お腹のインナーマッスルを効果的に鍛えられる「ドローイン」。
ダイエットやインナーマッスルの強化にも効果的なトレーニングですが、「やり方がよく分からない...」という方も多いでしょう。
そこで今回の記事では、
- ドローインの正しいやり方
- ドローインで鍛えられる筋肉
- ドローインの効果
- 立ちながらできるドローインのやり方
などをご紹介していきます。
正しいドローインのやり方を身につけて、効果的にお腹周りのインナーマッスルを鍛えましょう。
この記事を書いた人
林慧亮
uFit代表
Youtubeチャンネル「林慧亮」は登録30万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。
ドローインとは?
ドローインは、呼吸に合わせてお腹を凹ます筋トレのこと。
体幹トレーニングの1つであり、インナーマッスルを効率的に鍛えることができます。
また、インナーマッスルは大きく「お腹の表面の筋肉(体幹グローバル筋)」と「お腹や背中の深部の筋肉(体幹ローカル筋)」の2つに分類されますが、ドローインは後者の「体幹ローカル筋」を効果的に鍛えるトレーニング。
この体幹ローカル筋は、次の項目で紹介する「腹横筋」や「内腹斜筋」が該当します。
体幹ローカル筋が活動していないと脊柱が安定しないので、猫背や反り腰の原因に。また、姿勢の悪化を引き起こして、腰痛が生じることもあります。
インナーマッスルは通常の筋トレでは鍛えづらいので、ドローインでインナーマッスルを鍛えてあげましょう。
また、ドローインは呼吸に集中して行うトレーニングなので、瞑想やマインドフルネスなどのリラックス効果があり、ストレス解消にも役立ちますよ。
ドローインで鍛えられる筋肉
ドローインでは、体幹ローカル筋である「腹横筋」と「内腹斜筋」の2つが鍛えられます。
シックスパックを作る腹直筋や外腹斜筋などの筋肉は鍛えられないので注意してください。腹直筋や外腹斜筋などの筋肉は鍛えられないので注意してください。
あくまでも、腹筋の基礎作りだと思って取り組みましょう。
腹直筋を鍛えたい方は「腹直筋を鍛えるトレーニング15選」で紹介しているので参考にしてください。
腹横筋
「腹横筋」はコルセットまたは腹巻きのように、お腹をぐるっと一周りしている薄い筋肉。
インナーマッスルの中でも一番奥にある筋肉で、体幹の軸を作っている重要な筋肉です。
主に腹横筋はお腹を凹ませたり、息をこらえる時に腹圧を高める役割を果たしています。
また、腹横筋は姿勢の安定や呼吸(息を吐く時)にも関わっており、人間にとって大変重要な筋肉です。
内腹斜筋
「内腹斜筋」は、横腹や脇腹の筋肉です。
ぜい肉がつきやすい部分なので、横腹や脇腹の脂肪を落としたい方は鍛えるべき筋肉です。
腰の安定性にも重要な役割を果たしており、内腹斜筋を鍛えることで腰部が安定し、姿勢の改善などに役立ちます。
ドローインの効果
ドローインの効果は大きく分けて以下の3つ。1つ1つ具体的な効果と理由について解説していきます。1.ぽっこりお腹の解消
ドローインはお腹の腹横筋という筋肉を効果的に鍛えることができるので、ぽっこりお腹の解消に効果的です。
この腹横筋はコルセットのようにお腹をぐるっと一周している筋肉で、ウエストをキュッと凹ます役割があります。
そのため、ドローインで腹横筋を鍛えることで、お腹周りを引き締めることができるのです。
2.猫背や反り腰の解消
ドローインには、猫背や反り腰の解消効果もあります。
そのまま悪い姿勢が続くと、腰痛や肩こりが酷くなってしまうことになりかねません。
そこで、ドローインで腹横筋や内腹斜筋を鍛え、脊柱が安定させてあげましょう。
脊柱が安定することで、猫背や反り腰の解消に繋がりますよ。
【参考】姿勢を良くする筋トレを紹介
3.ストレス解消
ドローインは、ストレス解消効果も期待できます。
頭の中の意識を呼吸だけに向けることで、雑念や不安を取り除き、ストレスを排除していきます。この仕組みは、瞑想やマインドフルネスに近いものがあります。
また、ドローインの正しいやり方は後述しますが、ドローインは主に呼気(息を吐く)ことを強く意識します。
息を長く吐くことで、自律神経である副交感神経の活動が高まります。
副交感神経はリラックスした時に強く活動する神経。ドローインでは副交感神経が優位になるので、ストレス解消効果が期待できるのです。
ドローインの正しいやり方
それでは、ドローインの正しいやり方を紹介します。
見た目は簡単ですが、ドローインには細かいコツや注意点がたくさんあります。
まずは動画も参考にしながら、正しいやり方を1つ1つ覚えていきましょう。
ドローインの正しいやり方
- 仰向けに寝ころがり、膝を90°くらいに曲げる
- 何度か腹式呼吸を行ない、お腹を動かします
- ゆっくり息を吐きながらお腹を凹ませていきます
- 息を吐き切り、もうこれ以上お腹が凹まないというところまできたら、その状態をキープし、そこで浅い呼吸を繰り返します
- お腹を凹ませて10~30秒キープしたら元に戻します
ドローインの注意点
- 息を吐き切ると同時に、できるだけお腹を凹ましましょう
- 特におへその下辺りを意識して凹ましましょう
- 呼吸はなるべく長く行ないます
- 背筋はできるだけ真っ直ぐにしてリラックスしておきましょう
- 食後は行なわないようにしましょう
- 妊娠中の方もやめておきましょう
ドローインの回数や頻度の目安
- 10~30秒のキープを5~10回繰り返します
- できるだけ毎日行うのが良いです
【番外編】ながらでできるドローインのやり方
これまでは仰向けに寝ころんで行なうドローインを紹介ました。
しかし、実はドローインは座っていても立っていても、さらには歩いていてもできるトレーニングなんです!
