
ハードゲイナーが体重を増やす方法を解説。正しい食事・トレーニングで健康的に体重を増やそう
頑張っても体重が増えない「ハードゲイナー」が体重を増やす方法を解説します。
「太れない」のが悩みの方は周りにも相談しづらく、密かに傷ついているケースも多いもの。
この記事では、
- ハードゲイナーの診断法
- ハードゲイナーが太れない理由
- ハードゲイナーのための食事法
- ハードゲイナーのための筋トレ法
ハードゲイナーとは?
ハードゲイナーとは、一言で言えば「脂肪も筋肉も付きづらい人」のこと。
生まれた時から痩せ型で太ったことがなく、筋肉を付けたくて筋トレしても暴食しても中々体重が増えない人の事を言います。
1940年にアメリカの学者ウイリアム・シェルドンは遺伝子の3類型を提唱しました。そのうちの「外胚葉性」に当たるのがハードゲイナーですね。
- 内胚葉型:身体の内部・内臓がよく発達し肥満体型
- 中胚葉型:身体の中部・骨格がよく発達しガッチリ体型
- 外胚葉型:身体の外部・皮膚や感覚器がよく発達し痩せ型

ハードゲイナーかどうか診断する方法
シェルドンの3類型は遺伝子を提唱すると共に、ハードゲイナーかどうかの診断も行っています。
以下の外胚葉型の特徴に心当たりがある場合、ハードゲイナーの可能性が高いと言えるでしょう。
- 手首が細く親指と人差し指で握れる
- 手足が長く、細身
- 目、鼻、耳など感覚器が大きい
- 引っ込み思案、非社交的
- 神経質で過敏心配性
- 感情を表に出さない、抑える
外胚葉型は「頭脳型性格」とも呼ばれており、感情や感覚よりも理論を重視し神経質な傾向があります。
エネルギーが身体の外側に行きやすいため、目や鼻など感覚器が大きく、肌がきれいな人も多いのが特徴です!
ハードゲイナーが体重が増えない理由
ハードゲイナーは遺伝的な体質とされており、具体的に筋肉が増えない理由は以下の3つ。
まずは原因を把握して、対処法を考えていきましょう!
1.エネルギーが皮膚や神経組織に回ってしまう
ハードゲイナーは外胚葉型の名の通り、身体の外側に位置する皮膚や神経組織、感覚器とそこにつながる脳が発達しやすい体質です。
その分、身体の内側である内蔵や筋肉が発達しづらく、摂取したエネルギーが中々「肉」にならないのが体重が増えない主な原因です。
2.胃腸が弱く、栄養を吸収しづらい
ハードゲイナーは外胚葉型で内蔵の発達が弱いため、栄養を吸収するための消化器が弱い傾向があります。
体重を増やそうと無理をして暴食しても、お腹の調子が悪くなってしまう経験をした方も多いはず。
逆に暴食で胃腸を痛めてしまい、さらに栄養吸収が落ちるケースもあるのです。
3.食が細く摂取エネルギーが少ない
ハードゲイナーは胃腸が弱いため、そもそも「たくさん食べられない」という方も多いですよね。
たくさん食べられない理由は
- 胃が小さい
- 消化器が弱いのですぐに満杯になってしまう
- 神経が発達しているため満腹中枢が働きやすい
などの要因があります。
ハードゲイナーが体重を増やす食事法
ハードゲイナーの方が体重を増やす場合、まず意識すべきは食事です。
人間の身体は食べたもので作られているので、食事がしっかりしていなければ身体づくりは難しいです。
ハードゲイナーの食事は、以下のポイントをしっかり意識しましょう。
1.食事回数を増やす
ハードゲイナーであってもなくても、体重を増やすには摂取カロリーを増やすことが必須。
消化器の弱いハードゲイナーは一度に沢山食べても吸収できないため、食事の回数を増やすことを意識しましょう。
間食を利用して1日に5~6回の食事を摂るのがおすすめです。
2.炭水化物とタンパク質を多めに摂取する
ハイカロリーな食事といえば油たっぷりのジャンクフードがイメージされますが、健康に体重を増やせなければ意味がありません。
ジャンクフードは胃腸の負担になるため、なるべく胃に優しいクリーンな食事で炭水化物とタンパク質をしっかり食べるようにしましょう。
タンパク質は筋肉の材料となり、炭水化物はエネルギーとなって筋肉の合成を助けます。
目安としては以下の数値を目標として食べましょう!
