脊柱起立筋とはどんな筋肉?
脊柱起立筋ストレッチを紹介する前に、まずは脊柱起立筋の特徴について解説します。脊柱起立筋は首の下辺りから骨盤をつなぐように背骨に沿ってついている筋肉群。
- 棘筋(きょくきん)
- 最長筋(さいちょうきん)
- 腸肋筋(ちょうろくきん)
の3つの筋肉が組み合わさり体幹を支えるインナーマッスルです。
脊柱起立筋は、背骨(脊柱)を立てて姿勢を維持する役割を担う重要なパーツ。背中を反らして伸びをするときにも使う筋肉です。
カラダの中心軸を支える脊柱起立筋が硬くなると体全体の動きが悪くなり、次のような不調を引き起こします。
- 腰痛の原因になる
- 肩こりの原因になる
- 頭痛になりやすい
- 姿勢が悪くなり猫背の原因になる
- 疲れやすくなる
- スポーツのパフォーマンスに悪影響を及ぼす
脊柱起立筋ストレッチの効果
脊柱起立筋ストレッチを行うことで、次の3つの効果が期待できます!
・脊柱起立筋ストレッチの効果
1.姿勢の改善
脊柱起立筋ストレッチを行うことで、「姿勢の改善」が期待できます。
繰り返しになりますが、脊柱起立筋は背骨の動きや姿勢の維持に働く筋肉。脊柱起立筋の柔軟性が失われると背骨を支えることができず曲がってしまい、猫背になりやすくなってしまいます。
脊柱起立筋ストレッチで背骨周りをほぐし、背筋の伸びた正しいカラダの使い方ができるようになりましょう!
ちなみに、猫背になるとお腹が緩んでぽっこりお腹の原因にも。脊柱起立筋のストレッチで姿勢を改善すればお腹まわりをスッキリさせることもできますよ。
2.腰痛の予防・改善
脊柱起立筋ストレッチを行うことで、「腰痛の予防・改善」も期待できます。
脊柱起立筋は腰につながっている筋肉です。そのため、凝り固まると腰の筋肉にも影響を及ぼします。
脊柱起立筋が凝った状態のままデスクワークなどで同じ姿勢を続けていると、腰の負担が増えて腰痛の原因になりかねません。
腰回りの疲労を感じたら腰をストレッチするだけでなく、脊柱起立筋ストレッチも行いましょう。
3.肩こりの解消
脊柱起立筋ストレッチを行うことで、「肩こりを解消する」期待も!
肩こりは僧帽筋や広背筋の柔軟性低下が原因である場合が多いですが、脊柱起立筋が硬いことも原因の一つ。
脊柱起立筋が凝って姿勢が悪いまま放置しておくと、隣接している首や肩の動きも悪くなります。
脊柱起立筋ストレッチを日々のルーティンに取り入れて、辛い肩こりから解放されましょう!
【参考】広背筋を伸ばすストレッチ
脊柱起立筋のストレッチ6選
ここでは自宅や仕事の合間、スポーツの前後にできる脊柱起立筋ストレッチを6種類紹介します。
脊柱起立筋ストレッチをすることで
- 姿勢の改善
- 腰痛の予防・改善
- 肩こりの予防・改善
- 疲れが溜まりにくくなる
- スポーツのパフォーマンス向上
- リフレッシュ効果
などの効果が期待できます!
脊柱起立筋ストレッチで背骨周りをほぐして、背中の柔軟性を高めましょう!
1.椅子を使って行う脊柱起立筋ストレッチ
脊柱起立筋を伸ばすストレッチ、1つ目は「椅子を使って行う脊柱起立筋ストレッチ」です。
動作が簡単で広いスペースもいらないので、仕事の合間にピッタリのお手軽ストレッチ。
同じ姿勢でのデスクワークは腰痛や肩こりの原因になるので、1時間に1回程度は背中を伸ばすようにしましょう!
椅子を使って行う脊柱起立筋ストレッチのやり方
①椅子に深く座り、膝の裏に両手をかける。②骨盤を後ろに倒して背中を丸める。目線はおへそに。上半身の力を抜き、呼吸をしながら20~30秒間キープ。
③起き上がるときはゆっくりと起き上がるようにする(急に起き上がると頭がクラっとなることがあるため)
椅子を使って行う脊柱起立筋ストレッチのコツ
- 股関節から前に倒さないようにする
- 痛みがあるときは無理のない範囲で行う
2.床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ①
脊柱起立筋を伸ばすストレッチ、2つ目は「床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ①」です。
前屈のポーズはリラックス効果抜群!
