②食事制限の有無で選ぶ

筋トレと相性抜群の食事「ミールプレップ」とは?筋トレへの効果やレシピの作り方を紹介!

「筋トレの効果を高める食事法が知りたい」
「忙しくて毎日自炊ができないけど、筋肉を増やす食事法を知りたい」

筋トレの効果を高めるためには食事が重要

海外のボディビルダーの間で注目を集める「ミールプレップ」をご存知ですか?

ミールプレップという食事術を活用すれば、栄養バランスを整えて筋トレに最適な食事を実現することができます。

そこでこの記事では、

  • ミールプレップとは?
  • ミールプレップが筋トレと相性が良い3つの理由
  • ミールプレップのカロリー設定やレシピ

を紹介していきます。

さらに、基礎代謝量を簡単に計算できるツールもご用意しました。

ミールプレップは時間効率が良く栄養もしっかり取れる食事法なので、理想の体づくりを実現する秘訣をこの記事で学んでいきましょう。

この記事を書いた人

林慧亮

uFit代表

Youtubeチャンネル「林慧亮」は登録33万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。

ミールプレップとは

ミールプレップとは

ミールプレップ(Meal Prep)は、筋トレをする人に注目されている効率的な食事準備方法のこと

「Meal(食事)」と「Preparation(準備)」を組み合わせた言葉で、筋トレに最適な栄養バランスの食事を事前に作り置きする方法を指します。

筋トレ効果を最大化したい方にとって、ミールプレップは理想的な食事戦略です。

単なる作り置きとは異なります。

ミールプレップでは筋肉増強に必要な栄養素をバランス良く摂取できるレシピを計画的に準備することで、忙しい日々の中でも筋トレに適した食事を簡単に摂ることができますよ。

ミールプレップは以下の人におすすめです。

  • 筋トレを始めたばかりで、適切な栄養管理に悩む人
  • 筋トレの効果を食事面からサポートしたい人
  • 栄養バランスの取れた食事を効率的に摂りたい人

また、ミールプレップは日本では馴染みがないですが、海外では2014年頃に注目されはじめ、ボディメイクやダイエット中の食事術として人気が高まっています。 

ミールプレップが筋トレと相性が良い3つの理由

ミールプレップが筋トレと相性が良い理由 ミールプレップが筋トレ中の食事に適している理由は、時間効率が良くバランスの良い食事を取りやすいからです

詳しく解説するので見ていきましょう。

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ミールプレップが筋トレと相性が良い理由

  1. 時間効率が良い
  2. 栄養バランスが良い
  3. 外食を避けられる

1.時間効率が良い

1.時間効率が良い

ミールプレップは、筋トレと忙しい日常を両立させたい方にとって、時間効率の良い食事戦略。

ですが、筋トレに励む多くの方が直面する課題の一つがトレーニングと自炊の時間確保の難しさです。

特に、仕事帰りにジムに寄る生活スタイルでは、毎日の自炊が大きな負担となりがち...。

通常の自炊と比較して、ミールプレップは圧倒的に時間効率が良く、筋トレに適した食事を確実に摂取できます

ミールプレップは休日にまとめて作り、平日は冷凍・冷蔵しておいた食事をレンジでチンするだけ。

忙しい平日の生活の中に時間の余裕を作ってくれるため、今まで以上にトレーニングに時間を使うことが可能になりますよ

2.栄養バランスが良い

栄養バランスが良い

実は、ミールプレップは通常の自炊よりも栄養バランスを整えやすい特徴があります。

筋トレに最適な栄養バランスを考えると、

  • タンパク質源の肉類
  • 炭水化物の米
  • 脂質のオリーブオイル
  • 様々な野菜(ブロッコリー、レタス、人参、玉ねぎなど)
  • 豆類

など、多種多様な食材を組み合わせる必要があります。

1回の食事でこれらをバランス良く摂取しようとすると、食材の無駄や調理の手間が増えてしまいがち...

