姿勢が正しいかをチェックしよう
具体的なトレーニング方法を見る前に、まずは姿勢が正しいかどうかを確認しましょう
写真のように、頭・背中・お尻・かかとを壁につけて立ってください。腰の後ろに少しだけすき間が空くのが正しい姿勢で、すき間は広すぎても狭すぎてもいけません。
正しい姿勢では、パーにした手が腰と壁のすき間に入ります。パーにした手が入らない場合は姿勢が悪い状態。逆に、グーにした拳が入ってしまう場合も姿勢が悪くなっています。
さらに、そもそもこの時点で「頭・背中・お尻・かかと」の4点を壁につけるのが辛いという方は、かなり姿勢が悪いので早めに改善しましょう。
- 壁を背にして立つ
- 頭、背中、お尻、かかとを壁につける
- 全部ついている状態で、腰に手を入れる
- パーにした手が入る→正しい姿勢
- パーにした手が入らない→姿勢が悪い
- グーにした手が入る→姿勢が悪い
これから紹介する姿勢を良くする筋トレの効果が出ているかどうか、1週間に1回程度は自分の姿勢を確認しましょう。(ブックマークなどで保存しておき、確認してください。)
少しずつ姿勢が良くなっていくのを実感すれば、トレーニングのモチベーションにつながりますよ。もし効果が出ていない場合は正しいフォームで筋トレができているか確認してくださいね。
姿勢を良くする筋トレで鍛えるべき7つの筋肉
体を支える7つの筋肉をしっかり鍛えれば、正しい姿勢に矯正することが可能です。
実は、「姿勢が悪い=骨格が曲がっている」という考えは間違い。もちろん、生まれつきの骨格が原因の方もいますが、ほとんどの方は運動不足など筋肉量の低下によって姿勢が悪くなります。
ここでは、姿勢と筋肉の関係を紐解きながら、姿勢を良くするために鍛えるべき7つの筋肉を紹介していきます。以下は姿勢がと関係する主な筋肉を図にしたものです。
それぞれの筋肉がどのように姿勢と関係しているのか、次の3グループに分けて詳しく解説していきます。
1.大胸筋
大胸筋が弱くなると、- 肩が前にでる
- 背中が丸くなる
- あごが前に出てきてスマホ首になる
- 肩こりをしやすくなる
などのデメリットがあります。
大胸筋は身体の前側の筋肉ですが、大胸筋と背中の筋肉は相互に作用しているため背中にも影響しているのです。
大胸筋を鍛えることで、首・肩・背中など上半身の姿勢を安定させることができます。
大胸筋は鍛えやすい筋肉なので、簡単な筋トレを習慣化するのがおすすめですよ。(参考:大胸筋を鍛える自重筋トレ)
2.脊柱起立筋、広背筋、腹筋、腹直筋などの体幹筋
「体幹」という言葉からも分かる通り、身体を支える重要な筋肉群です。
体幹筋が衰えると、
- 腰が曲がって猫背になりやすい
- 背骨が不安定になり腰痛になりやい
- 足が上がりにくくつまづきやすい
などのデメリットがあります。
体幹筋を鍛えることで、ピンと伸びた背筋を作ることができて姿勢が良くなります。
体幹筋は鍛えている実感を得にくい筋肉ですが、コツコツ筋トレをすることで確実に成果が出ますよ。(参考:体幹トレーニング15選 / 体幹を鍛えるプランクトレーニング)
3.大臀筋、大腿四頭筋などの下肢
下肢の筋肉が衰えると、- 真っ直ぐ立った姿勢を取れなくなるので姿勢が悪くなる
- 立ち姿だけでなく歩く姿勢も悪くなる
などのデメリットがあります。
下肢は体の土台とも言える部分なので、他の筋肉より優先して鍛えるようにしましょう。
美しい姿勢はお尻が支えているので、姿勢を良くするためには欠かせない筋トレです。(参考:大腿四頭筋を鍛える自重筋トレ / 大殿筋を鍛える自重筋トレ)
姿勢を良くする筋トレ8選
ここからは、1日3分でできる姿勢を良くする筋トレを紹介していきます。
前の項目で紹介した、大胸筋・体幹部・お尻・太ももの筋肉をバランスよく強化できる種目を組み合わせました。まずは3分間通してやっている以下の動画をご覧ください。 それぞれの種目を詳しく解説していくので、正しいやり方とコツを理解して実践してくださいね!
