マシンやダンベルを用いて大胸筋を刺激する「チェストフライ」。
大胸筋を集中的に強化して、厚い胸板を手にいれたい方におすすめのトレーニングです。
この記事では、
- チェストフライの正しいやり方
- チェストフライのバリエーション
について紹介します。
チェストフライでカッコいい上半身を手に入れましょう!
この記事を書いた人
林慧亮
uFit代表
Youtubeチャンネル「林慧亮」は登録30万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。
チェストフライで鍛えることができる筋肉
トレーニングの効率を高めるために、まずは鍛えられる筋肉について知っておきましょう。
チェストフライは大胸筋の内側と外側を集中的に鍛えるトレーニング。
- 大胸筋の内側を鍛えると、胸筋のラインがくっきり出てキレのある大胸筋になります
- 大胸筋の外側を鍛えると、胸筋の厚みが増し男らしい胸板を作ることができます
チェストフライを行うメリット
チェストフライのメリットを2つ紹介します。大胸筋をピンポイントで鍛えることができる
チェストフライは、肩の関節だけを動かす種目なので、大胸筋以外の筋肉に負荷が分散しづらく、ピンポイントで大胸筋を刺激することができます。鍛える筋肉を明確にすることで、より限界まで追い込んでトレーニングすることができます。
ただ、胸や腕などの複数の筋肉を動員して行うベンチプレスに比べると扱える重量は小さくなります。効果的に大胸筋を筋肥大させるには、ベンチプレスで高重量を扱った後に、チェストフライで大胸筋をピンポイントで追い込むことがおすすめです。
マシンを使うことで動作が楽になる
チェストフライをマシンを使って行うことで、軌道が安定し、鍛えたい筋肉に効率的に負荷をかけることができます。
また、関節の負担を軽減し、ケガを防ぐ効果もあります。マシンを使うことで自然と正しいフォームに近づくので、筋トレ初心者の方にもおすすめですよ。
チェストフライの正しいやり方
チェストフライのやり方について紹介します。
チェストフライには複数のやり方がありますが、まずは最もオーソドックスなチェストフライマシンを使ったチェストフライを紹介します。
チェストフライマシンというのは、その名の通りチェストフライを行うためのスタンダードなマシンです。正しいやり方を身につけて、効率的にトレーニングを行いましょう。
チェストフライの正しいフォーム
- 肩の真横か少し下くらいにハンドルが来るように、イスの高さを調節する
- 重量を設定して、背筋を伸ばしてイスに座る
- 肩甲骨を寄せて、肩が上がらないようにし、グリップを持つ
- 左右のバランスを意識して、身体の前で両手を近づける
- ゆっくりと元の状態に戻す
- 15回を1セットとして、3セット行う
チェストフライの注意点
- 背筋をまっすぐ保つ
- イスの高さを正しい位置に調節する
チェストフライの回数・重量設定
初心者の方
初心者の方は何よりも正しいフォームを習得することを意識して行いましょう。そのため、20〜25回で限界がくる程度の重量で行うのが最適です。中上級者の方
筋力アップや筋肥大を目指す中上級者の方は、高重量で筋肉を追い込みましょう。目安としては8〜10回で限界がくる程度の重量で行うのが最適です。◆チェストフライとチェストプレスの違い
「チェストフライ」と「チェストプレス」は名前が似ていますが、以下のように使い分けるようにしましょう。- 大胸筋をピンポイントに鍛えたいなら「チェストフライ」
- 大胸筋だけでなく上腕三頭筋も一緒に鍛えたいなら「チェストプレス」
どちらの種目も大胸筋を鍛える筋トレメニューであるという点は共通していますが、チェストフライは大胸筋を鍛えることに特化したトレーニング。
大胸筋をピンポイントで鍛えたいという人には、チェストフライがおすすめです。一方で、チェストプレスは肘を曲げ伸ばしして行うトレーニングで、大胸筋だけでなく上腕三頭筋も一緒に鍛えることができます。
【参考】チェストプレスのやり方を紹介チェストフライの効果を高めるコツ
大胸筋を効果的に鍛えるために、チェストフライのコツを2つ紹介します。
コツを掴んで、トレーニングの質を上げましょう。
可動域の範囲内で大きく動かす
筋肉を鍛える時のコツは、「できるだけ重い重量で、できるだけ大きく動かすこと」です。
