を適当な位置に置かず、必ず膝を90度にしておきましょう。
股関節がブレている=力が抜けている
(腹圧が抜けている)
背中の筋肉は骨盤付近に付着しているので、股関節(骨盤)がブレていると鍛えたい部分にうまく力を加わらないため、意味のないトレーニングになってしまいます。
3.バーの握り方が間違っている
腕の筋肉が優位に働いてしまうので、指に引っ掛けただけでバーを引く事は絶対にNGです。
正しい握り方は、小指、薬指側で深く強く握り、首の力みをなくしてしっかりと背中へ負荷がかかるようにすることです。
背中を鍛えたい方はバーをできるだけ深く握るようにしましょう。
4.呼吸が間違っている
筋トレにおいて呼吸は重要です。
筋肉が縮む時(力をいれるとき)に息を吐くと、筋肉が力を発揮しやすく、適切な負荷でのトレーニングを行えます。
ラットプルダウンではバーを引く時に息を吐き、上げるときに息を吸い込むように意識しましょう。
5.広背筋を鍛えれていない(脇の下が効いてる感じがする)
二の腕の付け根(脇の下)あたりにだけ効いている感じがするのは間違っています。
広背筋を鍛えているつもりでも、他の筋肉ばかり鍛えてしまっている可能性が高いです。
その原因は肩甲骨が安定せずに、正しい姿勢をとれていないからです。
肘を内側に捻り、脇を内側に絞るようにすると肩甲骨が安定して、広背筋を正確に狙ったトレーニングができるようになります。
ラットプルダウンの回数や重量設定
ラットプルダウンはまず姿勢を体に覚えさせた方が効率的です。
最初から高重量では行わず、軽めの負荷で正しい姿勢を体に染み込ませてから行うとその後のトレーニングの質がぐーんと上がります。
前途したような間違った姿勢にならないように、自分にとって適切な回数や重量で行うようにしてください。
※準備運動として体重の半分以下の重量で10回を目安に必ず行ってください。
ラットプルダウンの回数や重量設定
- 重量:体重の半分〜2/3以上の重量
- 回数:10回
- セット数:3
- インターバル:60秒
ラットプルダウンの部位別バリエーション
通常のラットプルダウンができるようになったところで、応用種目にもチャレンジしてみましょう。
応用した種目は効きやすい部位や効果も変わるのでポイントを理解することが重要です。
トレーニングメニューに組み込んで、理想の背中を作り上げましょう。
1.ビハインドネック
ビハインドネック・ラットプルダウンは肩甲骨周りの筋肉の大円筋、僧帽筋を鍛えるトレーニングです。
脇下の脂肪が気になる方や、逆三角形で広い背中、美しいくびれを手に入れたい方にはおすすめです!
ビハインドネック・ラットプルダウンの正しいやり方
- マシンの前に立ち、バーを握る。手幅は肩幅から拳2~3つ分外側の位置にセットする
- バーを握ったら、マシンに座りパッドを膝に当てる(膝は90度)
- 背筋を伸ばして、上半身を拳1つ分、前に倒す
- 目線はやや斜め下を向く
- 後頭部に向かって丁寧に引く
- 4の位置までゆっくり腕を伸ばす
- 8~10回を目安に3セット行う
ビハインドネック・ラットプルダウンのコツ
- 髪が引っかかりやすいので、髪が長い方はヘアゴムで斜めに結ぶ
- 下を向きすぎると背中が丸まってしまうので、背筋を伸ばすことを忘れないようにする
- 首や肩に力が入りすぎてしまう場合は、重量を下げる
- お尻を動かさない
2.ナローグリップ
ナローグリップ・ラットプルダウンでは、広背筋・大円筋・僧帽筋下部を効果的に鍛えられます。
腕(上腕二頭筋)の関与もあるので、重量が扱いやすいのが特徴です。
ナローグリップ・ラットプルダウンの正しいやり方
- ナローグリップ用のバーを深く握る
- バーを握ったら、マシンに座りパッドを膝に当てる(膝は90度)
- 背筋を伸ばして、上半身を拳1つ分、後ろに倒す
- 目線は斜め上に向いて、マシンの上端を見る
- 鎖骨に向かって脇を絞るように丁寧に引く
- 4の位置までゆっくり腕を伸ばす
- 10~12回を目安に3セット行う
ナローグリップ・ラットプルダウンのコツ
- 脇を締めて(卵一つ脇」挟んでるイメージ)肘を真下に引く
- 引く位置は鎖骨から指三本下のラインに寄せる。
- お尻を動かさない
3.パラレルグリップ
パラレル・ラットプルダウンは、より広背筋を集中して鍛えられるトレーニング方法です。
通常のラットプルダウンはバンザイをするような体制なので、柔軟性がないと肩甲骨を動かしにくいのがデメリット。
しかし、パラレルグリップで行うと、肩甲骨の可動域が広がり広背筋に刺激を伝えやすくなります!
パラレルグリップ・ラットプルダウンの正しいやり方
- マシンの前に立ち、バーの横側を握る。
- バーを握ったら、マシンに座りパッドを膝に当てる(膝は90度)
- 背筋を伸ばして、上半身を拳1つ分、後ろに倒す
- 目線は斜め上に向いて、マシンの上端を見る
- 肩甲骨を引き寄せることを意識して引く
- 4の位置までゆっくり腕を伸ばす
- 8~12回を目安に3セット行う
パラレル・ラットプルダウンのコツ
- 手の平が完全に内側に向くようにバーを握る
- 肩甲骨をみぞおちの裏に集めるイメージでバーを引く
- お尻を動かさない
まとめ
今回はラットプルダウンの本当に正しいやり方について解説しました。
ラットプルダウンは簡単そうな種目だと思われてしまいがちですが、正しいやり方を知らないと最大限の効果を発揮しません。
しかし、この記事で解説していることを意識すれば、マスター間違いなしです。
1回、1回集中して正しいトレーニングを行い、終わった後の鏡に映る後ろ姿をチェックして背中の変化を楽しんでいきましょう!