1.バードドッグ(ダイアゴナル)
姿勢を良くする筋トレの1つ目は、体幹とお尻の筋肉を鍛えることができる「バードドッグ」。
足を後ろに伸ばす動きで普段なかなか使わないお尻の筋肉を効果的に刺激することができます。姿勢の改善だけでなくヒップアップにも効果的ですよ。
*ダイアゴナルと呼ぶこともあります
バードドッグのやり方
- 手をついて四つん這いになる
- 右手と左足を体と一直線になるようにあげる
- 元の体勢に戻る
- 逆も同じように行う
バードドッグのコツ
- お尻が上がり過ぎないように注意する
- 呼吸を止めずにリラックスして行う
2.プランク
姿勢を良くする筋トレの2つ目は、お腹から背中まで広範囲の体幹筋を効果的に鍛えることができる「プランク」。
プランクは体幹トレーニングの王道ともいえる種目です。頭からかかとまで常に一直線に保つようにしましょう。じっくりとインナーマッスルに効かせることで安定した姿勢を手に入れることができますよ。
プランクのやり方
- 両手と両足の4点で体を支える
- 頭からかかとまでを一直線にする
- この体勢をキープする
プランクのコツ
- お尻が上がったり下がったりしないようにする
- 体幹に力が入っていることを意識する
【参考】腹筋を集中的に鍛えるプランクのやり方
3.逆プランク
姿勢を良くする筋トレの3つ目は、全身の体幹筋に加え、特に背中側の筋肉を刺激することができる「逆プランク」。
背中側の筋肉を鍛えて姿勢を良くすることで、立ち姿勢が美しいシルエットになりますよ。通常のプランクに比べ腰への負担が少なく、腰痛持ちの方でも取り組みやすい種目です。
逆プランクのやり方
- 両足を伸ばした状態で床に座る
- 肩の真下に手をつき、お尻を持ち上げる
- この体勢をキープする
逆プランクのコツ
- お尻の位置が下がらないようにする
- 視線は天井を見る
- 足はまっすぐに伸ばす
4.ヒップリフト
姿勢を良くする筋トレの4つ目は、体幹と腰回りの筋肉を鍛えることができる「ヒップリフト」。
ヒップリフトは体幹トレーニングの中でも比較的簡単な種目です。正しい姿勢を意識して行い、しっかり体の軸を矯正していきましょう。
ヒップリフトのやり方
- 仰向けに寝る
- 膝を90度に曲げる
- 膝から肩までのラインが一直線になるようにお尻を上げる
- あげきったらゆっくりとお尻を下げる
- この動作を繰り返す
ヒップリフトのコツ
- お尻を上げた時に大殿筋が収縮されるのを感じる
- 腰が反らないようにする(あげすぎはNG)
- ゆっくりと動く
5.バックキック
姿勢を良くする筋トレの5つ目は、背中やお尻の筋肉を鍛え、体の背面を強化することができる「バックキック」。
身体を支える重要な筋肉を鍛えることができるので、姿勢を良くするだけでなく腰痛の予防にも効果的な種目です。
バックキックのやり方
- 四つん這いになる(肩幅)
- 片方の足を、頭から足まで一直線になるようにあげる
- 上げきったら元の位置に戻す
- 逆足でも同様の動作を行う
バックキックのコツ
- 膝を曲げずに、まっすぐに伸ばした状態で足をあげる
- 足を上げるときに体をひねらない
6.スーパーマン
姿勢を良くする筋トレの6つ目は、背筋を鍛えることができる「スーパーマン」。
背中を引き締めるだけでなく、姿勢を良くするために重要な筋肉を一気に鍛えられる重要な種目です。
スーパーマンのやり方
- うつぶせで床に寝る
- 両手と両足をまっすぐに伸ばす
- お尻に力を入れ、両手と両足をできるだけ高くあげる
- 床に手と足がつかないぎりぎりの高さまでゆっくりと下げる
- 3と4を繰り返す
スーパーマンのコツ
- 途中で手や足を床につけない
- 手足はまっすぐに伸ばす
- 無理のない範囲で行う
7.プッシュアップ
姿勢を良くする筋トレの7つ目は、大胸筋の強化に効果的な「プッシュアップ」。
プッシュアップは自重で簡単に大胸筋を鍛えられるおすすめの種目です。大胸筋を鍛えれば自信に溢れた姿勢を手に入れることができますよ。足を伸ばした状態で行うのが難しい方は、膝をついた状態でやってみましょう。
プッシュアップのやり方
- 手の置く位置は、肩幅より拳2個分広くする
- 肩の横ではなく、肩が45度になるように手を置く
- 肘を曲げて体をゆっくりと下げる
- 床を押すようにして体を持ち上げる
- 3と4を繰り返す
プッシュアップのコツ
- 頭から足まで一直線にする
- 手の置く位置を意識する。特に、肩の横に置いてしまうと大胸筋に効果的に効かせられないので、45度になるようにする
- 肘を外に広げない
- 顔は前を向く
【参考】プッシュアップができない方のためのステップアップトレーニング
8.ワイドプッシュアップ
姿勢を良くする筋トレの最後は、通常のプッシュアップよりも大胸筋にさらに強い負荷をかけることができる「ワイドプッシュアップ」。
胸筋を鍛えることで自然と胸を張るようになり、姿勢を良くするのに効果的です。ワイドプッシュアップで一気に大胸筋を追い込んでいきましょう。
ワイドプッシュアップのやり方
- 通常のプッシュアップよりも拳1つ分大きく手を開き床につく
- 肘を曲げて体をゆっくりと下げる
- 床を押すようにして体を持ち上げる
- 3と4を繰り返す
ワイドプッシュアップのコツ
- 頭から足まで一直線にする
- 肘を外に広げない
- 顔は前を向く
- 身体を下したときに大胸筋が伸ばされてるのを感じる
【参考】ストレッチポールのおすすめランキング
まとめ:筋トレで猫背を解消して姿勢を良くしよう!
姿勢を良くするための筋トレメニューを紹介してきました。
今回紹介した筋トレは、筋トレ初心者の方でも取り組める負荷の低い筋トレです。
1日3分なので継続して姿勢改善しましょう!
【参考】自分でできる肩甲骨はがしストレッチ!
【参考】腰痛を改善するストレッチ
【参考】肩こりを改善するストレッチ