「肩幅をもっと広くしたい...」
「メロンのような大きな肩を手に入れたい...」
そういった方におすすめの最強筋トレ種目は「アップライトロウ」です!
アップライトロウは三角筋を鍛えて、メロンのように大きな肩を作ることができる最強の種目です。
しかし、その反面で間違ったやり方で行ってしまうと怪我につながりやすく、リスクの高い筋トレ種目です。
そこで今回は、現役トレーナーの松浦が正しく安全なアップライトロウのやり方とその効果について徹底的に解説していきます。
この記事でわかること!
- アップライトロウで鍛えられる筋肉
- アップライトロウの正しいやり方
- アップライトロウの間違ったやり方
- その他の肩を大きくする筋トレ種目
*「アップライトロー」や「アップライトローイング」と言うこともありますが、この記事では「アップライトロウ」と表記を統一しています。
この記事を監修した人
松浦雄輝
パーソナルトレーナー
現役パーソナルトレーナー。ボディビルの大会にも出場経験あり。トレーナーとしてトップアスリートの指導にも携わっている。トレーナー育成にも従事しており、月間最高25名を輩出
アップライトロウで鍛えられる筋肉
アップライトロウは非常に難易度が高い種目です。
そのため、ターゲットとなる筋肉を理解しておかないと、正確なトレーニングが思うようにできません。
まず、アップライトロウはどこに効くのかしっかりと理解しておきましょう!
1.三角筋
アップライトロウは「三角筋」をターゲットとして鍛えることができる最強の種目です。
三角筋は腕の中で最も大きな筋肉で、鍛えると肩周りを大きくすることができます。
特に肩幅を広げたい人にはおすすめの種目で「メロンのような肩」を目指したい方は積極的に取り組みましょう。
また、三角筋を鍛えることで肩と腕の境目を作ることができ、メリハリのあるかっこいい二の腕を手に入れることができます。
2.僧帽筋
僧帽筋とは、肩・首・背中についている大きな筋肉です。
アップライトロウでは補助的に僧帽筋も鍛えることができます。
僧帽筋を鍛えることで、肩・首・背中が発達し、凹凸のある外国人のような後ろ姿になることができます。
アップライトロウの正しいやり方
ここからは「バーベル」「ダンベル」「ケーブル」「EZバー」それぞれのアップライトロウのやり方を解説していきます。
◆アップライトロウのやり方
1.バーベルアップライトロウ
アップライトロウは基本的にバーベルを使って行うことがおすすめです。
ダンベルは重量が重くなるとフォームを維持することが難しいので、なるべくジムに行った時にはバーベルで行いましょう。
また、初心者でバーベルの軌道が安定しない場合、スミスマシンを使うことがおすすめです。
バーベルアップライトロウのやり方
スタートの姿勢をとる
バーベルを順手で握り、脇を野球ボール1つ分浮かせるように広げる。骨盤から頭にかけ、やや前傾姿勢を取る。
バーベルを持ち上げる
スタートポジションで肩に負荷が乗っているか確認する。バーベルを顎の方に持ち上げる。この時必ずバーベルが左右対称になるように腕ではなく肘を上げていく。
バーを下ろす
肩関節に負荷を乗せたままゆっくり下ろす。肩や肘を伸ばしきらない程度まで下ろす。
同じ動作を繰り返す
同じ軌道、同じテンポ、同じ姿勢を保ち反復する。
2.ダンベルアップライトロウ