しかし、ミールプレップでは一度に大量調理するため、複数の食材を効率的に組み合わせられます。

筋トレと食事の重要性の割合は「筋トレ4割、食事6割」と言われるほど、適切な栄養摂取が筋肉づくりに不可欠。

質の良い食事を摂ることが、筋肉を効果的に鍛え、育てるための基盤となるのです。

3.外食を避けられる

3.外食を避けられる

ミールプレップは、筋トレ後の不必要な外食を防ぐ強力な味方

疲れた帰り道で「ちょっと食べていこう」という誘惑に負けそうになっても、「家に栄養バランスの取れた食事が待っている」という意識が、外食を避ける動機づけになります。

筋トレで筋肉を増やしてバルクアップをするうえで天敵でもある脂質や塩分の多い食事を防ぐことができますよ

しかし、仕事の付き合いなど、外食が避けられない場合もあるでしょう。そんな時は以下のポイントに注意すると効果的ですよ。

  1. 食物繊維豊富なサラダを先に食べる
  2. 油っこいメニューを避ける
  3. 低カロリーなアルコール(ウイスキーやハイボールなど)を選ぶ

ただし、過度にストイックになる必要はありません。

月に数回の外食なら、他の日で調整する程度で十分。ミールプレップを活用しつつ、柔軟な姿勢で筋トレ生活を楽しむことが、長続きのコツですよ。

筋トレに効果的なミールプレップのレシピの作り方

筋トレに効果的なミールプレップのやり方 ここからは、ミールプレップの具体的なやり方を紹介していきます

レシピを決めるためには、あなたが摂取すべき総カロリーと栄養素(PFCバランス)を計算する必要があるため、少し難しいです。

具体例を出しながら、できるだけわかりやすく紹介していくので、紙とペンを用意して一緒に計算しながら読んでみてくださいね

ミールプレップのレシピを決める3ステップ
  1. 摂取カロリーを計算する
  2. PFCバランスを計算する
  3. レシピを決定する

1.摂取カロリーを計算する

まずは1日の目標摂取カロリーから計算します。

1日の目標摂取カロリーを基礎代謝量を出す必要がありますが、計算がややこしいので以下のツールを使って算出しましょう。

(※ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使用)

基礎代謝量

--- kcal

次に、基礎代謝に身体活動レベル(1日の平均的な運動量)を掛け算して目標摂取カロリーを算出します

mealprep

どんな目的で筋肉をつけたいのかで、おすすめの摂取カロリーは変わってきます。

以下の目的に合わせて摂取カロリーを設定しましょう。

脂肪を落として筋肉をつけたい方
>>「基礎代謝」ー「500〜600kcal」

増量しながら筋肉をつけたい方
>>「基礎代謝」+「約300kcal」

摂取目標カロリーの計算例

下記を例に計算していきます。
  • 26歳
  • 180cm
  • 70㎏
  • 日ごろから筋トレを行っていて増量したい
上の計算ツールによると、基礎代謝量が約1,742kcal
さらに身体運動レベル(2.0)を乗算すると、3,484kcal
そこに300kcalを加算して、目標カロリー摂取量3,784kcalが算出できますよ。

2.PFCバランスを計算する

目標摂取カロリーが決まったら、次は「何をどれくらい食べるのか(摂取カロリーの内訳)」を決めていきます。

摂取カロリーの内訳の方法として使われるのが「PFCバランス」。 PFCバランスを計算する PFCとは、P(タンパク質)・F(脂質)・C(炭水化物)のことで、マクロ栄養素と呼ばれる、どれも人間の体に大切な栄養素です。

PFCバランスの計算は、次の2ステップで計算します。

  1. 筋肉量アップに必要なタンパク質&脂質摂取量(g)を計算
  2. 炭水化物の摂取量(g)を算出

STEP1.タンパク質&脂質摂取量(g)を計算

まず、タンパク質と脂質の量は、自分の体重を基準に次のように計算してください。
  • タンパク質:体重1kgあたり2.0g~2.5g
  • 脂質:体重1kgあたり0.6g~1.0g

