コンセントレーションカールとは?
コンセントレーションカールとは、力こぶを作り上げる上腕二頭筋を中心に鍛えるアームカール種目。
他の種目でストリクト(正しいフォームで反動をつかわずに行う方法)に上腕筋や上腕二頭筋を追い込むと、徐々にフォームが崩れてしまいやすいので非常に厄介です。
しかし、肘を固定して行うコンセントレーションカールでは、ストリクトのトレーニングでも心配無用。
肘を固定しているのでフォームが崩れることはありません!
また、専用の台に肘を固定して行うプリチャーカールやバーベルカールなどの高負荷トレーニングと同等の効果が得られるので、コンセントレーションカールは有益なトレーニングと言えます。
コンセントレーションカールで鍛えられる筋肉
鍛えられる筋肉の部位を意識するかしないかで、筋トレの効率には雲泥の差がでます。
コンセントレーションカールの詳しいやり方を見て行く前に、まずは鍛えられる筋肉を理解しましょう。
1.上腕二頭筋
上腕二頭筋は力こぶを形成する筋肉。
長頭と短頭に分かれていることから上腕二頭筋という名前がつけられています。
特に2頭のうち、盛り上がりを作る「長頭」がメインターゲットです。
反対に「短頭」は上腕二頭筋の全体的な大きさに貢献する筋肉なので、まんべんなく鍛えると男らしい腕を作れます。
2.上腕筋
上腕筋は上腕二頭筋にほぼ覆われている深層部の筋肉。
上腕二頭筋の内側にあるので目立たない筋肉ですが、鍛えるとより腕のボリュームが増します。
特に、コンセントレーションカールに加えてリバースカールを行うと集中的に上腕筋を鍛えられますよ!
3.腕橈骨筋(わんとうこつきん)
腕橈骨筋は前腕部分にある筋肉。
腕橈骨筋を鍛えると、前腕から腕全体にかけて迫力が出ます。
腕橈骨筋はTシャツを着ていても上腕二頭筋や上腕筋より見える筋肉なので、太いとたくましく見えますよ!
上腕三頭筋も一緒に鍛えよう!
上腕二頭筋をメインターゲットとするコンセントレーションカールを行った後は、上腕三頭筋も鍛えましょう。上腕三頭筋は上腕二頭筋の拮抗筋(鍛える筋肉と反対の動きをする筋肉)なので、セットで鍛えると筋トレの効率をグンッと高まります。コンセントレーションカールの正しいやり方
正しいフォーム、適正な重量で効果的なコンセントレーションカールを行いましょう。
コンセントレーションカールの正しいフォーム
しっかりと足がつく椅子やベンチに座る
足幅は肩幅より少し広めにとる
片手にダンベルを持ち、逆の手は膝において支える
前傾姿勢を作る
ダンベルを握る腕は肘を太ももに固定する
ダンベルを胸に引き寄せたら、ゆっくりおろす
同じ動作を繰り返す
コンセントレーションカールの注意点
- 肘から肩を動かさずに、上腕二頭筋の収縮だけでダンベルを引き上げるようにする
- 手首を返さないようにする
- 肩をしっかりと下げる
- 片腕ずつ交互に行い、力の弱い腕のほうから始める
- 動作中は肘の固定のみならず、上体も固定させる
- 体が反ってしまう場合は重量の調整をする
コンセントレーションカールの重量・回数設定
上腕二頭筋は高重量低回数よりも中重量高回数で筋トレすると、太くたくましい腕を作れます。
具体的な重量の目安は以下の通りです。
初心者 | 中級者 | 上級者 | |
男性 | 体重 × 0.1 kg | 体重 × 0.2 kg | 体重 × 0.3 kg |
女性 | 体重 × 0.05 kg | 体重 × 0.1 kg | 体重 × 0.2 kg |
あくまでも目安なので、重すぎて持てない場合は無理せずに重量を下げましょう。
回数は12~15回で、インターバル1分半を目安にトレーニングすると効果的です。
初心者の重量からやり始めて中級者、上級者と徐々に重量を上げていくと太い腕を手に入れられますよ!
コンセントレーションカールを効果的に行う3つのコツ
動作のイメージがついたところで、コンセントレーションカールを行う3つのコツを紹介します。一つ一つのコツを抑えて、トレーニングの効果を上げていきましょう!
