握力鍛え方

握力の鍛え方10選!握力トレーニングのやり方やダンベルを使う方法を紹介

2022/11/10

「握力の鍛え方を知りたい…」
「握力トレーニングでクラッシュ力やホールド力を上げたい…」

あらゆるスポーツで重要な握力ですが、トレーニング方法が数多くあり効率よく握力を鍛える方法が分かりませんよね

そこでこの記事では、

  • 握力を鍛えるメリット
  • 器具なし&自重でできる握力の鍛え方5選
  • ダンベルなどの器具を使った握力の鍛え方5選
  • 握力強化におすすめの道具5選

にいついて紹介。

握力を鍛えると筋トレの効率もアップするので、積極的に握力トレーニングに取り組みましょう!

*握力の平均を知りたい方は「男女・年齢別、握力の平均値総まとめ」をご覧ください。

この記事を書いた人

林ケイスケ

uFit代表トレーナー

Youtubeチャンネル「林ケイスケ」は登録25万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。

握力を鍛える3つのメリット

握力を鍛える3つのメリット

具体的な握力トレーニングを見ていく前に、まずは握力を鍛えるメリットを紹介します。

握力を鍛えるメリットを理解してトレーニングへのモチベーションを高めましょう。

1.競技力が向上する

スポーツのパフォーマンスをアップさせるためには、筋力をアップさせるのはもちろんのこと、持ってる力を余すことなく伝えることがとても大切です

例えば、筋力が100の人と80の人であっても、伝える力が60%と90%の人がいた場合、

  • 筋力100×60%=60
  • 筋力80×90%=72

のように筋力は低くてもパフォーマンスレベルが高くなることもあります。(※分かりやすくするために非常に簡易的にしています)

そして、握力はすべての力を末端に伝える役割を持っているので、力を全て伝えるためには握力の強化が必須なのです

握力が強ければ、力をロスすることなくもっと強い力が出せるようになりますよ!

2.筋トレの効率アップ

握力を鍛えることで、他の筋トレの効率がアップするのも大きなメリットです

高重量を扱うウエイトリフティングでは、鍛えたい筋肉よりも先に握力が限界に来てしまうことも珍しくありません。

例えば、デッドリフトや懸垂では本来鍛えたい広背筋の限界が来る前に、握力の限界が来てしまって十分に追い込めないということが多いです。

握力がアップすれば今まで扱えなかった高重量を扱えるようになったり、狙った筋肉を限界までトコトン追い込めるようになりますよ

3.握力トレーニングで認知症予防

国立長寿医療研究センターが発表した認知症の発症リスクに関するデータによると、男性で握力が26キロ未満の人は、そうでない人と比べて認知症のリスクが2.1倍も高いことが分かっています

まだまだ認知症なんて遠い未来の話と思っている方も多いと思いますが、人間は20歳前後を目安に筋力のピークを迎えるので、若いうちにできるだけ鍛えておきましょう。

参考:国立長寿医療研究センター「握力は活力のバロメーター」
参考:内閣府・高齢者の新体力テストの合計点は向上傾向

鍛える前に覚えておくべき握力の「4+1」の力

鍛える前に覚えておくべき握力の「4+1」の力

握力は分解すると5つの力によって成り立っています。厳密にいうと、4つの握力と間接的に握力と関わっている1つの力で構成されています。

握力トレーニングでは5つの力をバランスよく鍛えていくことが効率的です。ここでは、それぞれ5つの力について解説していきます。

ホールド力

ホールド力は、掴んだものを長時間保つための力のこと

デッドリフトでバーベルを握っておくときや懸垂でバーを握っておくときに使われます。

ホールド力が強くなると高重量の重りを扱えるようになるので、効率的に筋肉を鍛えることができます。

クラッシュ力

クラッシュ力は、何かをぎゅっと握る力のこと

握力の強い人がリンゴを握り潰す場面を見たことがあるかもしれませんが、それがクラッシュ力です。

また、小中高で行う体力測定は主にクラッシュ力の数値を計測しています。

【参考】りんごを潰せる握力は何キロ?