具体例:体重が70kgの場合

・タンパク質量(g):70×2.0g~2.5g=140g~175g
筋トレを行っている場合は、多めに設定しましょう。今回は多めの175gに設定します。
・脂質量(g):70×0.6g~1.0g=42g~70g
体の脂肪を落としたい時は脂質を少なめに設定しましょう。今回は少なめの42gに設定します。

STEP2.炭水化物の摂取量を算出

次に、各栄養素の1gあたりのカロリーから、タンパク質と脂質のカロリーを計算し、炭水化物で摂取すべきカロリー量を出します。
  • タンパク質:1gあたり4kcal
  • 脂質:1gあたり9kcal
  • 炭水化物:1gあたり4kcal

具体例:体重が70kgの場合

・タンパク質:175g×4kcal=700kcal
・脂質:42g×9kcal=378kcal
・炭水化物:3,784kcal(目標摂取カロリー)ー(700kcal+378kcal)=2,706kcal

最後に、炭水化物でとるべきカロリー量から、炭水化物の量(g)を計算すれば終了です。

具体例:体重が70kgの場合

炭水化物量(g):2,706kcal÷4kcal=約676g
今回計算したカロリー&PCFバランス
・総カロリー:3784kcal
・タンパク質:175g・脂質:42g・炭水化物:約676g

この計算結果は目安です。

実際の摂取量は栄養素によって変わりますが、厳密に守る必要はありません。

特に初心者の方は、おおよそのカロリーとPFC(タンパク質、脂質、炭水化物)バランスを意識するだけでも十分効果が期待できますよ。

料理をストレスにせず、継続できる範囲で始めてみましょう。

3.レシピの決定

1日あたりの食事のカロリーと栄養素の摂取目標を概算できたら、いよいよレシピを組みます。

PFC各栄養素の量は、文部科学省の食品成分データベースで材料別に計算できるので、レシピに書かれている食材を元に計算しましょう

また、PFCそれぞれの栄養を摂取するためにおすすめの食材を紹介します。

おすすめの食材

・P:プロテイン…赤みの牛肉、鶏肉、サバ、白身魚、ナッツブロッコリー
・F:脂質…オリーブオイル、MCTオイル
・C:炭水化物…玄米、サツマイモ、ジャガイモ、全粒穀のパスタ
【参考】タンパク質補給にはプロテインもおすすめ

筋トレ効果を高めるミールプレップのレシピ

ここでは、ミールプレップの具体的なレシピを紹介します。

レシピの材料は5日分を記載しているので、それぞれ1日分に小分けして冷凍して保存するようにしましょう。

3つのレシピを紹介しているので、気に入ったものから試してみてくださいね!

◆1食分のカロリー
総カロリー:約1,161kcal タンパク質:約58g 脂質:約14g 炭水化物:約170g

1.塩麹鶏ささみと蒸し野菜

塩麹鶏ささみと蒸し野菜 ※写真はイメージです

脂身の少ない鶏ささみは、タンパク質を摂り入れたい時におすすめの食材の1つです。

塩麹に漬け込むことで、パサパサして食べにくくなりがちなささみを美味しく食べることができます

※()内は1日分の量を記載しています。

材料

  • 白ごはん:1000g(200g)
  • 鶏ささみ:700g(140g)
  • 塩麹:大さじ3・小さじ1(小さじ2)
  • ブロッコリー:500g(100g)
  • 卵:5個(1個)
  • じゃがいも:500g(100g)
  • さつまいも:500g(100g)
  • バター:25g(5g)

作り方

  1. 鶏ささみを塩麹に一晩漬け込む。(時間がない時は30分でも可)
  2. ブロッコリーは小房に分けてカットする。じゃがいもとさつまいもは一口大の大きさにカットする。
  3. 1とじゃがいも・さつまいもを入れて、中火で10分蒸す。
  4. 卵を殻のまま蒸し器の中に入れて7分蒸す。ブロッコリーも加えて5分蒸す。
  5. じゃがいもとさつまいもは温かいうちにバターを絡めておく。
保存する際は、腐らせないために以下の3つのポイントに注意しましょう!
  • 冷ましてから冷凍保存する
  • 汁気をとっておく
  • 口に付けた箸で食材を掴まない