「できるだけ」というのが重要なポイントで、限度を超えてしまうとケガをする原因になります。
身体の構造の範囲内で、可動域をフルに使って筋肉を動かすことを意識しましょう。他のトレーニングでも共通していることなので、ぜひ実践してみてください。
腕を閉じる時は一気に、戻す時はゆっくり
筋トレの動作は重りを「持ち上げる」と「下ろす」の動作があります。
「持ち上げる」ことをポジティブ動作と言い、「下げる」ことをネガティブ動作と言います。チェストフライでは、身体の前に腕を持ってくる動きがポジティブ動作で、元の状態に戻す動きがネガティブ動作です。
ポジティブ動作では、一気に力を出すことを意識しましょう。一瞬で強い力を出せるようになると、力の最大値は上がっていきます。実際に重りが早く上がらなくても、意識しているだけで神経の伝達が早くなり、徐々に効果が出てきますよ。
ネガティブ動作では、ゆっくり動作を行うことを意識すると良いです。ネガティブ動作は重りの力に耐えるという動きなので、ゆっくり動作を行なった方が筋肉に効果的な刺激を与えることができます。
【参考】筋トレの効率を高めるコツまとめ
チェストフライのバリエーション
チェストフライのバリエーションを3つ紹介します。
マシンを使わなくてもできる方法もあるので、ジムに行く時間がないという方も是非参考にしてください。
1.バタフライマシンを使ったチェストフライ
バタフライマシンはチェストフライマシンと似ていますが、腕を伸ばすのではなく、肘を曲げて動作を行います。
チェストフライマシンよりは重量を上げて行いましょう。
バタフライマシンチェストフライの正しいやり方
- 肘の高さが、肩の高さよりも少し低くなるくらいに、イスの高さを調整する
- 背筋を伸ばして、背もたれに背中をつけて構える
- 両方の肘を近づけるようなイメージで、身体の前に腕を持ってくる
- ゆっくりと元の状態に戻す
- 15回を1セットとして、3セット行う
バタフライマシンチェストフライの注意点
- 肘を近づけるようにして動作を行う
- 背中は、背もたれにつけたまま動作を行う
2.ダンベルを使ったチェストフライ
ダンベルを使ったチェストフライのことを「ダンベルフライ」と呼びます。
基本的な動作は、上の2つのメニューと変わりません。ダンベルさえあれば、自宅でもトレーニングを行うことができます。
ダンベルチェストフライの正しいやり方
- ベンチに仰向けに寝転がり、両手にダンベルを持つ
- 腕を伸ばして肩の上にダンベルを構え、手のひらを向い合せるようにダンベルを持つ
- 肘を外に張るようなイメージで、ダンベルをゆっくり下ろしていく
- 大胸筋が一番伸び切った時点で下ろすのを止め、元の位置に戻す
- 15回を1セットとして、3セット行う
ダンベルチェストフライの注意点
- ダンベルは、少し弧を描くようにして動作を行う
- 肩甲骨を寄せて、肩を上に上げない
- ダンベルの真下に常に肘があるように気をつける
ダンベルを使った大胸筋のトレーニングを「大胸筋を鍛えるダンベルメニュー」で解説しているので合わせて参考にしてください!
【参考】おすすめのダンベルはこちら!
3.チューブを使ったチェストフライ
チューブを使ったチェストフライは、初心者の方でも簡単に取り組むことができるトレーニングです。
強度はそれほど高くないので、リハビリメニューとしても使うことができます。
チューブチェストフライの正しいやり方
- フックにチューブをかける
- 身体の後ろ側にチューブがくるようにして、両手でチューブを持つ
- フックからの距離を調節して、強度を調整する
- 胸を張って、両手を身体の前で合わせる
- ゆっくり元の状態に戻す
- 15回を1セットとして、3セット行う
チューブチェストフライの注意点
- 背筋を伸ばして、身体をまっすぐ保つ
- 肘を軽く伸ばした状態で動作を行う
まとめ
チェストフライの基本的な知識から、マシン・ダンベル・チューブを使った4つのチェストフライの方法を紹介しました。
チェストフライは大胸筋をピンポイントに鍛えるためには最適のトレーニング。
ベンチプレスで、大胸筋に強い刺激を加えてから、チェストプレスで大胸筋を追い込んでいくのがベストです!
正しい方法でトレーニングを行なって、効率的に大胸筋を鍛えましょう。