大腿四頭筋とはどんな筋肉?
大腿四頭筋は、太ももの前側にある4つの筋肉の総称。
- 大腿直筋(だいたいちょっきん)
- 外側広筋(がいそくこうきん)
- 中間広筋(ちゅうかんこうきん)
- 内側広筋(ないそくこうきん)
から成り立っていて、膝を伸ばす動作や股関節を曲げる際に使われます。
大腿四頭筋は加齢とともに衰退しやすい筋肉で、80歳になると30歳のときの約1/3まで筋肉の厚さが減ってしまいます。
筋肉が減少してしまうと、両足で歩けないほどになるので動けるうちにしっかり鍛えておきましょう。
大腿四頭筋の自重トレーニングの効果をあげる3つのポイント
自重トレーニングはマシントレーニングよりも1回あたりの負荷が低いので、効果を高めるコツを抑えてトレーニングをしましょう。
具体的な大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングを見ていく前に、効果を高める3つのポイントを解説していきます。
大腿四頭筋の自重トレーニングの効果を上げるポイント
1.回数を増やして追い込む
自重筋トレで大腿四頭筋を鍛える際には、回数を増やして追い込むことを意識しましょう。
筋トレの成果は「総負荷量」で決まるので、1回ごとの負荷が少ない自重筋トレでは回数を増やして総負荷量を増やすのが効果的です。
2.インターバルをはさまずに複数種目行う
マシントレーニングでは1回1回インターバルを挟むのが一般的ですが、大腿四頭筋の自重筋トレでは複数種目をインターバルなしで行うのも効果的です。
例えば、「20秒×4種目→インターバル20秒→20秒×4種目」というやり方です。
インターバルを取らずに複数種目行うことで、様々な負荷を大腿四頭筋にかけることができ、効率よく筋肥大することができます。
3.鍛える部位を意識する
筋トレの効率をあげるためには、「鍛えている部位を意識する」ことがとても大切です。
大腿四頭筋の筋トレであっても、当然ですがハムストリングスや大臀筋などの大腿四頭筋以外の筋肉を使います。
大腿四頭筋"だけ"でトレーニングをすることは不可能です。
しかし、先ほど説明した場所に可能な限り意識を向けることで、脳の神経系が強化されて発揮できるパワーがアップしますよ。
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニング8選
ここからは、大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングを8つ紹介していきます。
一緒に行える3分間の動画を用意したので、動画を見ながら一緒にやってみてください!
まずは以下の動画をご覧ください。
それぞれの筋トレを詳しく解説していくので、正しいフォームで大腿四頭筋を鍛えましょう。
種目の細かい説明を読み飛ばしたい方は「大腿四頭筋のストレッチ方法」をご覧ください。
1.ジャンプスクワット
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングの最初の種目は、通常のスクワットに比べ負荷が高い「ジャンプスクワット」。
最初からハードな筋トレなので、事前にストレッチをしておきましょう。
ジャンプスクワットは腕の反動を使ってできる限り高く飛ぶことで大腿四頭筋を効率よく鍛えることができます。
大腿四頭筋の強化はもちろんのこと、太りづらい体を作るためにも最適な自重筋トレですよ。
ただし、膝への負担が大きな筋トレなので、最初は無理をしないようにしましょう。
ジャンプスクワットの正しいやり方
- 肩幅より少し広く足を開いて立つ
- 膝を曲げ軽く腰を落とす
- 手を振り上げながら、足の裏で地面を蹴りジャンプする
- 着地したらすぐに腰をおろしもう一度ジャンプする
- この動作を繰り返す
ジャンプスクワットのコツ
- 常に胸を張り、背筋が伸びた状態を維持する
- 事前に軽くストレッチをする
- 腕の反動も利用して高く飛ぶ
2.サイドジャンプスクワット
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングの2つ目は、大腿四頭筋だけでなく、全身の筋肉に刺激を与えることができる「サイドジャンプスクワット」。
斜めに飛ぶことで、ジャンプスクワットとは違う角度から大腿四頭筋に刺激を加えることができます。着地の時に左右に体がブレないよう常に体幹を意識しましょう。
できるだけ大きくジャンプするとトレーニング効果が高まりますよ。
サイドジャンプスクワットの正しいやり方
- 肩幅より少し広く足を開いて立つ
- 膝を曲げ軽く腰を落とす
- 手を振り上げながら、足の裏で地面を蹴り左にジャンプする
- 着地したらすぐに腰をおろし、右にジャンプする
- この動作を繰り返す
サイドジャンプスクワットのコツ
- 着地の時に体が左右にブレないように体幹を意識する
- 常に胸を張り、背筋が伸びた状態を維持する
