スミスマシンを使うスクワットのメリット
スミスマシンを使ったスクワットの具体的なやり方を見ていく前に、まずはスミスマシンを使うメリットとデメリットを紹介します。
バーベルを使ったスクワットとの違いにもなるので、バーベルとスミスマシンを使い分けるためにもしっかり理解しておきましょう。
スミスマシンを使うメリット
メリット1:1人で最後まで追い込める
スミスマシンを使ったスクワットの最大のメリットは、1人で筋トレをするときでも下半身を追い込みやすい点。
トレーニングの効果を最大限に高めるためにも、最後まで筋肉を追い込むことは重要です。
フリーウエイトで行うスクワットの場合、バーベルが固定されていないので、最後まで追い込み切れません。
一方、スミスマシンを使ったスクワットだと、スミスマシンの安全装置を固定しておけば、1人の時でも最後まで下半身を追い込めます!
メリット2:軌道が一定でフォームを修正しやすい
バーベルの動きが固定されていることで、バーベルが前後左右にブレずにフォームを修正しやすいです。
バーベルが地面に対して垂直に上下する感覚を身体に覚えさせておくと、フリーウエイトでスクワットを行った時にも正しいフォームでできるようになります。
正しいフォームでスクワットができるようになれば、効率良く下半身を鍛えることができますよ。
メリット3:重い重量を上げやすい
スミスマシンを使ったスクワットでは軌道がレールで固定されているため、全ての力を下半身に集中させることができ、普段よりも重い重量を上げることができます。
普段よりも重い重量を扱うことで筋肉に通常よりも強い刺激を加えることができ、下半身を鍛えるのに効果的です。
スミスマシンを使うスクワットのデメリット
スミスマシンを使うデメリット
デメリット1:間違ったフォームでもあげれてしまう
スミスマシンを使ったスクワットの最大のデメリットは、間違ったフォームでもバーベルが上がってしまうことです。
バーベルはレールに固定されているので、下手なフォームでもバーベルが上がってしまいます。
筋トレ初心者の方がスミスマシンを使ったスクワットをする場合、パーソナルトレーナーなどから指導を受けて行いましょう。
【参考】おすすめのパーソナルトレーニングジム一覧
最初に間違ったフォームが染みついてしまうと、怪我のリスクが高まるので、筋トレ初期こそトレーナーから指導を受けるのがおすすめですよ。
デメリット2:体幹を鍛えにくい
メリット3の裏返しですが、フリーウエイトのスクワットと比べて体幹への負荷が低くなりがちです。
もちろん、スミスマシンを使ったスクワットでも体幹を鍛えられます。
しかし、フリーウエイトのスクワットはバランスを取りながらトレーニングしているため、比べると負荷が低くなってしまい、「体幹への刺激」という意味ではデメリットになってしまいます。
【参考】バーベルスクワットで体幹も鍛えよう!スミスマシンを使ったスクワットの正しいやり方
正しいフォームを身に付けて、効率的良く下半身を鍛えていきましょう。
以下の動画と箇条書きをよく読んで、鏡越しにフォームを確認しながら行うとマスターへの近道になりますよ。
スミスマシンを使ったスクワットのやり方
バーの真下にかかとが来るように立つ
・足幅は肩幅より少し広めにする。
・つま先はやや外に向ける。
バーをラックから外して担ぐ
・首の付け根より少し下の位置で担ぐ。
膝の角度が90度になるまで曲げてバーを下ろす
地面を押すイメージで立ち上がる
上半身を垂直にキープしたまま上げ下げする
同じ動作を10回1セットとして3セット行う
スミスマシンを使ったスクワットのコツ
- バーベルの真下に足が来るようにする
- 膝がつま先よりも前に出過ぎないようにする
- 体幹に力を入れながら行い、上半身をまっすぐにキープする
- 肩甲骨を寄せて胸を張りながら行う
スーパースミスマシンって何?
スミスマシンには軌道が垂直なマシンと傾斜があるマシンがあり、特に傾斜があるスミスマシンのことを「スーパースミスマシン」と呼んで区別しています。
スーパースミスマシンでスクワットをするときは、以下の画像と同じ傾斜の向きに沿って行うといいでしょう。
垂直のスミスマシンでは膝がつま先よりも前に出やすくなってしまいがちですが、スーパースミスマシンはその問題を解決することができます!