アップライトロウをダンベルで行うと関節の可動域がバーベルに比べて自由になるので、狙った場所に負荷をかけやすくなります。
そのため、僧帽筋ではなく三角筋へ集中的に負荷をかけられます。
また、ダンベルさえあれば自宅でも行えるので、ジムに行けない人におすすめです。
ダンベルアップライトロウのやり方
ダンベルを両手で握り、肩幅に足を開いて直立する。
肩幅にダンベルを持った腕を下ろしておく。脇を野球ボール1つ分浮かせるように広げる。骨盤から頭にかけ、やや前傾姿勢を取る。
ダンベルを持ち上げる
必ず左右対称になるように、肩と同じ高さになるまでダンベルを持ち上げる。その時、身体の前でやや半円を描く意識で持ち上げる。背中が丸まったり首がすくまないように注意する。
ダンベルを下ろす
ダンベルを肩の前まで持ち上げたら、力を抜かずに同じ軌道でゆっくり下げる。
3.ケーブルアップライトロウ
ケーブルアップライトロウはバーベルやダンベルを使ったアップライトロウと比べて、安全性が高くフォームが安定しやすいのが特徴です。
ケーブルには滑車がついているので、軌道が定まり、筋トレ初心者でも取り組みやすいことが特徴です。
ケーブルアップライトロウのやり方
ケーブルマシンにアタッチメントを取り付ける。
スタートの姿勢をとる
順手でロープを持ち、腰幅で足を開いて直立する。
バーを引き上げる
必ず左右対称になるように肘からまっすぐ上げていく。肘が肩よりも高い位置になるまで引くイメージでバーを引き上げる。
バーを下ろす
ゆっくりスタートポジションに戻す。猫背にならないように常に胸を張って行う。ケーブルの引力の方向に従い徐々に力を抜いていくイメージで下ろす。
同じ動作を繰り返す
同じ軌道、同じテンポ、同じ姿勢を保ち反復する。
4.EZバーでのアップライトロウ(動画4:45〜)
「EZバー」で行うアップライトロウのやり方も解説していきます。
通常のバーベルに比べると、手首が自然な角度になるので肩を動かしやすくなり、可動域を広くすることができます。
肩や肩甲骨の可動域を広げることでより筋肉を大きく収縮させることができるので、効率よく筋肥大させることができます。
ジムに置いてあれば積極的に使ってみましょう!
バーベルアップライトロウのやり方
スタートの姿勢をとる
EZバーを両手で握り、肩幅に足を開いて直立する。肩幅かそれよりも少し狭めにバーを握る。やや前傾姿勢になり、順手でM字型の内側の所でバーを握る。野球ボール1つ分程、脇を開ける。
バーを持ち上げる
肩の高さまでバーを持ち上げる。必ず左右対称になるように腕ではなく肘を上げていく。小指側から上げてしまうと肩が詰まるような動作になってしまうので、親指側から上げるようなイメージで行う。
バーを下ろす
持ち上げた際、筋肉に感じた負荷が乗っている事を感じながらゆっくり下ろす。下ろした際は伸ばしきらないようにする。
同じ動作を繰り返す
同じ軌道・テンポ・姿勢を保ち反復する。
アップライトロウの重量・セット数の設定
重量設定は10〜12回をギリギリできる重さに設定することがポイント。
10〜12回で慣れてきたら重量を上げていきましょう。
アップライトロウは週に1〜2回、取り組みましょう。
おすすめメニュー内容
- 回数:10〜12回
- セット数:3セット
- 休憩時間:1分半
アップライトロウではパワーグリップを活用しよう!