- 腕の反動も使って高く飛ぶ
3.ワイドスクワットtoノーマルスクワット
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングの3つ目は、大腿四頭筋を中心に下半身の筋肉に確実に効く「ワイドスクワットtoノーマルスクワット」。
テンポよく動作を繰り返すことで、一気に乳酸がたまること間違いなしです。太ももの引き締め効果も抜群ですよ。
ワイドスクワットtoノーマルスクワットの正しいやり方
- 肩幅より一足分広く足を開いて立つ
- 膝を曲げ軽く腰を落とす
- 手は胸の前で固定した状態で軽くジャンプし、足を少し閉じて着地する
- 着地したらすぐに軽くジャンプして、足を少し開いて着地する
- この動作を繰り返す
ワイドスクワットtoノーマルスクワットのコツ
- リズミカルに動作を繰り返す
- 腰をしっかり落とす
4.スモウスクワット
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングの4つ目は、内ももの引き締めに効果的な「スモウスクワット」。
通常のスクワットよりも膝や腰にかかる負担が少なく取り組みやすい自重筋トレです。また、インターバルなしの4種目目なので腰が上がりがちですが、頭の位置が上下しないように注意しましょう。
スモウスクワットの正しいやり方
- 肩幅より少し広く足を開いて立つ
- 膝を曲げ軽く腰を落とす
- 胸の前で手を組み、腰の高さを維持しながら前に5歩進む
- 後ろに5歩戻る
- 前後にこの動作を繰り返す
スモウスクワットのコツ
- 腰と頭の高さを一定に保つ
- 胸を張り背筋を伸ばした状態を維持する
5.前後ランジ(右)
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングの5つ目は、大腿四頭筋、大殿筋、体幹などの大きな筋肉を一度に鍛えることができる「前後ランジ」。
踏み出した足に体重をしっかり乗せ、重心を移動させることが効果を高めるポイントです。身体が左右にブレないように体幹に力を入れるのも忘れないようにしましょう。
前後ランジの正しいやり方
- 肩幅程度に足を開いて立つ
- 胸の前で手を組み、右足を大きく踏み出す
- 膝の角度が90度になる位置まで体を降ろす
- 右足を体の後ろに引き、前に足を踏み出したときと同じ高さまで体をおろす
- 前後にこの動作を繰り返す
前後ランジのコツ
- 踏み出した足にしっかりと体重を乗せる
- 両足のつま先はまっすぐ前に向ける
- 常に体幹に力を入れる
6.前後ランジ(左)
右と同じです。
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングの7つ目は、自重トレーニングでは最大級の負荷を大腿四頭筋にかけられる「ジャンピングランジ」。
大きく足を開いて、下半身の筋肉を追い込んでいきましょう。また、空中で足を入れ替えるのが難しい方は、足を入れ替えずに2回に分けて行いましょう。
ジャンピングランジの正しいやり方
- 肩幅程度に足を開いて立つ
- 右足を大きく踏み出す
- 膝の角度が90度になる位置まで体を降ろす
- 腕を振り上げながらジャンプし、空中で足を入れ替えて着地する
- 足を入れ替えながらテンポよくこの動作を繰り返す
ジャンピングランジのコツ
- 着地した時に腰をしっかり落とす
- 膝が前に出ないようにする
- 両足のつま先はまっすぐ前に向ける
- 常に体幹に力を入れる
- 腕の反動を使って高く飛ぶ
8.カートシーランジ(左右)
大腿四頭筋を鍛える自重トレーニングの8つ目は、お尻の引き締めやヒップアップに効果的な「カートシーランジ」。
バランスをとるのがやや難しい種目なので、上体がふらつかないように注意しましょう。遠くに視点を定めると体勢が安定しやすくなりますよ。
また、大腿四頭筋だけでなくハムストリングスを効果的に鍛えることができます。
【参考】ハムストリングを鍛える筋トレ特集
カートシーランジの正しいやり方
- 肩幅程度に足を開いて立つ
- 右足を引き、体の左斜め後ろにつく
- 膝の角度が90度になる位置まで体を降ろす
- 右足をもとの位置に戻す
- 左足を引き、体の右斜め後ろにつく
- 膝の角度が90度になる位置まで体を降ろす
- 左足をもとの位置に戻す
- この動作を繰り返す
カートシーランジのコツ
- 着地した時に腰をしっかり落とす
- 常に体幹に力を入れる
- 視線を遠くの一点に定める
下半身をマシンなどで徹底的に鍛えたい方は、以下で様々な筋トレメニューをまとめているので参考にしてください。
【参考】下半身の筋トレメニュー総集編
【参考】大腿四頭筋を鍛える「バーベルスクワット」の効果的なやり方
大腿四頭筋のストレッチ方法
ここからは大腿四頭筋のストレッチの方法を紹介していきます。筋トレをやりっぱなしは絶対NG!
