
広背筋に効かせるワンハンドローイングの正しいやり方。鍛えられる部位や重量・回数設定の方法も紹介
広背筋を中心とした背中の筋肉を効果的に鍛えることができる「ワンハンドローイング」。
今回はパーソナルトレーナーが、
- ワンハンドローイングで鍛えられる筋肉
- ワンハンドローイングの正しいやり方
- ワンハンドローイングの効果を高めるコツ
について解説していきます。
また、後半ではワンハンドローイングと組み合わせると効果的な背中のトレーニング種目も紹介しています。
基本から応用まで非常にためになる内容なので、ぜひ最後までご覧ください!
ワンハンドローイングで鍛えられる筋肉
まずは、ハンドローイングで鍛えられる筋肉から紹介します。
筋トレにおいて鍛える部位を意識することは最も重要です。
まずは鍛えられる筋肉の役割や効果について理解しましょう。
1.広背筋
広背筋は、背中を構成する筋肉の中でも非常に大きい筋肉。
左右の上腕骨から骨盤にかけて大きく走行しています。力も強いので、比較的高重量を扱うことができる筋肉です。
広背筋を鍛える動作としては、ワンハンドローイングのように、何かを引っぱる動作が効果的。
鍛えることで、逆三角形でカッコいい背中を作ることができますよ。
広背筋を効果的に鍛える方法は「広背筋の筋トレメニュー20選」で解説しているので参考にしてください
2.僧帽筋
僧帽筋は首から背中の中心に伸びる筋肉。
肩甲骨の安定や肩関節の動きをサポートする役割があります。
僧帽筋を鍛えるためには、上部・中部・下部に分けて鍛えることが大切です。
今回紹介するワンハンドローイングでは、僧帽筋の中部と下部を鍛えることが可能。
僧帽筋は広背筋と連動して働きますが、左右の肩甲骨を寄せる動きを意識して行うとより刺激することができますよ。
また、僧帽筋を鍛えることができる種目は、ラットプルやチンニングのように上から何かを引っぱる種目ではなく、ワンハンドローイングのように前から後ろに引っぱる種目が効果的です!
僧帽筋を鍛える筋トレを知りたい方は「僧帽筋の筋トレメニュー10選」で紹介しているので参考にしてください。
ワンハンドローイングのやり方
それでは、ワンハンドローイングのやり方を解説します。
ワンハンドローイングは、ローイングマシンなどの軌道が一定のマシンで行う種目と違い、自分で軌道をコントロールする必要があります。
そのため、正しいやり方で行わないと筋肉に効かせることはできません。
簡単そうに見えるワンハンドローイングですが、いくつかポイントがあるので以下の動画を参考に正しい動作をマスターしましょう。
ワンハンドローイングの正しフォーム
- 片手にダンベルを持ち、反対側の手と足をベンチに置く
- 両肩と骨盤のラインが平行になる姿勢を作る
- 身体を回転させずにダンベルを持ち上げる
- 肘を高く持ち上げたら、コントロールしながらダンベルを下ろす
- 10〜15回を左右行って1セットとして、3セット行う
ワンハンドローイングの注意点
- 反動を使っていないか
- 身体を回転させてダンベルを持ち上げていないか
- しっかり肘を引けているか
ワンハンドローイングの重量・回数
ワンハンドローイングは重さを扱いやすい種目なので、ギリギリ10〜15回できる重さのダンベルを使っておこないましょう。
もちろん解説した正しいフォームを意識して、反動を使わないで動作を行います。
反動を使ってしまうと背中の筋肉に効かせることができません。
常に丁寧で大きな動作を行うようにしましょう。
10〜15回を1セットとして、3セット行うことで背中の筋肉をしっかり刺激することができます。
ワンハンドローイングの効果を高める3つのコツ
ワンハンドローイングの効果を高める3つのコツを紹介します。
ワンハンドローイングを行ってもイマイチ筋肉に効いているか分からないという方は、この3つのコツを意識して行ってみてください。
特に、グリップの強弱を変えるようにするだけでも、かなり効果を感じることができるはずです。
1.上半身の角度を調節する
ワンハンドローイングの負荷は重力によって真下にかかるので、上半身の角度によって効きかたが変わってきます。
上半身が床と平行になるくらい倒して動作すると、広背筋よりも僧帽筋をより強く刺激できます。
反対に上半身を少しだけ起こして動作すると、僧帽筋上部や広背筋を刺激しやすくなります。
このように、効かせたい筋肉によって上半身の角度を調節することで、効果を高めることができますよ。
2.グリップの強弱を変える
ダンベルを持っているグリップの強弱を変えることで、より効かせることができます。
グリップの強弱とは、ダンベルを強く握るか、緩めるかのことを言います。
ワンハンドローイングなど背中のトレーニングでは、引っ張る際にグリップを強く握り、戻す際にグリップを緩めるようにします。
