ダンベルプルオーバーで鍛えられる部位
ダンベルプルオーバーで鍛えられる主な部位や鍛えるメリットを理解して、効率的なトレーニングを行いましょう。
◆ダンベルプルオーバーで鍛えられる部位
1.大胸筋
大胸筋は上半身の筋肉の中でも大きい筋肉。
ダンベルプルオーバーを取り入れると、大胸筋上部の厚みに貢献し、大胸筋全体の見栄えが良くなりますよ!
大胸筋下部だけではなく、大胸筋の上部・中部も鍛えると胸の盛り上がりを形成することができます。
2.小胸筋
小胸筋は大胸筋の深部(インナーマッスル)にある筋肉。
肩甲骨の動作に関与していて、呼吸を補助する役割を果たしています。
小胸筋を鍛えると大胸筋を下から押し上げるので、女性にとってバストアップ効果が期待できますよ!
肩甲骨の動きも良くなるため、野球やバレーといった腕を動かす競技のパフォーマンス向上へもつながります。
3.広背筋
広背筋は、身体で最も面積の大きい筋肉。
広背筋を鍛えると、水泳選手や格闘技のような背中のラインが綺麗な逆三角形を手に入れることができます。
広背筋は、ダンベルなどの道具を使わなくても懸垂で鍛えられますよ!
4.前鋸筋
前鋸筋はギザギザしており、肩甲骨を前に押し出すときに働きます。
前鋸筋は「ボクサー筋」とも言われるほど、パンチを打つ時には重要な動きとなる筋肉。
ボクシング以外にも野球でボールを投げる動作やバスケットボールでシュートする動作を行うときに大胸筋とともに働きます。
前鋸筋を鍛えると、スポーツのパフォーマンス向上や胸からおなかにかけてスッキリとした印象を与えますよ!ダンベルプルオーバーの正しいフォーム
胸と背中に効かせられる種目ですが、 ちょっとした工夫でどちらかの部位に刺激を与えられます。
ぜひ、2通りのやり方を試してみてください!
ダンベルプルオーバーの "胸" に効かせるフォーム
クロスベンチの状態を作る
・肩甲骨部分をベンチに乗せて仰向けになる。
・お尻が自由になるようにする。
ダンベルを両手に持つ
・肘を開き気味にしてやや曲げる。
・下ろすときも上げる時も肘は曲げた状態で行う。
ダンベルを下ろす
・息を吐きながらダンベルと同時にお尻も下ろしていく。
・筋肉がストレッチされていることを感じる。
・胸郭を広げるとストレッチを感じやすくなる。
ダンベルを上げる
・息を吸いながらダンベルと同時にお尻も上げていく。
・ダンベルを肩の真上よりもやや手前まで持ち上げる。
・上げきったときに胸を張って胸を収縮させる。
同じ動作を繰り返す
ダンベルプルオーバーで "胸" に効かせるときのコツ
- 常に大胸筋の動作を意識する
- ダンベルを下したときに大胸筋がストレッチされていることを感じる
ダンベルプルオーバーの "背中" に効かせるフォーム
ノーマルベンチの状態を作る
・身体をベンチに乗せて仰向けになる。
ダンベルを両手に持つ
・肘を閉じ気味にする。
・下ろすときも上げる時も肘は閉じ気味の状態で行う。
ダンベルを下ろす
・息を吐きながらダンベルを下ろしていく。
・筋肉がストレッチされていることを感じる。
ダンベルを上げる
・息を吸いながらダンベルを上げていく。
・ダンベルを肩の真上よりもやや手前まで持ち上げる。
同じ動作を繰り返す
ダンベルプルオーバーで "背中" に効かせるときのコツ
- ダンベルを下ろすとき、腕を伸ばして遠くにストレッチさせるようなイメージで行う
- 無理しない程度の重量で行う
ダンベルプルオーバーにおけるベンチの使い方には、以下の2種類があります。
- 身体とベンチが交差するクロスベンチ
- ベンチと身体が同じ方向を向いているノーマルベンチ