オープンクラッシュ力

オープンクラッシュ力は、クラッシュ力と違い、親指と他の指がつかない状態で物を持つ力のこと

例えば、分厚い本などを持ったときには、親指と他の指がつかないのでオープンクラッシュ力を使っています。

バスケットボールやハンドボールなどのスポーツでは、オープンクラッシュ力を鍛えておくとボール捌きが安定してパフォーマンスの向上に繋がります。

ピンチ力

ピンチ力は、指先でつまむ力のこと

洗濯ばさみを開くときに使う動作と同じです。ボールを投げる動作が多いスポーツでは、このピンチ力を鍛えることで力強いボールを投げられるようになります。

野球などの送球で大切なのがピンチ力で、指先の力が強くなると回転数が上がり、キレのあるボールを投げられるようになります。

伸展力

伸展力は、握力に間接的に関わってくる力で閉じた指を伸ばすときに使う力のこと

握力とは逆方向に働く力ですが、伸展力を鍛えておくことで筋肉バランスが良くなって握力が強化されたりケガを防ぐことができます。

ダンベルなどの器具を使った握力の鍛え方5選

ダンベルなどの器具を使った握力トレーニング5選

ここからはダンベルなどの器具を使った握力トレーニングを5つ紹介します

器具ありの握力トレーニングは、普段からジムなどでトレーニングを行っている方におすすめです

強い負荷をかけられるので効率的にトレーニングすることができますよ。

1.リストカール

ダンベルを持って手首を曲げる動作で握力を鍛える「リストカール」。

初めから重いダンベルを使ってしまうとケガをするので、軽い重りから始めるようにしましょう

リストカールのやり方

  1. ダンベルを持って椅子に座る
  2. 手のひらを上に向けた状態で、前腕を太もも上に固定する
  3. 手首だけを使ってゆっくりとダンベルを上下させる
  4. 上下10回を1セットとして、3セット行う

リストカールのコツ

  • ゆっくりと行う
  • 可動域をフルに使う
  • 軽めの重りで行う

2.プレートピンチ

プレートをつまみ上げる動作で握力を鍛える「プレートピンチ」。

シンプルな筋トレですが、握力を鍛える効果は抜群です。

ウエイトルームにあるプレートを使って握力を鍛えましょう

プレートピンチのやり方

  1. プレートを指で持つ(簡単にできる人は、プレート2枚を重ねて持つ)
  2. 30秒キープする
  3. 30秒を1セットとして、3セット行う

プレートピンチのコツ

  • 足の上にプレートを落とさないように注意する
  • 手のひらではなく、指で持つことを意識する
  • 肩や腕がリラックスできるような位置でプレートを持つ

3.綱のぼり

握力だけでなく腕の筋肉や体幹部も同時に鍛えられる「綱のぼり」。

握力だけでなく、他の部位も同時に鍛えたい方にはおすすめです

綱のぼりのやり方

  1. 綱の下に座る
  2. 体幹部を固めながら、腕を使って登っていく
  3. 一番上まで行ったら、腕を使ってゆっくりと降りる

綱のぼりのコツ

  • 足を使わない
  • 登るときは早く
  • 降りるときはゆっくり

4.ラジアルフレクション

前腕筋を集中的に鍛える「ラジアルフレクション」。

握力を強くするためには前腕筋を強化することが重要です

ラジアルフレクションのやり方

  1. 直立してダンベルを持つ
  2. 手首の力だけでダンベルをゆっくりと持ち上げる
  3. ゆっくりと元に戻す
  4. 20回を1セットとして、3セット行う

ラジアルフレクションのコツ

  • 前腕筋を意識してトレーニングする
  • 肩を上げない
  • 肘は軽く曲げる

5.スピネーション

ダンベルを持った状態で手首を外旋させる「スピネーション」。

手首を集中的に鍛えることができます

スポーツの時に使う手首のスナップの動作にもつがるので、アスリートにおすすめの筋トレメニューです。

スピネーションのやり方

  1. 片方の手でダンベルを持ち、反対の手で手首部分を支える
  2. ダンベルが垂直になる状態まで手首を回転させる
  3. ゆっくりと元の位置に戻す
  4. 20回を1セットとして、3セット行う

スピネーションのコツ

  • 前腕筋を意識して行う
  • 背中を丸めない
【参考】自宅でも握力トレーニングをしたいならダンベルを1つ購入しよう

器具なしの握力の鍛え方5選

器具無しの握力トレーニング5選

次に器具を使わずに自重でできる握力を鍛えるメニューを5つ紹介します

器具ありの握力トレーニングを鍛えた後に、最後の追い込みメニューとしても効果的ですよ。

1.グーパー

グーとパーの動作を交互に繰り返すトレーニング「グーパー」。

単純な筋トレメニューですが、回数を増やすことで握力アップに効果的なトレーニングになります

手に力が入らなくなるくらいまで、握力を追い込んで行きましょう!

