飲み物を飲んでいる人

プレワークアウトサプリの成分と効果の関係を知ろう!飲むときの注意点も紹介!

「プレワークアウトサプリって効果あるの?」
「プレワークアウトサプリは安全なの?」

トレーニング前に飲んで、トレーニング効果を最大限に引き出すためのプレワークアウトサプリ

よくプレワークアウトサプリを飲んでいる人はいるけど、一体どんな効果があるのか気になりますよね。

そこで今回は、

  • プレワークアウトサプリとは?
  • プレワークアウトサプリの3つの効果
  • プレワークアウトサプリを飲むときの注意点3選
  • プレワークアウトサプリの代わりになる3つのモノ

を紹介します。

実際にプレワークアウトサプリの購入を考えている人は、参考にしてください。

この記事を書いた人

林ケイスケ

uFit代表トレーナー

Youtubeチャンネル「林ケイスケ」は登録25万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。

プレワークアウトサプリとは?

プレワークアウトサプリ

プレワークアウトとは、主にトレーニング前に飲んで集中力パンプアップ感を上げるためのサプリメント

林ケイスケ

ちなみに他にも

  • イントラワークアウト(イントラワークアウトとはトレーニング中に飲むもののこと)
  • ポストワークアウト(ポストワークアウトとはトレーニング後に飲むものや食べるもののこと)
があります。

プレワークアウトには、パウダー状のもの以外にも錠剤や缶タイプの飲料もありますよ。

また、プレワークアウトには以下の6つがよく含まれています。

  1. カフェイン
  2. BCAA
  3. ベータアラニン
  4. クレアチン
  5. シトルリンやアルギニンなどのNO系サプリ
  6. 電解質

それぞれがトレーニング中のパフォーマンス向上につながるような働きを担っているんです。

プレワークアウトサプリの3つの効果

以上の成分が入っているプレワークアウトですが、プレワークアウトを飲む効果について、研究結果をもとに3つに分けて紹介していきます。

1. 高強度トレーニングのパフォーマンス向上

パフォーマンスの向上

プレワークアウトを飲んでからトレーニングをすると、パフォーマンスの向上につながります。

2010年の研究結果ではアスリート24名を対象にプレワークアウトと「HIIT」というトレーニングを組み合わせた時の様子について実験が行われました。

  • クレアチンやシトルリンなど独自にブレンドしたものを飲むグループ
  • プレワークアウトに含まれないもの(マルトデキストリンなど)がブレンドされたグループ

に分けて実験を行った結果、有酸素のパフォーマンストレーニング量が増加したと報告されています。
【参考文献】The effects of a pre-workout supplement containing caffeine, creatine, and amino acids during three weeks of high-intensity exercise on aerobic and anaerobic performance

また、個々の成分に焦点を当てると、以下の3つがパフォーマンスの向上に役立っています。

  • クレアチン
  • ベータアラニン
  • シトルリンやアルギニンなどのNO系サプリ

クレアチンは、2017年の研究で「運動パフォーマンス効果アップにつながる」と考えられています。

1日あたり少なくとも、3gのクレアチンを28日間定期的に摂取すると運動パフォーマンスを高め、トレーニング適応を増強するのに十分と考えられると報告されました。
【参考文献】safety and efficacy of creatine supplementation in exercise, sport, and medicine

また、2012年の研究では、ベータアラニンを摂取すると、一度に1~4分間続く激しい運動中のパフォーマンスを向上させることが期待されています。
【参考文献】Effects of β-alanine supplementation on exercise performance