寝る前にゆったりとした呼吸で行うと睡眠の質もアップしますよ。
床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ①のやり方
①長座になって座り、軽く両膝を曲げる。②手で膝の裏を持ち、膝の裏にかけた手を引いて背中を丸める。呼吸をしながら20~30秒間キープ。
床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ①のコツ
- 骨盤を立てた状態で、背中だけを丸めるようにする
- みぞおちあたりから体幹を屈曲させるようにする。おへそをのぞきこむようにする
- 痛みがあるときは無理のない範囲で行う
3.床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ②
脊柱起立筋を伸ばすストレッチ、3つ目は「床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ②」です。
「2.床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ①」よりも、強度を高めたストレッチ。
カラダを斜め後ろに反らす動きによって腰方形筋(ようほうけいきん、骨盤と肋骨をつないでいるインナーマッスル)も伸ばすことができ、腰痛に悩む方にとてもおすすめですよ。
床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ②のやり方
①長座になって座り、軽く両膝を曲げる。②少し右斜め前にカラダを倒して左の背骨周りを伸ばす。呼吸をしながら20~30秒間キープ。
③反対側も同様に行う。
床に座って行う脊柱起立筋ストレッチ②のコツ
- 骨盤を立てた状態で、背中だけを丸めるようにする
- みぞおちあたりから体幹を屈曲させるようにする。
- 痛みがあるときは無理のない範囲で行う
4.立って行うキャット&カウ
脊柱起立筋を伸ばすストレッチ、4つ目は「立って行うキャット&カウ」です。
背骨を柔らかく動かして肩や背中のコリを解消してくれるポーズです。
普段動かす機会の少ない背骨周りを積極的に動かして、柔軟性をアップしましょう!
立って行うキャット&カウのやり方
①壁の前に立ち、脚を一歩前に。腰を落としてお尻を壁につける。両手はももの上に置く。②息を吐きながら背中を丸め、おへそを覗きこむ(キャットポーズ) ③息を吸いながら胸を引き上げて背中を反らす(カウポーズ)目線は斜め上に。
④呼吸に合わせて②③を5回繰り返す。
立って行うキャット&カウのコツ
- 呼吸を止めないように、ゆっくりと行う
- 腰椎、胸椎、頸椎・・・と背骨を意識して動かす
- 椅子に座って行ってもOK
- 痛みがあるときは無理のない範囲で行う
5.寝ながらできる脊柱起立筋ストレッチ
脊柱起立筋を伸ばすストレッチ、5つ目は「寝ながらできる脊柱起立筋ストレッチ」です。
脚の重みを利用して、強い力で背中を伸ばすストレッチです。
頭を下にして前屈するので、背骨周りの血行がよくなります。
ストレッチ強度が高いので、お風呂上がりやスポーツの後のカラダが温まった状態で行うのがおすすめですよ。
寝ながらできる脊柱起立筋ストレッチのやり方
①仰向けになり、両膝を軽く曲げる。両手の平は床に置く。②上体を丸めながら両脚を頭の向こう側に置く。両手で上体を支えながら肩甲骨から下の背中を床から離す。呼吸をしながら20~30秒間キープ。
③背骨一つ一つを意識してゆっくりと元の状態に戻るようにする。
寝ながらできる脊柱起立筋ストレッチのコツ
・首や肩が痛いときは控える6.捻りのポーズ
脊柱起立筋を伸ばすストレッチ、6つ目は「捻りのポーズ」。ヨガの代表的なポーズの一つ「アルダ・マツィエンドラ・アーサナ」です。
脊柱起立筋・広背筋・腹斜筋群・大殿筋を伸ばすことができ、腰痛の緩和だけでなくウエスト引き締め効果や腸の働きをよくすることも期待できます。
高いリラックス効果もあるので、寝る前に行うとストレス解消にもなりますよ。
捻りのポーズのやり方
①長座で座る。右膝を立てて左脚の外側にかける。両手は右膝に添える。②左脚を曲げ、かかとをお尻にできるだけ近づけるようにする。
③背筋を伸ばし、息を吐きながら上半身を右にツイストする。右手は床に、左手で右膝を胸に引き寄せるようにする。呼吸をしながら20~30秒間キープ。
④反対側も同様に行う。
捻りのポーズのコツ
- 骨盤を立てて背中を丸めないようにする
- 背中が丸くなるようなら、お尻の下にクッションまたはバスタオルを敷く
- 痛みがあるときは無理のない範囲で行う
まとめ:脊柱起立筋ストレッチでカラダの歪みを解消しよう!
背中や腰の痛みをリセットできる、脊柱起立筋を伸ばすストレッチを6種類紹介しました。
脊柱起立筋はカラダを支える大事な筋肉です。
ストレッチで柔軟性をアップして、毎日を快適に過ごしましょう!