スミスマシンベンチプレスの効果やメリット
まずは、通常のベンチプレスと比較したスミスマシンベンチプレスのメリットについて紹介します。
1.ラックアップが簡単
通常のベンチプレスは、スタートポジションに構えるまでにラックからバーを持ち上げる動作があります。そのことをラックアップと言いますが、スミスマシンではラックアップを行わずにフックを外すだけですぐにスタートポジションに構えることができます。
また、ラックに戻すタイミングでバーがラックの中に収まらず、あわや大惨事・・・という事故を防げるのもスミスマシンのメリットの1つです。
2.大胸筋をまんべんなく鍛えられる
スミスマシンはラックで軌道が安定している分、動作に集中しやすいというメリットがあります。軌道が安定することで他の筋肉を使わずに動作が行えるため、大胸筋に意識を集中してトレーニングができるんです。
角度や持ち方を変えるだけで、大胸筋の「上部・中部・下部・内側・外側」をまんべんなく鍛えることもできますよ。
部位別に大胸筋を鍛えたい方は後半の「スミスマシンベンチプレスの種類」で紹介しているので参考にしてください。
3.正しい軌道を覚えられる
スミスマシンはラックで横と奥の動きを制限していて、上下方向だけに動作が行われるようになっています。
- ベンチプレスをやっていて左右のバランスが悪い
- まっすぐ上下に動作ができない
という人は、スミスマシンで正しい軌道に修正しましょう。
正しい動作で行えるようになると、大胸筋に効果的な負荷を加えることができ、バランスが良い筋肉を手に入れることができます。
4.最後の追い込みができる
通常のベンチプレスは補助をする人がいないと最後まで追い込むことはできませんよね。
スミスマシンであれば、ラックにあるストッパーを使うことで最後まで安心して追い込むことができます。
また、最後の追い込みの時はフォームが崩れてしまいがちですが、スミスマシンであればしっかりと軌道を安定させてくれるので最後まで正しいフォームで大胸筋を鍛えることが可能です。
スミスマシンを使ったベンチプレスのやり方
それでは、スミスマシンを使ったベンチプレスの正しいやり方を紹介します。
正しいフォームで行えば、バランスの良いきれいな胸板を作ることができますよ。
スミスマシンベンチプレスの正しいフォーム
- ベンチ台に仰向けになる
- 手幅は肩幅よりも少し広いくらいの感覚で握る
- フックを外し、腕を伸ばした状態で構える
- 胸を張り、肩甲骨を寄せた状態でバーを下に下ろす
- 大胸筋を意識しながら、一気にバーを持ち上げる
スミスマシンベンチプレスのコツ
- 下ろす時はゆっくり、上げる時は一気に動作を行う
- 左右の力を、バランスよく出力する
- 常に肘がバーの真下にあるようにする
初心者の方におすすめの重量・回数設定
重量・回数の目安としては、20〜25回で限界がくる重量に設定します。初心者の方はまず、軽めの重量で正しいフォームを覚えることに注力しましょう。中上級者におすすめの重量・回数設定
筋トレ中上級者で筋肥大・筋力アップを狙う方は、8〜10回をギリギリ行えるくらいの重量に設定しましょう。効率的に筋肥大を狙うことができます。通常のベンチプレスのやり方については「ベンチプレスの効果的なやり方」で解説しているので参考にしてください。
スミスマシンベンチプレスの注意点
先ほど紹介したようなメリットがある反面、スミスマシンにはデメリットもあります。
トレーニングを行う前に参考程度に知っておきましょう。
1.左右のバランスが崩れないように取り組む
良くも悪くもスミスマシンではバーの軌道が上下に固定されてしまっています。そのため、左右差があってもバーが上がってしまうのがデメリットです。
力の左右差があるままトレーニングを続けてしまうと、筋肉がバランスよくつきません。意識していれば修正できることなので、左右のバランスが崩れないように取り組みましょう。
2.重めの重量に設定する
スミスマシンはレールで固定されているため、そのレールの摩擦で負荷が低減してしまいます。
特にバーを下ろす時のネガティブ動作では、通常のベンチプレスほど負荷がかかりません。通常のベンチプレスよりも重量を重くして行うと良いでしょう。
なお、重量を増やす際は手首を痛めやすいので注意!
