ケーブルマシンの3つの特徴
ケーブルマシンには、フリーウエイトとは違ったさまざまな特徴があります。
もっとも代表的な特徴を3つピックアップしました。
以下の特徴を活かして、ケーブルマシンの効果を堪能してください!
1. バリエーションが多く全身の筋肉を鍛えられる
ケーブルマシンはさまざまなアタッチメントを組み合わせることで、多くのトレーニングが可能となります。
大胸筋や背中、太ももといった大きな筋肉から上腕二頭筋や上腕三頭筋などの小さな筋肉まで、全身の筋肉をバランス良く鍛えることができますよ。
2. ケーブルの軌道が限定されているのでフォームを維持しやすい
フリーウエイトとは異なり、ケーブルマシンはケーブルの軌道が限定されるので、一定方向に負荷がかかります。
力のベクトルが自然な角度に向くことで正しいフォームを維持しやすく、初心者でも安心してはじめられるのが大きなメリットです。
また、フォームが安定するので筋肉にも効かせやすいだけでなく、ケガのリスクを軽減しながら安全にトレーニングが行えますよ。
3. 負荷が抜けにくい
ダンベルなどのフリーウエイトでは、動作の最後に負荷が抜けてしまう場面も少なくありません。
しかし、ケーブルマシンなら常に一定の負荷がかかるため、動作の開始から終了まで筋肉が収縮される状態がキープできますよ。
ケーブルマシンの基本的な使い方3ステップ
ケーブルマシンを安全かつ効果的に扱うなら、まずは基本的な使い方をしっかりと習得しましょう。
以下のステップでセッティングしてください。

ケーブルマシンの基本的な使い方
1. プーリー(滑車)をセットする

プーリーとは、いわゆるケーブルがスムーズに通るための滑車の部分。
トレーニングする部位や種目によって、プーリーの位置を調整する必要があります。
簡単な操作で上から下まで幅広く調整可能ですが、落下防止のため必ず両手で行ってください。
2. アタッチメントをセットする

次にアタッチメントの取り付け。
アタッチメントにはさまざまな種類があり、それぞれの種目に合ったものを取り付けます。
セットの仕方は簡単で、カラビナに「カシャ」っとはめるだけ!
3. ウエイトを調整する

最後はウエイトの調整方法です。
基本的にはプレートにピンを差して固定するだけですが、中途半端にセットしてしまうとトレーニング中に外れてしまうかもしれません。
思いもよらない事故を防ぐためにも、確実にセットしましょう。
ケーブルマシンのアタッチメントの種類と使い方
ケーブルマシンのアタッチメントには、トレーニング種目によって実にさまざまな種類が存在します。
ここでは、頻繁に使用されるアタッチメントの種類と代表的な種目での使い方を例に挙げてご紹介しますね。

ケーブルマシンのアタッチメントの種類と使い方
【参考】ケーブルマシンの筋トレ種目について詳しく知りたい方はこちら!
1. ストレートバーアタッチメント

もっとも一般的なアタッチメントがストレートバーアタッチメント。
さまざまな種目に適合するのが特徴で、特に左右均等にフォームを重視して鍛えたい場合に重宝しますよ。
ケーブルアームカールでの使い方
ケーブルアームカールは、肘を支点にしてケーブルを胸の前に引き上げるトレーニングです。
左右均等かつ手首を固定したまま上腕二頭筋を鍛えられるので、ストレートバーアタッチメントとの相性もバッチリ!


ケーブルアームカールの正しいやり方
- ケーブルマシンにストレートバーアタッチメントを取り付け、適切な重量に設定する
- マシンから一歩後ろに下がり、足を肩幅に開いて立つ
- 肩幅程度の手幅でバーを握り、腕を伸ばして構える
- 肘を支点にしてケーブルを引き上げる
- 上腕二頭筋が収縮する位置で1秒間キープする
- ゆっくりと腕を伸ばしてスタートポジションに戻る
- 同じ動作を繰り返す
ケーブルアームカールのポイント
- 脇を締めて肘の位置が動かないように固定して行う
- 背中が反ったり丸まったりしないように注意する
2. シングルハンドルアタッチメント

シングルハンドルアタッチメントは、その名の通り片手ずつ独立したタイプのアタッチメント。
手幅や手首の角度を自在にコントロールできるので、拡張性の高い使い方ができます。
ケーブルクロスオーバーでの使い方
ケーブルクロスオーバーは、両手にケーブルを握って胸の前でクロスするように引き寄せる動作で大胸筋を鍛えるトレーニングです。
手を大きく広げたところから中央に収縮させる動作であるため、シングルハンドルアタッチメントは欠かせません!