筋肉が疲弊して疲れが取れないだけでなく、硬くなってケガの原因にもなるので、筋トレをしたらセットでストレッチもしましょう。
1.踵をお尻に近づけるストレッチ
もっとも基本的な大腿四頭筋を伸ばすストレッチ。
誰しも一度はやったことがあると思いますが、簡単なストレッチと侮らずに丁寧にやりましょう。 スタンディング(立ち姿勢)で行うのが難しい方は、座った状態でやってもOKです。
2.腰を前に出して大腿四頭筋を伸ばすストレッチ
床の上で、ランジの姿勢から後ろ足を持って、前側に重心を移動して大腿四頭筋を伸ばすストレッチ。
体が固い人にとっては難しいストレッチなので、この姿勢を取るのが難しい場合は後ろ足を持たずに行いましょう。
3.椅子を使って大腿四頭筋を伸ばすストレッチ
最後は椅子を使って大腿四頭筋を伸ばすストレッチ。
大腿四頭筋が伸びているのを感じながら行いましょう。ちょっとした段差でもできるので、自宅・ジム・公園など場所を選ばずに行ってくださいね。
【参考】太ももの前の張りやコリを解消する「大腿四頭筋」ストレッチ5選
大腿四頭筋の筋トレ効率をあげる筋トレグッズ3選
最後に、自重トレーニングだけでは物足りないという方のために、筋トレ効率をあげるグッズを3つ紹介します。
大腿四頭筋の筋トレだけでなく、ハムストリングや上半身の筋トレにも使えるグッズなので、1つ持っておくと重宝しますよ。
ダンベル
大腿四頭筋の自重筋トレの負荷をあげることができる「ダンベル」。
ダンベルを1つ持っておけば、自宅でもジムで行うような高負荷のトレーニングが可能です。
また、可変式のダンベルであれば、重量を調整しながらトレーニングできるので、自宅でオールアウトも可能ですよ。
【参考】人気のダンベルを比較する
バランスディスク
足元を不安定にすることで負荷を高める「バランスディスク」。
この記事で紹介した自重筋トレを、バランスディスクの上で行うだけで大腿四頭筋への負荷がアップします。
さらに、バランスディスクは体幹を鍛えるのに効果的です。
【参考】体幹を鍛える筋トレ12選
【参考】人気のバランスディスクを比較する
トレーニングチューブ
太ももに巻くことで大腿四頭筋への負荷がアップする「トレーニングチューブ」。
誰でも使いやすい筋トレグッズなので、筋トレ初心者の方にもオススメのアイテムです。
【参考】下半身におすすめのチューブトレーニングメニュー!
【参考】人気のトレーニングチューブを比較する
まとめ
大腿四頭筋を鍛える自重筋トレのやり方をはじめ、トレーニング後のストレッチ方法を紹介してきました。
大腿四頭筋は逞しい太ももを作る上で欠かせない筋肉なので、週に2〜3回を目安に3分トレーニングにチャレンジしてくださいね。