引っ張る際に強く握ることで、広背筋や僧帽筋を強く収縮させることができます。
反対に戻す際にグリップを緩めることで、広背筋や僧帽筋をよりストレッチさせることができます。
特にグリップを緩めることが大切で、しっかりと鍛えたい筋肉をストレッチさせることができないと効率的に筋肥大させることができません。
これは全身のトレーニングで言えることですが、筋肉の収縮とストレッチをしっかり行うことで成長を引き出すことが可能になります。
グリップの強弱を上手く活用するには、パワーグリップがあると便利ですよ。
3.大きく動作する
ワンハンドローイングは大きく動作することが大切です。
しかし、ワンハンドローイングで高重量を扱おうとするあまり、動作範囲が狭くなってしまう方が多いので、しっかり大きく動かすことができる重量でトレーニングするようにしましょう。
高重量は筋肉をストレッチさせやすいですが、しっかりと動作して筋肉を収縮させるのは難しいです。
重量を設定する目安としては、広背筋や僧帽筋中部・下部を最大限収縮させることができる重さ。
大きく動作を行えば、その分多くの筋肉を刺激することができますし、消費カロリーを高めることも可能になります。
ワンハンドローイングと合わせて行うと効果的なトレーニング3種
最後にワンハンドローイングと合わせて行うことで、より背中の筋肉を鍛えることができるトレーニング種目を紹介します。
背中の筋肉は大きく種類も複数あるので、異なる動きを行なって鍛えて上げることが大切です。
ワンハンドローイングで広背筋・僧帽筋を鍛えることができますが、より完璧に鍛えるためにも以下の種目も行うようにしましょう。
1.ラットプルダウン
ラットプルダウンは、ラットバーを上から下方向に引っ張ることで広背筋や大円筋を鍛えることができる種目です。
ラットプルダウンは広背筋を刺激しやすい種目で、ワンハンドローイングと合わせて行うことで広背筋をより強く刺激することができます。
ラットプルダウンの正しいやり方
- ラットバーを握り、背筋を伸ばして姿勢を正す
- 肘と肩を真下に引き下げるように、ラットバーを鎖骨付近まで引っ張る
- 広背筋に収縮を感じたら、ゆっくり元に戻す
- 10〜15回を1セットとして、3セット行う
ラットプルダウンの注意点
- 反動を使っていないか
- 身体を後方に倒して引っ張っていないか
- 動作範囲が狭くないか
2.ロープーリー
ロープーリーはワンハンドローイングと同じように、身体に対して正面から引っ張る種目ですが、片手ではなく両手で行うことにより高重量を扱うことができます。
ロープーリーのケーブルマシンを使って行うので、上体の角度に気をつければ初心者でも簡単に効かすことができる種目です。
ワンハンドローイングではバランスをとる必要がありましたが、ロープーリーはシートに座って行うので、体幹を安定させた状態で動作することができます。
ワンハンドローイングとロープーリーを合わせて行うことで筋力を高めることができ、ローイングでの使用重量を高めることが可能です。
ロープーリーの正しいやり方
- グリップを握り、背筋を伸ばしてシートに座る
- 胸を張った状態で、身体に当たるまでグリップを引っ張る
- 広背筋・僧帽筋に収縮を感じたら、ゆっくり元に戻す
- 10〜15回を1セットとして、3セット行う
ロープーリーの注意点
- 反動を使っていないか
- 身体を後方に倒して引っ張っていないか
- 動作範囲が狭くないか
3.バックエクステンション
バックエクステンションは動画のように専用の器具がなくても行うことができる種目です。
バックエクステンションを行うことで、脊柱起立筋という大きな筋肉を鍛えることができます。
ワンハンドローイングと合わせて行うことで、脊柱起立筋を含め、広背筋・僧帽筋・大円筋と背中を全体的に刺激することが可能になります。
やり方もシンプルで簡単なので、自宅でトレーニングしている方も行うことができるでしょう。
バックエクステンションの正しいやり方
- 1.体幹に力を入れて、背筋を真っ直ぐ保つ
- 2.身体を後方に反らす
- 3.脊柱起立筋の収縮を感じたら、体幹から力を抜かずにゆっくり戻す
- 4.15〜20回を1セットとして、3セット行う
バックエクステンションの注意点
- 早く動作しすぎていないか
- 身体を反らしすぎていないか(腰を痛める可能性あり)
まとめ
今回は背中を鍛えることができるワンハンドローイングについて解説しました。
ワンハンドローイングはダンベルさえあれば、自宅でも行うことができます。
解説した正しいやり方通りにトレーニングしてみてください。
背中を効果的に鍛えたい方は、記事終盤で解説したトレーニング種目にもチャレンジしてみましょう!