リストラップを使用するなど、アイテムを使用して怪我の予防もしっかりと行いましょう。
【参考】リストラップのおすすめを紹介
3.肩を伸ばしすぎないようにする
バーを上げた時に、勢いよく肩を伸ばし過ぎると肩を痛める可能性があります。
通常のベンチプレスでは伸び切らないところまで腕が伸びてしまうので注意が必要です。伸びきった肩に強い負荷がかかるとケガをする原因になります。
スミスマシンベンチプレスの種類
スミスマシンを使った応用編の種目を4つ紹介します。
この4つの種目を行えば、大胸筋「上部・下部・内側・外側」の筋肉をバランスよく鍛えることができますよ。
大胸筋を大きくして、男らしい分厚い胸板を目指しましょう!
スミスマシンベンチプレスの種類1.インクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスは、通常のベンチプレスよりも斜め上側にプッシュする動作になります。
この種目では、主に"大胸筋上部"を鍛えることができます。
インクラインベンチプレスの正しいやり方
- 頭の方が上がるように、ベンチ台の角度を30度ほど傾ける
- 通常のベンチプレスと同じ手幅で、バーを持って構える
- 腕を伸ばした状態から、ゆっくりとバーを下ろす
- 下まで下げたら、大胸筋上部を意識してバーを一気に上げる
- 10回1セットとして、3セット行う
インクラインベンチプレスのコツ
- 普段バーを下ろす位置より、少し高めに下ろす
- 脇が開かないようにする
スミスマシンベンチプレスの種類2.デクラインベンチプレス
デクラインベンチプレスは、通常のベンチプレスよりも斜め下側にプッシュする動作になります。
この種目では、主に"大胸筋下部"を鍛えることができます。
デクラインベンチプレスの正しいやり方
- 頭の方が下がるように、ベンチ台の角度を30度ほど傾ける
- 通常のベンチプレスと同じ手幅で、バーを持って構える
- 腕を伸ばした状態から、ゆっくりとバーを下ろす
- 下まで下げたら、大胸筋下部を意識してバーを一気に上げる
- 10回1セットとして、3セット行う
デクラインベンチプレスのコツ
- バーの真下に肘がくるようにする
- 頭はベンチ台につけたままにする
スミスマシンベンチプレスの種類3.ナローグリップベンチプレス
ナローグリップベンチプレスは、通常のベンチプレスよりも手幅を狭くして行う種目。
手幅を狭くして行うことで、"大胸筋内側"と"上腕三頭筋"の2つの筋肉をメインに鍛えることができます。
ナローグリップベンチプレスの正しいやり方
- フラットなベンチ台に仰向けに寝転がり、乳首のラインにバーが下りるように調整する
- 通常のベンチプレスよりも「手のひら2枚分」内側の場所を持つ
- 腕を伸ばした場所から、ゆっくりとバーを下ろす
- 下まで下げたら、上腕三頭筋を意識して上げる
- 10回1セットとして、3セット行う
ナローグリップベンチプレスのコツ
- 上げる時の初動は、大胸筋の内側を意識して上げる
- バーを上げる時は、上腕三頭筋を絞り出すように意識する
スミスマシンベンチプレスの種類4.ワイドグリップベンチプレス
ワイドグリップベンチプレスは、通常のベンチプレスよりも手幅を広くして行う種目。
手幅を広くして行うことで、大胸筋外側と上腕二頭筋の2つの筋肉をメインに鍛えることができます。
ワイドグリップベンチプレスの正しいやり方
- フラットなベンチ台に仰向けに寝転がり、乳首のラインにバーが下りるように調整する
- 通常のベンチプレスよりも「手のひら1枚半分」外側の場所を持つ
- 腕を伸ばした場所から、ゆっくりとバーを下ろす
- 下まで下げたら、大胸筋外側を意識して上げる
- 10回1セットとして、3セット行う
ワイドグリップベンチプレスのコツ
- 脇が開きすぎないようにする
- 肩に力が入らないようにリラックスさせる
スミスマシンでベンチプレスを行ったあとは、自重トレーニングで大胸筋を追い込みましょう!
【参考】大胸筋を鍛える自重トレーニング
まとめ
スミスマシンを使った基本的なベンチプレスのやり方や、その応用編の種目を4つ紹介しました。
スミスマシンを使ったベンチプレスでは、バランスよく左右の腕で出力することが重要です。
きれいな筋肉をつけるためにも、バランスよく出力することを心掛けましょう。女性にモテる胸板を目指して、頑張ってくださいね。