ワンハンドローイングで鍛えられる筋肉
ワンハンドローイングは背中のどの部位が鍛えられているのかしっかりと把握していますか?
まず、ターゲットとなる筋肉の位置やトレーニングの理解度を高めていきましょう。
1.広背筋
広背筋は背中を構成する筋肉の中で、非常に大きい筋肉です。
骨盤の腸骨稜から肋骨を経て、左右の上腕骨の小結節稜にかけて付着しており、「ワンハンドローイング」のような引っぱる動作のトレーニングで効果的に鍛えることができます。
広背筋を鍛えれば、逆三角形でくびれのあるボディラインを作ることができます。
男性・女性問わず鍛えたい筋肉ですね!
しかし、広背筋はとても鈍感な筋肉で、狙って負荷をかけることがとても難しい部位です。
なので、種目のやり方やフォームを完璧にマスターしておく必要があります。
2.僧帽筋
「ワンハンドローイング」では僧帽筋の中部と下部を主に鍛えることが可能です。
僧帽筋の中部と下部は「ラットプルダウン」や「懸垂」のような上下に動く種目よりも、「ワンハンドローイング」のような前後に動く種目が効果的です。
僧帽筋を鍛えるメリットとして、男性であれば外国人のような凹凸のあるたくましい背中を手に入れることができます。
女性の場合は首や肩を引き締めて「背中美人」になり、オフショルダーの服も華やかに着こなすことができるようになりますよ!
ワンハンドローイングの正しいやり方
ここからは「ワンハンドローイングの正しいやり方」を解説します。
ワンハンドローイングはダンベルをしっかりコントロールできないと、背中の筋肉にうまく効かせることができません。
簡単そうに見える種目ですが、実は奥が深いのでしっかりとやり方を理解してから行いましょう!
片手にダンベルを持つ
ダンベルを深く握り、小指薬指側を強く握る。親指が正面を向くようにダンベルを持つ。
スタートの姿勢を作る
肘は伸ばした状態で、膝を曲げて片方の脚をベンチに置き、上から見て両肩と骨盤が平行になる姿勢を作る。もう片方の足は、斜め後ろに引いて足の裏全体が地面につくように置く。
体幹部を安定させる
ベンチについている腕を肩甲骨を安定させる為、肘の裏を正面に向ける様に捻る。お腹を平らにする様に胸を張る。
ダンベルを持ち上げる
肘の角度を95度〜100度に保ち、半円を描くようにダンベルを骨盤に近づけていく。このとき、腰は動かさないように骨盤の高さまでダンベルを持ち上げる。背中の中心に動かしている肩甲骨を当てる様に背中の筋肉を縮める。
ダンベルをゆっくり下ろす
ダンベルを持ち上げたら、同じ軌道で半円を描くように元の位置に戻す。一気に力を抜かず、縮めた背中の筋肉をほどく様に徐々に力を抜いていく。下ろし切った時に力を抜き切らない。
同じ動作を繰り返す
ワンハンドローイングの重量・セット数
松浦トレーナー
ワンハンドローイングはギリギリ8〜10回できる重さのダンベルを使って行いましょう。
反動を使ってしまうと背中の筋肉に効かせることができないので、常に丁寧で大きな動作を行うようにしましょう。
- 回数:8〜10回
- セット数:3セット
- 休憩時間:30秒
ワンハンドローイングはパワーグリップを活用しよう!
松浦トレーナー
ワンハンドローイングで高重量のダンベルを扱う場合、背中よりも先に前腕や手のひらが疲れてしまいます。
そんな時「パワーグリップ」を使用することで腕や握力の疲労を軽減し、背中を最後まで追い込めるようになります。
『ALLOUT』(上写真) のパワーグリップであれば、価格が3,000円ほどで購入しやすいのでおすすめです。
【参考】パワーグリップのおすすめ6選!