林ケイスケ

ベータアラニンのメカニズムとは

人の体は激しい運動で体内に乳酸が溜まり始めます。

乳酸が溜まると、筋肉内を酸性に傾けて筋収縮を妨げる働きがあり、パフォーマンスを低下させる原因に。。

そこで、ベータアラニンが乳酸に対抗し働いて、酸に傾いている状態を改善するため、運動中に疲労を溜めすぎずにトレーニングできるようになります。

2. 集中力の向上

集中力の向上

集中力の向上には、主にコーヒーにも含まれている「カフェイン」が作用しています。

カフェインは中枢神経系を活性化させ、集中力や注意力を向上させる効果の他、運動代謝を高め、筋肉の働きをサポートする効果も。

2010年の研究によると、体重1kgあたり3~6mgのカフェインをとると、トレーニングを受けたアスリートのスポーツパフォーマンスを高めるのに有効であると報告されています。
【参考文献】caffeine and performance

体重60キロの人であれば、180~360mgのカフェイン量で、商品で例えると以下の通りです。

  • コンビニのコーヒーLサイズ:約2杯分
  • エナジードリンク:約4本分

ただし、日頃からコーヒーなどのカフェインが多く含まれた食品を多く摂取している場合には、カフェインの取りすぎにより以下の症状を起こす可能性が。。

  • 頭痛や嘔吐
  • 身体の震えなど

普段からカフェインを摂っている方はカフェインレスのプレワークアウトサプリを選ぶのがおすすめ!

カフェインの摂取目安としては1日200mg〜400mgで、コーヒーを2杯以上飲んでる人はプレワークアウトサプリでカフェインレスのものを選びましょう。

【参考】「コーヒーで筋トレ効果アップ」の根拠を科学的に徹底解説!

3. 疲労回復

疲労回復

プレワークアウトを飲むと、筋肉痛の軽減や疲労回復にも役立ちます。

主に以下の4つが疲労回復に効果的!

  • クレアチン
  • ベータアラニン
  • NO系サプリ
  • BCAA

例えば、シトルリンやアルギニンなどのNO系サプリは、筋肉痛を軽減し筋肉の回復を早める効果があります。

2021年の研究で、NO系サプリがもたらす働き(血管拡張作用)により、筋肉への酸素と栄養の供給が促進され、

  1. スポーツパフォーマンスの向上
  2. 回復の促進

など、健康にも役立つ可能性があると示唆されています。
【参考文献】Nitric oxide and its role in exercise physiology

また、クレアチンは運動パフォーマンスの向上効果がありますが、回復効果もあります!

例えば、2022年の研究によると、筋トレ後にクレアチンを摂取したグループでは、クレアチンを摂取しなかったグループに比べて、筋肉痛を最小限に抑えられていることが報告されていました。
【参考文献】The Paradoxical Effect of Creatine Monohydrate on Muscle Damage Markers: A Systematic Review and Meta-Analysis

プレワークアウトサプリを飲むときの注意点3選

筋トレやスポーツをする人にとって効果があるプレワークアウトサプリですが、注意する点がいくつかあります。

これから紹介するプレワークアウトを飲むときに注意する点を意識して、プレワークアウトを飲むようにしましょう。

◆プレワークアウトサプリを飲むときの注意点3つ

1. 安全かどうか

プレワークアウトにドーピングに引っかかるものが入っていないか注意しましょう。

以下のような人は特に注意が必要です。

  • スポーツをやっている人
  • ドーピングがあるボディコンテストに出場する人

見分ける方法としては認証マークがあるか、ないかを確かめるのが、一番簡単に見分けられます。

認証マークには様々な種類がありますが、主に3つあります。

  • インフォームドスポーツ認証&インフォームドチョイス認証
    イギリスのLGC社が運営するアンチドーピング認証プログラム。
    インフォームドスポーツ認証&インフォームドチョイス認証
    【参考】Informed Choice
  • CERTIFIED DRUG FREE
    アメリカのアンチドーピング認証機関。
    CERTIFIED DRUG FREE
    【参考】BSCG

これらは第三者機関の認証によって、「この製品にドーピング物質は入っていませんよ」ということを示してくれます。

認証マークがなく、成分表を確認してドーピングに引っかかるような成分が入っていなくても、絶対に入っていないとは限らないので、認証マークがないものには注意が必要です。

