腸腰筋ってどんな筋肉?
腸腰筋は背骨・骨盤・大腿骨(太ももの骨)をつないでいるインナーマッスルです。
股関節や足腰の動作、姿勢維持に深く関わっている重要な筋肉です。
腸腰筋が硬い原因は、デスクワークなどで同じ姿勢を続けたり、運動不足なばあいが多いです。
そして、腸腰筋が固くなると、体に多くの不調を引き起こしやすくなります。
腸腰筋が固まるデメリット
- 腰痛になりやすい
- 姿勢が悪くなる
- 階段をスムーズに上がれなくなる
- カラダのバランスを保つのが難しくなる
- 歩幅が狭くなる
- つまずいたり転倒しやすくなる
腸腰筋が固くなるとたくさんのデメリットがあるため、日ごろからストレッチをした方が良いです。
腸腰筋のストレッチは自宅やオフィスでも簡単にできるので、毎日の習慣にしましょう!
腸腰筋ストレッチの効果
腸腰筋ストレッチを行うことで次の3つの効果が期待できます!腸腰筋ストレッチの効果
1.反り腰の改善
腸腰筋ストレッチで反り腰を改善する効果が期待できます。腸腰筋が凝り固まって緊張すると、次のように反り腰の姿勢になります。
◆反り腰になってしまう原因
- 腸腰筋が固くなり張る
- 骨盤が前傾する
- 倒れないように上体を引く
- 反り腰になる
林慧亮
姿勢改善には腸腰筋の筋トレも必要!
反り腰を改善するためには、骨盤の位置を正常に戻さなければなりません。腸腰筋が柔軟になれば、骨盤の位置が安定して反り腰を改善することができますよ。反り腰に悩んでいる人は、腸腰筋ストレッチでカラダの歪みを直しましょう!
【参考】腸腰筋の筋トレメニュー
2.腰痛の予防・改善
腸腰筋ストレッチで腰痛を予防・改善することもできます。
つらい腰の痛みの多くは、姿勢の悪さが原因。マッサージだけでは腰痛を根本から解消することはできません。
繰り返しになりますが、腸腰筋が固くこわばると反り腰になります。
長時間のデスクワークで反り腰の状態が続くと、腰への負担が増えて腰痛を引き起こします。
1時間に1回は仕事の手を休めて、腸腰筋ストレッチでほぐしてあげましょう!
3.スポーツのパフォーマンス向上
腸腰筋ストレッチはスポーツのパフォーマンスを向上させることも期待できます。
腸腰筋は股関節を屈曲させて、脚を持ち上げるときにとても力強く働く筋肉。
腸腰筋をほぐしてあげることで股関節の可動域がグッと広がり、走る・踏ん張る・蹴るなどの動作がスムーズになります。
腸腰筋は筋肉の力を最大限に引き出すために重要な筋肉。腸腰筋ストレッチはスポーツ前の準備運動にもおすすめですよ!
腸腰筋をほぐすストレッチ種目
▼動画で見たい方はこちらから!
自宅や仕事の合間、スポーツの前後にできる腸腰筋ストレッチを紹介していきます。
座りっぱなしの姿勢は腸腰筋が常に緊張状態。長時間のデスクワークが続くと、腰痛になる可能性が高まります。
1時間に1回は休憩をとり、腸腰筋のストレッチで脚の付け根を伸ばしてあげましょう!
一連の種目を30秒ずつ1日1セット、行うようにしましょう。
1.寝ながら脚上げストレッチ
①膝を曲げて仰向けに寝転がる。
②寝ながら骨盤の出っぱりの少し内側のツボを手で押し込みながら、ゆっくり膝をお腹に近づける。足踏みのようにゆっくりと繰り返し行う。
2.腸腰筋伸ばし
①四つん這いになる。
②足を前に出して、重心を斜めに移動しながら伸ばしていく。
③重心を斜めに移動しながら太ももを床に近づける意識で伸ばしていく。
3.同じ姿勢から振り向き
①同じ姿勢をキープする。
②ゆっくりと後ろを振り向き、吐く息で腰回りの筋肉を緩めストレッチを深める。
椅子を使った腸腰筋ストレッチ
1.椅子を使った腸腰筋ストレッチ①
①椅子の背もたれを左にして、座面から右のお尻が出るようにして座り、背筋を伸ばす。②右脚をできるだけ真後ろに伸ばして、右脚の付け根を伸ばす。呼吸をしながら20~30秒間キープ。
③カラダの向きを変え、左脚付け根も同様に行う。
林慧亮
椅子を使った腸腰筋ストレッチ①のコツ
安定感のある椅子を使用して、背もたれを持つなどして姿勢をまっすぐに保ちながら行いましょう。痛くならないくらい程度で行いましょう!
2.椅子を使った腸腰筋ストレッチ②
腸腰筋をほぐすストレッチ、2つ目は「椅子を使った腸腰筋ストレッチ②」です。
椅子を使った腸腰筋ストレッチ①とは別の角度から、腸腰筋・太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を伸ばします。
歩幅が狭くすり足歩行になっている人、あぐらがかけない人は要注意。股関節が硬いサインです。
ストレッチで腸腰筋をほぐして、股関節の柔軟性を高めましょう!
椅子を使った腸腰筋ストレッチ②のやり方
①椅子の座面に右脚を乗せる。左脚を1歩前に踏み出して背筋を伸ばす。②体重を左脚にかけ、右脚の付け根を伸ばす。腰を落とし呼吸をしながら20~30秒間キープ。
③左も同様に行う。
林慧亮
椅子を使った腸腰筋ストレッチ②のコツ
椅子を使った腸腰筋ストレッチ①とは別の角度から、腸腰筋・太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を伸ばすことを意識しましょう。
ストレッチポールを使った腸腰筋ストレッチ
最後にストレッチポールを使った腸腰筋ストレッチを紹介します。もちろんフォームローラーを使ってもできます。
ストレッチポールやフォームローラーで腸腰筋をほぐすことで、より筋肉の深部までほぐす(筋膜リリース)ことが可能なので、より効果的と言えます。
◆筋膜リリースとは?
身体中には全身をつなぐ筋膜と呼ばれる組織があります。筋膜は姿勢を保ったり、歩いたり走ったりする筋肉の動きを連動させるために、非常に重要な役割を担っています。
日常生活の中で筋膜がねじれたり、よじれたりしてしまったところを、ほぐして元に戻してあげることで筋肉を正常な状態に戻します。
それを筋膜リリースといいます。本来の筋力を取り戻したり、血行の不順が招く身体の不調を改善することができるのです。
ストレッチポールを使った腸腰筋ストレッチのやり方
①ストレッチポールの上に、右脚の付け根が当たるように乗る。②体を前後に動かして、ストレッチポールをゴロゴロして脚の付け根をほぐす。
③反対側も同様に行う。
林慧亮
ストレッチポールを使った腸腰筋ストレッチのコツ
息を止めないように、自然な呼吸で行い、痛みがあるときは無理のない範囲にとどめるようにしましょう。やりすぎは怪我につながってしまうので「痛気持ち良い」くらいで取り組んでくださいね!
まとめ
今回は、自宅や仕事の合間、スポーツの前後にできる腸腰筋ストレッチを紹介しました。
腸腰筋は普段の生活で意識しにくい筋肉です。そのため、筋肉が固くコリやすく、体の不調を引き起こす方が多くいます。
腸腰筋ストレッチで意識的に柔軟性を高めましょう。