ワンハンドローイングの効果を高めるコツ
ここからはワンハンドローイングの効果を高めるコツについて解説していきます。
イマイチ効いているか分からないという方は、本当に自分のやり方が合っているか確認して行ってみてください。
1.姿勢
ワンハンドローイングは上半身の姿勢が悪いと背中に効かなくなってしまいます。
背中が丸まったり、体幹部が安定していないとターゲットとなる「広背筋」や「僧帽筋」ではなく、腕や肩の筋肉に負荷をかけてしまいます。
上半身を床と平行に保つことで僧帽筋や広背筋を正確に刺激できるようになるので、意識するようにしましょう。
2.ダンベルの握り方
ダンベルの握り方も「ワンハンドローイング」にとって非常に重要なポイントです。
ダンベルは小指、薬指側でダンベルを深く強く握り、絶対にゆるめないでください。
握り方がゆるいと、背中の筋肉への刺激が抜けてしまいトレーニングの質が著しく低下してしまいます。
回数をこなしていく内に、どうしても手が疲れて深く強く握れない場合は「パワーグリップ」を使用しましょう。
【参考】パワーグリップとは?
3.可動域
広背筋は人体の筋肉の中でも面積が広く、骨盤から腕の方まで長く大きく付着しています。
そのため、広背筋全体を鍛えるためにはトレーニングの可動域を大きくする必要があります。
重すぎるダンベルだと動きが小さくなってしまい「疲れるだけであまり効いていないトレーニング」になってしまいます。
適切な重量のダンベルで大きな動作を行えば、広背筋を満遍なく確実に鍛えることができますよ。
ワンハンドローイングと合わせて行うと効果的なトレーニング
最後にワンハンドローイングと合わせて行うことで、より背中の筋肉を鍛えることができるトレーニング種目を紹介します。
背中の筋肉はとても大きいので、異なる動きを取り入れて鍛えることがポイントです。
ワンハンドローイングと、以下の種目も合わせて取り組むことで背中を効率よく鍛えることができますよ。
1.ラットプルダウン
ラットプルダウンはバーを上から下方向に引っ張ることで、広背筋や大円筋を鍛えることができる種目です。
ラットプルダウンは広背筋を刺激しやすい種目で、ワンハンドローイングと合わせて行うことで広背筋をより強く刺激することができます。
ラットプルダウンの正しいやり方
- ラットバーを握り、背筋を伸ばして姿勢を正す
- 肘と肩を真下に引き下げるように、ラットバーを鎖骨付近まで引っ張る
- 広背筋に収縮を感じたら、ゆっくり元に戻す
- 10〜15回を1セットとして、3セット行う
ラットプルダウンの注意点
- 反動を使っていないか
- 身体を後方に倒して引っ張っていないか
- 動作範囲が狭くないか
2.ロープーリー
ロープーリーのケーブルマシンを使うので、上体の角度に気をつければ初心者でも簡単に効かすことができる種目です。
ワンハンドローイングではバランスをとる必要がありましたが、ロープーリーはシートに座って行うので、体幹を安定させた状態で動作することができます。
ロープーリーの正しいやり方
- グリップを握り、背筋を伸ばしてシートに座る
- 胸を張った状態で、身体に当たるまでグリップを引っ張る
- 広背筋・僧帽筋に収縮を感じたら、ゆっくり元に戻す
- 10〜15回を1セットとして、3セット行う
ロープーリーの注意点
- 反動を使っていないか
- 身体を後方に倒して引っ張っていないか
- 動作範囲が狭くないか
3.バックエクステンション
バックエクステンションは動画のように、専用の器具がなくても行うことができる種目です。
バックエクステンションを行うことで脊柱起立筋という大きな筋肉を鍛えることができます。
やり方もシンプルで簡単なので、自宅でも行うことができますよ。
バックエクステンションの正しいやり方
- 1.体幹に力を入れて、背筋を真っ直ぐ保つ
- 2.身体を後方に反らす
- 3.脊柱起立筋の収縮を感じたら、体幹から力を抜かずにゆっくり戻す
- 4.15〜20回を1セットとして、3セット行う
まとめ
今回は「ワンハンドローイング」の正しいやり方や効果について解説しました。
ワンハンドローイングはダンベルさえあれば自宅でも行うことができます。
また、背中を鍛えるためには欠かせない種目なので、必ずマスターしましょう!
忙しくてジムに行けない時は、ぜひ参考にしてみてくださいね。