スミスマシンのスクワットで下半身に効かせるための3つのポイント
通常のフリーウエイトのスクワットとは少し違ったことを意識する必要があるので、筋トレ初心者の方はしっかりチェックしておきましょう。
1.背中を丸めずに上半身を真っ直ぐ保つ
通常のスクワットの場合も同じですが、特にスミスマシンを使ったスクワットでは「上半身を真っ直ぐに保つこと」を意識しましょう。
上半身が丸まったり反ってしまうと下半身に負荷がかかりにくいだけでなく、腰痛の原因になります。
上半身をまっすぐ保つためのコツは、肩甲骨を寄せて胸を張ることです。
「どうしても背中が丸くなってしまう」という方は、バーベルとの距離を確認しましょう。バーベルから離れてしまうと、背中が丸まったフォームになりがちなので、しっかりとバーベルの真下に足がきているかチェックしてください。
2.お尻を突き出すように股関節を曲げる
きれいにレールに沿ってバーベルを上下させるためには、お尻を突き出して股関節を曲げることが重要。
股関節を曲げずに膝が前に出るフォームになると、膝関節を痛めてしまいます。
鍛えたい筋肉を効果的な刺激を与えるためにも、股関節を曲げてスクワットを行いましょう。
お尻を突き出して行う感覚がわからない方は、下の動画で紹介している「ヒップヒンジ」ができるまでしっかりと練習すると感覚が身につきますよ。
3.左右のバランスを意識しながら行う
スミスマシンはバーベルがレールに固定されているので、左右のバランスが悪くてもバーベルが動いてしまいます。
バランスが悪いまま続けてしまうと、左右の筋力のバランスが悪くなってしまいますよ。
両足で同じだけ踏ん張れているか、意識しながら行いましょう。
【参考】バランス感覚を鍛えるトレーニングメニュー10選!【参考】自宅&ジムでおすすめの体幹トレーニング15選!
【応用編】スミスマシンを使ったスクワットメニュー4選
スクワットを行った後に下のトレーニングを組み合わせると、効率的に下半身の筋肉を鍛えられますよ。
1.ハックスクワット
ハックスクワットは、大腿四頭筋をメインに鍛えるスクワット種目。
スクワットと似ているトレーニングですが、
- スクワット:体の後側にある大臀筋やハムストリングを鍛える
- ハックスクワット:体の前側にある大腿四頭筋を鍛える
という違いがあります。
本来は専用のマシンを使って行う種目ですが、スミスマシンを使ってもできるのでやり方を覚えておきましょう。
ハックスクワットのやり方
- スミスマシンのバーベルを肩で担ぐ
- 足を垂直に立った状態より「2足分」前に出す
- 膝の角度が90度になるまで腰を落とす
- 地面をプッシュして元の状態に戻る
- 10回を1セットとして3セット行う
ハックスクワットのコツ
- 上半身をまっすぐに保つ
- 膝は90度までしか曲げない
2.フロントスクワット
フロントスクワットは、身体の前側でバーベルを担ぐスクワット。
バーベルを前で担ぐと、大腿四頭筋(太ももの前)への負荷が大きくなるという違いがあります。
また、通常のバックスクワットに比べて膝への負担が少なく、体幹部を鍛えるための高負荷トレーニングにもなります。
フロントスクワットのやり方
- スミスマシンにプレートをつけて重量を調整する
- 足を肩幅に開いて、バーベルの真下に足を置く
- 鎖骨と肩の上でバーベルを担ぐ
- 股関節を曲げて腰を落とす
- 上半身をまっすぐ保ったまま膝を伸ばしていく
- 10回を1セットとし、3セット行う
フロントスクワットのコツ
- 肩甲骨を寄せて、胸を張る
- 体幹部にしっかりと力を入れて行う
- 顎を上げすぎないように、前を見る
3.ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、前後に足を開いて身体を上下することでハムストリングや大臀筋を鍛えるスクワット。
ブルガリアンスクワットを行うと、脚力やバランス力が向上してスポーツのパフォーマンスも上がります。
通常のスクワットでは得られにくい刺激を加えることができるおすすめのトレーニングですよ。
ブルガリアンスクワットのやり方
- ベンチ台を用意し、ベンチ台に後ろ足を乗せる
- スミスマシンのバーベルを担ぐ
- 前足に体重がかかるように膝を曲げていく
- 前足でプッシュして元の状態に戻る
- 10回を1セットとして3セット行う
ブルガリアンスクワットのコツ
- 膝は90度になるようにする
- 前足にしっかりと体重を乗せる
4.ニーリングスクワット
ニーリングスクワットは、膝立ちで行うスクワット種目。
メジャーなトレーニングではありませんが、お尻周りの筋肉を集中的に鍛えられるトレーニングです。
ニーリングスクワットのやり方
- 肩幅より少し広めに膝をつく
- お尻を引いた状態でスミスマシンのバーベルを持ちあげる
- お尻を突き出すように膝立ちになる
- 同じ動作を15回1セットとして3セット行う
ニーリングスクワットのコツ
- 股関節の動きを意識して行う
- お尻の筋肉を意識して行う
- 背中が丸まらないようにする
ハムストリングも一緒に鍛えよう!
スミスマシンスクワットで大腿四頭筋を鍛えたら、反対の筋肉(拮抗筋)であるハムストリングも一緒に鍛えましょう。
拮抗筋を一緒に鍛えることで、筋トレの効率が何倍にも高まりますよ!
【参考】ハムストリングスを鍛える筋トレ15選まとめ:スミスマシンを使ったスクワットで下半身を鍛えよう!
スミスマシンを使ったスクワットの正しいやり方について紹介しました。
バーベルを使ったスクワットと異なり、スミスマシンを使ったスクワットには
- 1人で最後まで追い込める
- 軌道が一定でフォームを修正しやすい
- 重い重量を上げやすい
- 汎用性が高い
など様々なメリットがあります。
メリット・デメリットを理解した上でスミスマシンのスクワットに取り組みましょう!