

ケアは“最上位”。強いチームはトータルコンディショニングでつくる

日頃のケアやリカバリーについては、もう「トータルコンディショニング」で考えています。ケアは最上位です。 強いチームを作るとなったら、良い練習をしなきゃいけない。質の高い、効率の良い練習を何回できるかですよね。そのためには、よく食べて、よく寝る。リカバリーの概念を高い位置で持っていないと、絶対にダメだと思っています。
今はトレーニング、ウエイト、リカバリーまで含めて一つの流れとして考えていて、コンディショニングチェックも週一でやっています。Googleフォームで入力させて、それを毎週集計してる。 選手寿命を伸ばすという観点でも、日頃からリカバリーして怪我をしない体づくりを心がけさせています。実際、リーグ戦期間中にインボディを測ると体脂肪が増えていく選手が出てくる。そこも課題です。

同じ課題をずっと解かせるのはつまらないし、きつい。だから課題は変えていく。例えば「体脂肪」を一つテーマにして取り組んでみると、トレーナー陣がこまめに測ってくれて。結果として、怪我は減っています。 練習前にプリベンションをやる選手も増えましたし、マッサージガンも本当によく使っています。ミーティング中でもやっているし、好きな選手は練習前後ずっとやっていますね。
見えないものを可視化する

やっぱり「見えないものの可視化」が大事です。インボディって測らないと分からないじゃないですか。体脂肪とかって、なんとなくの感覚になりやすい。そこを数字で見せていくと、「やっぱりリカバリー大事なんだな」って腹落ちしていきます。
自分も現役の頃は、正直ケアの概念がなかったです。寝れば治ると思っていました。多分ほとんどの人がそうだと思う。だからこそ、この大学では「積極的にリカバリーする」っていう考え方を学んでほしい。
そのために、大学のサイエンスの部分を積極的に使っています。アスレチックトレーナーの先生に入ってもらうし、管理栄養士の先生にも入ってもらっている。安田先生(東海大学健康学部)にお願いして、試合後はプロテインじゃなくてリカバリードリンクを飲ませています。量は多くないけど、おにぎり二個分くらいのエネルギーがある。 血液検査をして、ビタミンが足りないって出たら、そこをフィードバックする。そうすると、彼らの食生活が変わるわけですよね。今の子たちは、数字を見て初めて納得する世代だと思います。

ただ、スポーツの現場に行くと、数値化できない理不尽な強さとか速さとか、そういう部分も出てくる。だから、サイエンスと現場感覚、そのバランスが大事です。 怪我についても、どうしても防げない怪我はあります。でも「ああしておけばよかった」って後悔はしてほしくない。プレシーズンでやることをやって、それでも怪我したなら仕方ない。でも、やらずに後悔するのが一番つらい。そこはチーム全体で、少しずつ文化として浸透してきてると思います。
入野監督にとって「休息」とは

休息って、昔はただ休むだけだったと思うんですけど、今は「積極的にリカバリーを獲得していく」という感覚です。僕は「その日のうちに解消したい」というのが強いですね。
選手にも“24時間ルール”と言っています。勝っても負けても次の日は来る。負けた日は負けたモードでいい、悔しがっていい。でも朝起きたらリセットして、新しい一日がスタートする。休息も同じで、24時間ルールでリセット→スタートの繰り返しだと思います。
仕事以外は基本休息です。テレビ見てる時もそうだし、歩いてても休息。走ったりした方がクリエイティブになるのは確かで、脳科学的にもそんな感じらしい。アクティブレストしているときの方が達成感もあるし、結果、自己肯定感にも繋がっているのかもしれない。意識してやっているわけじゃないですが、振り返るとそういう構造になっている気はします。
だから結局、怪我をしないでどこまで行けるか。そこにフォーカスしてほしい。そのために、ケアとリカバリーは、これからも最上位で考えていきたいと思っています。
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