クロスベンチは主に胸に効かせる時に有効。上半身が自由なので胸郭の広がりを意識しやすいというメリットがあります。
ノーマルベンチは主に背中に効かせるときに有効。背中が完全に背もたれについているため安定して広背筋に刺激を与えやすいですよ。
※この記事ではわかりやすいように「ノーマルベンチ」という言葉で解説しています。ダンベルプルオーバーの重量設定・回数・セット数
ダンベルプルオーバーは複合関節種目かつストレッチを重要とするため、中重量で設定しましょう。
目安としては、以下の図を参考にしてくださいね。
- 筋肥大させたい人:8~10回やって限界がくる重量
- 身体を引き締めたい人:15回前後やって限界がくる重量
まずは3セット目安にして、セット間は1分~2分ほど休んで行うと効果的ですよ。
筋肉がストレッチされていることが重要なので、無理に高重量で行わないほうが効率的です。
【参考】自宅でも筋トレができる?ダンベルのおすすめ10選!ダンベルプルオーバーのバリエーション
ダンベルプルオーバーは、以下をベースとして様々な方法のプルオーバーが存在します。
- 肘を曲げて行うベントアームプルオーバー
- 肘を伸ばして行うストレートアームプルオーバー
筋肉にとってトレーニングの慣れは厳禁です!
「効果が薄れてきたな。」と感じたら負荷を変えたり、種目自体を変えて効果的なトレーニングを行いましょう!
1.デクラインダンベルプルオーバー
頭の方が低くなるように角度を付けて行うダンベルプルオーバー。
プルオーバーの弱点は、持ち上げた辺りで完全に負荷が抜けてしまうこと。
デクラインで行うと、下ろしきった時に負荷が軽くなり、上げきっても負荷がかかっている状態を作れます!
林ケイスケ
頭の方が低くなるように角度を付けること。
反対に、頭の方が高くなるように角度を付けることをインクラインと呼びます。
デクラインベンチプレスやインクラインベンチプレスなどトレーニング名でよく目にする言葉なので頭の片隅に入れておくといいですよ!
デクラインダンベルプルオーバーのやり方
- ノーマルベンチの状態を作る
- ダンベルを両手に持ち、下ろす ・この時、息を吐きながら下ろしていく。
- ダンベルを上げる ・この時、息を吸いながら上げていく。
- 同じ動作を繰り返す
デクラインにする方法は2つあります。
画像 | ||
---|---|---|
やり方 | ベンチの上に膝を立てて腰を浮かせる | ベンチ自体の角度を変える |
デクラインにできないベンチは、端にプレートを挟むとデクラインにできますよ。
2.ケーブルプルオーバー
ケーブルプルオーバーは特に背中の広背筋に刺激を与える種目。
ケーブルプルオーバーのやり方
- ケーブルマシンの位置を高いところに設置し、ロープのアタッチメントを取り付ける
- ロープを持ち、胸を張る ・肩や首周りには力を入れない。
- 肘を伸ばしたままロープを後方に引っ張る ・背中に縦方向の刺激を与えるイメージで行う。
- 引っ張ったら下を向きながら戻す
- 同じ動作を繰り返す
背中のトレーニングをやっていると腕に効いてしまうことがあると思います。
しかし、ケーブルプルオーバーの場合は、上腕二頭筋への刺激が入らないので背中トレーニングの最終種目にとても最適ですよ。
まとめ
大胸筋と広背筋を鍛えるダンベルプルオーバーのやり方について紹介してきました。
ダンベルプルオーバーは正しいやり方で行わないと鍛えられる筋肉の部位に刺激を与えることが難しい種目。しかし、やり方を理解しトレーニングを重ねることで効いている感じがわかってきます。
ダンベルプルオーバーを習得して胸と背中の厚みをつけ、メリハリのある美ボディを作っていきましょう!