2. 飲む時間は適切か

次にプレワークアウトを飲む時間を考えること

ほとんどのプレワークアウトには大量のカフェインが。。。

製品によっては、1回分あたり200mg以上含まれているものもあり、コンビニ(セブン)のアイスコーヒーのLサイズ約2杯分に相当します。

この量のカフェインを夕方や夜に摂ってしまうと、筋肉に必要な睡眠の質が悪化してしまいます。

摂取後30分~2時間程度でピークを迎え、効果が半減するのは摂取してから2時間~8時間もあるため、不眠症状を抱える可能性が高いです。
【参考文献】Systematic review of the potential adverse effects of caffeine consumption in healthy adults, pregnant women, adolescents, and children

どうしてもプレワークアウトを飲んで、集中力以外の効果を得たい人は、カフェインが入っていないプレワークアウトを飲むようにしましょう。

3. ピリピリ感があっても平気か

たまにプレワークアウトを飲むと、身体がピリピリする感覚があるという人もいます。

これはプレワークアウトに含まれている「ベータアラニン」による作用です。

現段階ではピリピリ感が有害であると支持する根拠はないですが、人によっては不快に感じトレーニングに支障が出る人もいます。

プレワークアウトを試すときは、はじめから既定の量を飲むのではなく、少量からはじめて自分の許容量を確かめましょう。

プレワークアウトサプリの代わりになる3つのモノ

プレワークアウトは研究結果によってまちまちですが、腎臓や肝臓への悪影響がある可能性を示唆する研究結果もあります。
【参考文献】Liver and kidney function markers among gym users

プレワークアウトを毎日飲まず、プレワークアウトの代わりになるようなモノを摂って、健康に気遣いながらトレーニングしましょう!

◆プレワークアウトサプリの代わりになる3つのモノ

1. リンゴ酢

リンゴ酢

トレーニング前に摂取すると、体内のpHレベルを調整して、運動時に溜まりがちな乳酸を抑えて、筋肉痛を最小限にしてくれます

また、リンゴ酢には多くのビタミンやミネラルが含まれているため、体内のバランスを調整し、風邪を引きにくくしてくれますよ。

目安としては、トレーニング30分前に大さじ1~2杯摂ると効果的です。

2. バナナ

ばなな

バナナは比較的炭水化物が多く、食物繊維も含まれているのでエネルギー源として手軽に栄養補給できます。

運動前に炭水化物を補給しておくと、持久力が高まり、すぐに疲労せずに済みますよ

また、バナナは多くのカリウムを含むので、電解質を補い、筋肉の健康や筋肉の収縮をサポートする働きがあります。

2017年の研究で、230人の女性を対象に調査した結果、筋肉痛を経験した人は一般的にカリウムの摂取量が少ないことが示唆されています。
【参考文献】Muscle Cramps Do Not Improve With Correction of Vitamin D Insufficiency

そのため、トレーニング前にバナナを食べておくと、筋肉痛の軽減や筋肉がつるのも抑えられますよ

3. 紅茶または緑茶

紅茶

紅茶はコーヒーとカフェイン含有量が同じであっても、紅茶の方がクリアで集中した覚醒感を得られるという研究結果があります。
【参考文献】Relationships between tea and other beverage consumption to work performance and mood

また、紅茶は代謝を高め、血糖値を調整して、脂肪の減少を促進してくれるので天然のプレワークアウトと言っても良いレベルです。

また、緑茶が持久力を8〜24%向上させることが報告された研究結果もあります。
【参考文献】Green tea extract improves endurance capacity and increases muscle lipid oxidation in mice

トレーニング前に紅茶や緑茶を摂ると、コーヒーにはない効果も得られそうですね。

まとめ

プレワークアウトとは何なのかから、プレワークアウトの代替食材まで紹介してきました。

プレワークアウトは必ずしも必要なものではなく、お金や身体に余裕があれば飲む程度で考えておくと良いです。

飲みすぎは身体への悪影響が大きいので、用量を守って飲みましょう。