2.豚の生姜焼き

豚の生姜焼き ※写真はイメージです

豚肉も使用する場合にも、脂身の少ない赤身の部分を使用すると良いでしょう

豚肉には、ビタミンB群という栄養素が豊富に含まれており、タンパク質が筋肉になるためのサポートしてくれますよ!

材料

  • 白ごはん:1000g(200g)
  • 豚もも肉:800g(120g)
  • 生姜:3かけ(3/5かけ)
  • 醤油:大さじ10(大さじ2)
  • みりん:大さじ5(大さじ1)
  • 酒:大さじ5(大さじ1)
  • ブロッコリー:500g(100g)
  • 卵:5個(1個)
  • さつまいも:150g(30g)
  • 醤油:大さじ5(大さじ1)
  • ゴマ:大さじ1(大さじ1/5)
  • ほうれん草:250g(50g)
  • 人参:250g(50g)
  • 塩麹:大さじ1(大さじ1/5)

作り方

  1. 生姜を千切りにする。醤油とみりん・酒と混ぜ合わせておく。
  2. 豚もも肉をフライパンで加熱する。色が変わってきたらブロッコリーを加えて、1を全体にまわしかけてフタをしめて軽く蒸す。火が通ったら止める。
  3. 目玉焼きを焼く。
  4. さつまいもは拍子切りする。フライパンに大さじ2の水と一緒に加えて蒸す。さつまいもの火が通ったら、醤油とすったゴマを全体に絡める。
  5. ほうれん草は3㎝の長さにカットする。人参も3㎝の長さの千切りにする。フライパンに大さじ1の水と入れて、フタをして蒸す。火が通ったら、塩麹を全体に絡める。

3.鮭のゴロゴロ野菜蒸し

鮭のゴロゴロ野菜蒸し ※写真はイメージです

お肉だけでなく、魚からも良質なタンパク質や脂質を摂取できます

筋肉をつけたい時は、脂質の摂り過ぎには注意が必要なので、基本的には食材そのものに含まれているものを摂取するで十分です。

特に、鮭は良質なオメガ3不飽和脂肪酸が豊富に含まれているので、意識的に油を摂取する必要はありません。

材料

  • 白ごはん:1000g(200g)
  • 鮭:5切れ(1切れ)
  • ブロッコリー:500g(100g)
  • 人参:50g(250g)
  • 味噌:大さじ3(大さじ3/5)
  • 酒:大さじ3(大さじ3/5)
  • しめじ:500g(100g)
  • えのき:250g(50g)
  • ほうれん草:250g(50g)
  • 醤油:大さじ2(大さじ2/5)
  • みりん:大さじ2(大さじ2/5)

作り方

  1. ブロッコリーを小房に切り分ける。人参は一口サイズに乱切りする。しめじとえのきは石づきを落として手でほぐす。ほうれん草は3cmの長さにカットする。
  2. 鮭とブロッコリー・人参をフライパンに入れて、大さじ2の水を入れて、フタをして軽く蒸す。
  3. 酒で味噌を溶いておく、2に火が通ったらまわしかける。アルコールが飛んだら火を止める。
  4. フライパンにしめじとえのき、大さじ2の水を入れてフタをして蒸し焼きする。火が通ったら、ほうれん草と醤油・みりんを加えて全体に絡める。アルコールが飛んで水気がなくなったら火を止める。

まとめ:ミールプレップで筋トレの効果を高めよう!

今回はミールプレップについて紹介しました。

ミールプレップは時間効率と栄養バランスが良いため、筋トレをしている人に最適な食事方法です。ミールプレップのレシピは調べればたくさんあるので、自分なりに工夫してみてください。