松浦トレーナー
アップライトロウで回数を重ねていくと、手のひらが痛くなり握力がなくなってきてしまいます。
その場合、パワーグリップを使用することで手が疲労せず、狙った部位を集中して鍛えることができますよ。
パワーグリップは1,000円程度で安いものもありますが、安価なものは耐久性が低く、すぐに破れてしまうことがあります。
『ALLOUT』(上写真) のパワーグリップであれば、価格が3000円ほどで品質が良いのでおすすめです。
アップライトロウでよくある間違ったやり方
ここからは、アップライトロウでよくある間違ったやり方を紹介します。
間違えやすいポイントを確認して、正しいフォームを身につけましょう。
◆アップライトロウでよくある間違ったやり方
1.腕から上げている
ダンベルやバーベルを持ち上げようと意識しすぎるあまり、肘よりも先に腕が上がってきてしまうのは間違ったフォームです。
腕で上げようとするのではなく、肘で上げることを意識して行いましょう。
肘で持ち上げることで三角筋の横を集中的に鍛えて、肩幅を広くすることができますよ。
また、肘で上げていない場合は肩甲骨をうまく使えていないので、肩が詰まり怪我をしてしまうので気をつけましょう。
2.反動を使っている
三角筋・僧帽筋が疲れてくると、下半身の反動を使ってダンベル・バーベルを上げてしまいがちです。
反動を使うと三角筋・僧帽筋にピンポイントで負荷がかからなくなるので、フォームを崩さずにできる重量設定で行いましょう。
3.下ろした時に肘を伸ばしきっている
おろしたときに肘を伸ばしきってしまうと、三角筋と僧帽筋にせっかくかかっている負荷が抜けてしまいます。
また、高重量で行なっている場合は肘を伸ばし切ると怪我のリスクが高くなるので気をつけましょう。
その他の肩を大きくする筋トレ種目
最後に、三角筋を追い込みたい方におすすめのトレーニング種目を紹介します。
ダンベルがあれば簡単にできるので、アップライトロウと併せて取り入れてみましょう。
1.フロントレイズ
三角筋の前部を鍛えるトレーニングの「フロントレイズ」。
トレーニングを行う際は三角筋前部に意識を集中させることで、ピンポイントに刺激を与えることができます。
フロントレイズの正しいやり方
- 背筋を伸ばして立つ
- ダンベルを水平に握る(手の甲を上に向ける)
- 前にならえをするように、手を肩の高さまであげる
- ゆっくりとおろす
フロントレイズのコツ
- 肩の高さより上にはあげない
- 胸を張る
- 肩をすぼめない
- 肘は軽く曲げておく
2.サイドレイズ
三角筋の中部を刺激できるトレーニングの「サイドレイズ」
フロントレイズと同様に、負荷が三角筋以外の筋肉に逃げないよう意識しましょう。
負荷を逃さないためには必ず姿勢、フォーム、軌道を1ミリもブレないような意識をすることがポイント。
大きな肩を作るためには、サイドレイズで三角筋の中でも最も大きな中部をしっかりと鍛えましょう。
サイドレイズの正しいやり方
- 背筋を伸ばして立つ
- 体の真横でダンベルを握る
- 両手を体の真横に肩の高さまであげる
- ゆっくりとおろす
サイドレイズのコツ
- 腕は伸ばしきらず、肘をすこし曲げる
- 胸を張る
- 肩をすぼめない
3.リアレイズ
肩の裏側にある三角筋の後部を鍛えられるトレーニングの「リアレイズ」。
フロントレイズやサイドレイズと同様に三角筋から負荷が逃げないように意識しましょう。
中腰姿勢がつらい場合は、額を壁や柱につけて体を支えると取り組みやすいですよ。
三角筋後部はあまり鍛えている人が多くない部位なので、しっかり鍛えて周囲に差をつけましょう!
リアレイズの正しいやり方
- 中腰で45度程度前傾した姿勢でダンベルを握ります
- 肘を曲げず体の真横までダンベルを持ち上げます
- ゆっくりとおろす
リアレイズのコツ
- 肩の力だけで上げられるように軽めの重量にする
- 胸を張る
- 肩をすぼめない
まとめ
今回はダンベルアップライトロウの正しいやり方をはじめ、バーベルやケーブルを使ったアップライトロウのやり方を紹介しました。
アップライトロウは最強の肩種目でありながら、筋トレ上級者でも怪我の恐れのある種目です。
そのため、痛みが出たときは無理をせず、自分にあったペースでトレーニングを進めましょう。
しかし、その反面で大きな効果も期待できるので、初心者の方は必ず正しいやり方で挑戦し、メロンのような大きな肩を手に入れましょう!