ケーブルクロスオーバーの正しいやり方
- プーリーをケーブルマシンの一番高い位置にセットする
- シングルハンドルアタッチメントを取り付け、適切な重量に設定する
- 両手でハンドルを握り、マシンに背を向けて中央に立って片足を一歩前に踏み出す
- 肩甲骨を寄せ肩を落として胸を張り、両腕を広げて構える
- 両手でロープアタッチメントを握り、腕を伸ばして体の前に構える
- 正面に向かってケーブルを引き寄せる
- 胸の前でハンドルがぶつかる位置で1秒間キープする
- ゆっくりと腕を開いてスタートポジションに戻る
- 同じ動作を繰り返す
ケーブルクロスオーバーのポイント
- ケーブルを引き寄せるときに胸の中央が収縮しているのを意識する
- 肘はできるだけ曲げずに、両方の肘を近づけるようなイメージで行う
3. ロープアタッチメント

ロープアタッチメントは、二股に分かれた形状のアタッチメント。
手首を柔軟に動かせるだけでなく、ロープの真ん中にスペースができることで可動域が広がり刺激を高める効果があります。
ケーブルプルオーバーでの使い方
ケーブルプルオーバーは、ケーブルを下ろして体に近づける動作で広背筋と大円筋を鍛えられるトレーニングです。
ロープアタッチメントを使うことで、背中の筋肉がより収縮するのを実感できますよ。


ケーブルプルオーバーの正しいやり方
- ケーブルマシンにロープアタッチメントを取り付け、適切な重量に設定する
- マシンから少し離れ、足幅を肩幅に開いて立つ
- 胸を張って肩甲骨を寄せ、やや前傾姿勢になる
- 両手でロープアタッチメントを握り、顔の前に腕を伸ばす
- 胸を張ったまま体を起こし、肩を下制させながらロープを体に引き寄せる
- 背中の筋肉が収縮する位置で1秒間キープする
- ゆっくりと腕を上げてスタートポジションに戻る
- 同じ動作を繰り返す
ケーブルプルオーバーのポイント
- ケーブルを引き寄せるときにできるだけ肘を伸ばしたまま行う
- 背中が丸まらないように目線を上げておく
4. アンクルストラップ
アンクルストラップは、脚を鍛える際に足首に巻き付けて使うアタッチメント。
他のハンドルタイプではできない、さまざまな脚のトレーニングができるようになりますよ。

ケーブルシングルレッグカールでの使い方
ケーブルシングルレッグカールは、床にうつ伏せになった姿勢から膝から下を引き上げてハムストリングスを鍛えられるトレーニングです。
アンクルストラップがなければできない、代表的な種目のひとつ。


ケーブルシングルレッグカールの正しいやり方
- プーリーをケーブルマシンの一番低い位置にセットし、適切な重量に調整する
- 鍛えたい方の足首にアンクルストラップを巻き、金具をケーブルとつなぐ
- マシンの前にうつ伏せになり、肘を立ててお腹を浮かせる
- 膝を支点に曲げて、膝から下を引き上げる
- 膝を曲げきった位置で1秒間キープする
- ゆっくりと膝を伸ばしてスタートポジションに戻る
- 同じ動作を繰り返す
ケーブルシングルレッグカールのポイント
- ハムストリングスが収縮しているのを意識する
- ヨガマットなどを敷いておくと膝が痛くならないのでおすすめ
ケーブルマシンで鍛える際の3つの注意点
全身をバランス良く鍛えられるケーブルマシンですが、間違った使い方をしてしまうと効果が半減するだけでなくケガのリスクもあります。
以下の注意点をしっかりと理解した上で、トレーニングを行ってください。

ケーブルマシンで鍛える際の注意点
1. 重量にこだわらず正しいフォームで行う

ケーブルマシンは負荷が抜けにくいのが特徴なので、重量にこだわる必要はありません。
また、無理に重量を上げてしまうと、フォームが崩れてしまいケガにつながる可能性もあります。
まずは軽い重量で正しいフォームを意識し、重量は少しずつ上げていきましょう。
2. 反動は使わずゆっくりと行う

ケーブルマシンは一定の負荷をかけられるのが魅力なのに、反動を使ってしまうと負荷に強弱が生まれてしまいます。
また、関節や筋肉への負担も大きくなるので、ケガのリスクを高める可能性も…
できるだけ反動は使わず、正しいフォームを意識してゆっくりと行うことが大切です。
3. 準備運動とトレーニング後のストレッチを欠かさない

準備運動は筋肉や関節の柔軟性を高めてケガを防ぐためには欠かせません。
また、トレーニング後のストレッチは、疲労した筋肉の回復を促す効果が期待できます。
翌日にダメージを残さないためにも、しっかりと行うことが大切です。
まとめ
ケーブルマシンの基本的な使い方とアタッチメントの種類について解説しました。
ケーブルマシンの使い方は簡単ですが、事故につながらないように正確にセットすることが重要です。
アタッチメントもたくさん種類があるので、それぞれの種目に合ったものを選んで効果的に鍛えましょう!

アタッチメントの種類
- ストレートバーアタッチメント:もっとも一般的
- シングルハンドルアタッチメント:自由な動作が可能
- ロープアタッチメント:柔軟な可動とストレッチに最適
- アンクルストラップ:脚トレには必須