普段の生活から意識して行うことで、長時間のトレーニングが可能になり、効率的にウエストを引き締められますよ。
1.座りながら行うドローイン
1つ目は、座りながら行うトレーニングです。
家のソファーでテレビを観ている時、デスクに座って仕事をしている時、机に向かって勉強や読書をしている時など、どこでも座りながら行うことができます。
以下の動画も参考にしながら、正しいやり方をマスターしていきましょう!
座りながら行うドローインの正しいやり方
- 椅子に腰かけ、背筋を伸ばします
- 何度か腹式呼吸を行ない、お腹だけを動かします
- ゆっくり息を吐きながらお腹だけを凹ませていきます
- 息を吐き切り、もうこれ以上お腹が凹まないというところまできたら、その状態をキープし、そこで浅い呼吸を繰り返します
座りながら行うドローインの注意点
- 背筋は真っ直ぐに伸ばしたまま行ないましょう。猫背になったり反り腰になったりするのは誤ったやり方です
- 息を吐き切ると同時に、できるだけお腹を凹ましましょう
- 特におへその下辺りを意識して凹ましましょう
- お腹を凹ましたまま浅い呼吸を続けます
- 食後は行なわないようにしましょう
- 妊娠中の方もやめておきましょう
2.立ちながら行うドローイン
立ちながら行うドローインです。
立ち仕事をしている時、洗濯物を干している時、キッチンで料理をしている時など立っていればどこでもできます。
しかし、寝ころんで行なうドローインに比べて少し難易度は上がります。
以下の動画も参考にしながら正しいやり方を身につけていきましょう!
立ちながら行うドローインの正しいやり方
- 自然に立ち、背筋を伸ばします
- 何度か腹式呼吸を行ない、お腹だけを動かします
- ゆっくり息を吐きながらお腹だけを凹ませていきます
- 息を吐き切り、もうこれ以上お腹が凹まないというところまできたら、その状態をキープし、そこで浅い呼吸を繰り返します
立ちながら行うドローインの注意点
- 背筋は真っ直ぐに伸ばしたまま行ないましょう。猫背になったり反り腰になったりするのは誤ったやり方です
- 息を吐き切ると同時に、できるだけお腹を凹ましましょう
- 特におへその下辺りを意識して凹ましましょう
- お腹を凹ましたまま浅い呼吸を続けます
- 食後は行なわないようにしましょう
- 妊娠中の方もやめておきましょう
3.歩きながらドローイン
歩きながら行なうドローインです。
歩きながら行うドローインはそれらの応用編だと考えましょう。
おへその下辺りを凹ませ、お腹全体に力を入れたまま歩くだけで大丈夫です。
以下の動画も参考にしてみてください!
歩きながら行うドローインの正しいやり方
- 立ったまま背筋を伸ばします
- 何度か腹式呼吸を行ない、お腹だけを動かします
- ゆっくり息を吐きながらお腹だけを凹ませていきます
- 息を吐き切り、もうこれ以上お腹が凹まないというところまできたら、その状態をキープし、そこで浅い呼吸を繰り返します
- 4の状態をキープして歩きます
歩きながら行うドローインの注意点
- 背筋は真っ直ぐに伸ばしたまま行ないましょう。猫背になったり反り腰になったりするのは誤ったやり方です
- 息を吐き切ると同時に、できるだけお腹を凹ましましょう
- 特におへその下辺りを意識して凹ましましょう
- お腹を凹ましたまま浅い呼吸を続けます
- 食後は行なわないようにしましょう
- 妊娠中の方もやめておきましょう
まとめ
ドローインの正しいやり方に加えて、ドローインの効果や鍛えられる筋肉についてご紹介しました。
ドローインは誰でもできる体幹トレーニングの一種です。効率的に腹横筋と内腹斜筋を鍛えることができます。
ドローインの継続でぽっこりお腹を解消し、同時に姿勢改善やストレス解消をはかっていきましょう!