1.呼吸法を身につける
コンセントレーションカールの効率を最大限に高めるために、呼吸を意識することが非常に大切。
ポイントとしては、
- 筋肉を曲げる時に息を吐き、伸ばす時に息を吸う
- ゆっくり吸って強く長く息を吐くように意識する
上手く呼吸ができていなかったり、呼吸が乱れてしまうと筋トレの質が低下してしまいます。
コンセントレーションカールに限らず、他の筋トレ種目にも通ずるものなので、呼吸にも意識を向けてトレーニングしましょう!
2.反動をつけないで行う
コンセントレーションカールを行う上で絶対に守って欲しいのが、「反動をつけない」ということ。
反動をつけると膝に固定した肘が離れてしまい、効果的に腕に負荷を加えられません。
反動をつけないと持ち上がらないのであれば、重量が重すぎです。軽い重量のダンベルに持ち替えてコンセントレーションカールに取り組みましょう。
3.ゆっくり一定の速度で行う
トレーニング動作を最後まで一定の速度で行う「テンポコントロール」は腕のトレーニングにおいて効果的に行うコツです。
ポイントとしては、
- 動作中に力が抜けない状態をキープする
- 反動を使わず、丁寧にあげる意識をもつ
さらに、上げ下げするときは、2秒かけて行うとゆっくり動作する意識を持てますよ。
コンセントレーションカールとセットで行う腕を鍛える最強の筋トレ3選
コンセントレーションカールは単体で行うよりも、他の種目と組み合わせると、より効率よく上腕筋や上腕二頭筋を鍛えられます。
たくましい腕を手に入れるために、色々な筋トレメニューと組み合わせてみてくださいね。
1.ダンベルカール
腕の筋トレで最もポピュラーなダンベルカール。
2つの種目のやり方としては、ダンベルカールで限界まで追い込み、ダンベルの重量を軽くしてさらにコンセントレーションカールで追い込むのがおすすめです。
ダンベルカールの正しいやり方
- ベンチに座るまたは立った状態で片手にダンベルを持つ
- ダンベルを持っている方の脚に重心を乗せる
- 片方の手で肘の骨よりも上の部分を固定する
- 息を吐きながら、肩までダンベルをあげる
- 息を吸いながら肘を伸ばして元の位置に戻す
- 左右それぞれ15回を1セットで3セット行う
ダンベルカールの注意点
- 体の反動は使わない
- 肩を下げて行う
- 手首を巻かない
- 肘を固定する
2.ディップス
大胸筋や上腕三頭筋を鍛えるディップス。
ダンベルカールと一緒に、「ディップス→ダンベルカール→コンセントレーションカール」という手順で行うのも効果的です。順番に正解はないので、様々な手順でやってみましょう。
ディップスの正しいやり方
- バーを握る
- 肘を伸ばし腕だけで体を支える
- 上半身をやや前傾させ、足は膝を後方へ折り曲げる
- ゆっくりと肘を曲げていく
- 限界までいったら、脇を締めたまま元の位置まで戻る
- 10回を1セットで3セット行う
ディップスの注意点
- 脇を閉じる
- 肘を安定させる
- 全身に力を入れて体を安定させる
3.リバースカール
上腕二頭筋の下側にある上腕筋を中心に前腕も鍛えられるリバースカール。
順序としては「リバースカール → コンセントレーションカール」でやると血流がよくなり、上腕二頭筋がパンパンになりますよ。
リバースカールの正しいやり方
- EZバーの内側を手の平が下を向くように持つ
- 肘を固定してゆっくり持ち上げる
- ゆっくり下げる
- 同じ動作を15回を1セットとして3セット行う
リバースカールの注意点
- 脇を締めて肘の位置を固定する
- 反動を使わない
- 手首を巻き込んだり、返したりしない
まとめ
コンセントレーションカールの基本的なやり方から、上腕二頭筋を鍛えるメニューまで紹介しました。
コンセントレーションカールは肘を固定して取り組むトレーニングなので、安定したフォームで上腕二頭筋を鍛えられます。
ジムに行けない人も、自宅で簡単に取り組めるコンセントレーションカールでたくましい力こぶを手に入れましょう。