グーパーのやり方

  1. 腕を肩の高さまで上げる
  2. 腕を伸ばした状態で強く握りしめる→「グー」
  3. 腕を伸ばした状態で大きく指をひらく→「パー」
  4. 50回を1セットにする。できる方は、セット数を増やしていく

グーパーのコツ

  • 強く握る
  • 目一杯ひらく
  • 素早く「グーパー」を繰り返す

2.指たて伏せ

指で体を支えた状態で腕立て伏せを行うトレーニングの「指立て伏せ」。

握力の中でも特にホールド力を鍛えることができます

通常の腕立て伏せを楽にできる方におすすめです。

指たて伏せのやり方

  1. 腕立て伏せを行う体勢をつくる
  2. 5本の指すべて立てて腹筋に力を入れて体を支える
  3. そのままの姿勢で腕を曲げていき、膝が90度まで曲がったら腕を伸ばしていきます
  4. ②と③を5回繰り返す
  5. インターバル1分で3セット行う

指たて伏せのコツ

  • ゆっくりと体をおろす
  • 指は第一関節までつける
  • 負荷は親指にかける
【参考】腕立て伏せのバリエーションを紹介

3.水中グーパー

グーパーを水中で行うトレーニングの「水中グーパー」。

水の抵抗が生まれる分負荷が上がり、さらに握力を強化することができます

通常のグーパーではもの足りなくなった方におすすめ。お風呂で取り組みましょう。

水中グーパーのやり方

  1. 水中で腕を伸ばす
  2. 腕を伸ばした状態で強く握りしめる→「グー」
  3. 腕を伸ばした状態で大きく指をひらく→「パー」
  4. 50回を1セットにする。できる方は、セット数を増やしていく

水中グーパーのコツ

  • 強く握る
  • 目一杯ひらく
  • 早く「グーパー」を繰り返す

4.指ハイタッチ

ちょっとした隙間時間に行うことができる指のトレーニングの「指ハイタッチ」。

負荷は高くありませんが、習慣化すればしっかり握力強化につながりますよ

指ハイタッチのやり方

  1. 手を開く
  2. 親指と人差指をつける
  3. 指をはなして①の状態に戻す
  4. 次に中指と親指、薬指と親指、小指と親指と順晩に行う
  5. 小指まで終えたら、薬指、中指、人差し指と逆動作にする
  6. この動作を5分間〜10分間行う
  7. インターバル1分で2セット行う

指ハイタッチのコツ

  • 指と指をしっかりつける
  • ペースを早くし過ぎない
  • 指は伸ばすのではなく、曲げる

5.手バタ足

お風呂やプールで水の負荷を使って鍛えるトレーニングの「手バタ足」。

これも簡単なトレーニングですが、回数を重ねると握力アップに効果的なトレーニングになります

手バタ足のやり方

  1. 両手を水の中に入れて、バタ足の要領で手をバタバタさせる
  2. 50回を1セットにする。できる方はセット数を増やしていく

手バタ足のコツ

  • 下だけでなく、上に戻る時も同じように強くかく
  • 大きく動かす

握力強化におすすめの道具5選

握力強化におすすめの筋トレグッズ5選

最後に、握力トレーニングができる市販の筋トレグッズを紹介します

筋トレグッズさえあれば、テレビを見ながらでも握力を鍛えることができますよ。

1.ハンドグリップ

握力トレーニングの定番中の定番「ハンドグリップ(ハンドグリッパー)」。

ハンドグリップで握力アップするためには、強度を調整できるハンドグリップを選ぶのがおすすめです。または、強度の違うハンドグリップを複数個持ちましょう。

また、ハンドグリップは1,000円程度で購入できるものも多いので、1つ持っておいても損はありませんよ。

【参考】おすすめのハンドグリップを徹底比較

2.パワーボール

ハンドグリップとは違う種類の握力を鍛えることができる「パワーボール」。

手首の回転方法と腕の姿勢を変えることで、握力だけでなく手首・前腕・上腕二頭筋・上腕三頭筋などを鍛えられるのもパワーボールのメリットです

ただし、ハンドグリップと違って価格が高いので、まずはハンドグリップを使ってみるのがおすすめですよ。

【参考】おすすめのパワーボールを徹底比較

3.ゴムボール

ハンドグリップと比べて様々な握力の鍛え方がある「ゴムボール」。

とても小さいので持ち運びに便利で、感触が気持ちいいのでストレス解消にもなります

手のひらだけでなく、指の間で挟むと指の力も鍛えることができますよ。

4.フィンガーエクステンション

主に伸展力を強化するトレーニンググッズの「フィンガーエクステンション」。

筋トレではこのような負荷のメニューはないので、筋トレの効果をさらに上げたい方は試してみてください。

特に、ボールを投げるスポーツの方はケガ予防と指の力を鍛えるのにおすすめのグッズです

5.ファットグリップ

持ち手を太くすることで普段のメニューをこなしながら握力を鍛えることができる「ファットグリップ」。

懸垂やラットプルダウンの背筋トレーニングを含め、アームカールなどのメニューでも握力を強化することができます

まとめ

握力を鍛えるメリットをはじめ、自重やダンベルを使った握力の鍛え方を紹介しました。

普段行っている筋トレや日常生活を少し工夫するだけで、簡単に握力を鍛えることができます。握力を鍛えてパフォーマンスを向上させましょう。

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