- タンパク質:体重(kg)×1.6g
- 炭水化物:体重(kg)×3g
おすすめの食材は、煮込みうどん・鶏のささみ・牛や豚のひき肉・豆腐や納豆などの大豆食品です。
詳しい食事メニューや食事管理のやり方は「バルクアップに必要な食事メニュー例を紹介」の記事で紹介しているので、実践してみてください。
3.ウエイトゲイナーを飲む
体重を増やしたい方向けのサプリメントとして「ウェイトゲイナー」があります。
プロテインと同じようにタンパク質を高配合していますが、それに加えて炭水化物・脂肪・ビタミンなどを入れてしっかりカロリーが摂れるサプリメントです。
ウェイトゲイナーはドリンクであるためお腹に溜まりにくく、食事の回数を増やすのがきついハードゲイナーの方でも十分なカロリーを取って体重を増やすのを助けてくれます!
4.粉飴も効果的
とにかく1日の摂取カロリーを増やしたい場合、安価な粉飴もおすすめです。
粉飴とは文字通り粉末状の飴で、プロテインや牛乳に混ぜることで炭水化物とカロリーをプラスできます。
粉飴では甘すぎて苦手という方は、甘さの無い糖質であるマルトデキストリンを選ぶことも可能です!
マルトデキストリンを含め、太りたい人向けのサプリメントは「太りたい男性におすすめのプロテイン」の記事で紹介しています。
ハードゲイナーが体重を増やすトレーニング法
ハードゲイナーの筋トレ法は、無駄にエネルギー量を消費しすぎずに筋肥大を狙うのがポイントです。
食事から吸収できるカロリーが少ないため、有酸素運動などは行わず、できるだけ多くのエネルギーを筋肉に集中させましょう。
具体的には以下のポイントを意識して下さい!
1.種目はBIG3がおすすめ
ハードゲイナーがやるべき筋トレは「BIG3」です。
BIG3とは「スクワット・ベンチプレス・デッドリフト」の3種目のことで、最小の種目数で最大限の筋トレ効果を得られる超効率的な筋トレメニューなのです。
この3種目だけでほぼ全身がバランス良く鍛えられ、手っ取り早く筋肉量を増やしたいなら無駄に種目数を増やさずBIG3だけやり込むのがおすすめです!
【参考】筋トレBIG3のやり方。高負荷トレーニングの最強メニューを紹介
2.高重量でトレーニングする(5〜8回が上げられる重さ)
筋トレメニューの組み方は目的に応じて様々なバリエーションがありますが、ハードゲイナーの場合は「高負荷低回数」を意識します。
回数を増やすやり方は筋持久力を狙った方法で、ハードゲイナーが筋肉を増やしたいなら回数を減らして負荷を高めるほうが効率的。
具体的には「1セット5~8回が限界の重さに設定し、3~5セット行う」のが良いでしょう。
3.1回の筋トレ時間は1時間以内にする
筋トレに行ったら無駄に長時間やりすぎず、1時間以内に収めるようにしましょう。
長時間できるような筋トレは結局負荷が低いため、筋肥大には非効率です。
また筋トレによる身体へのストレスが長時間に及ぶと、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が増えるため、体重を増やすには逆効果になってしまうのです。
トレーニング中はBCAAを飲む
筋トレ中に筋肉が分解されるのを少しでも抑えるため、EAAサプリメントの活用がおすすめです。
EAAとは筋肉のエネルギーになる重要なアミノ酸で、飲んですぐに吸収されるため筋トレ中の栄養補給に最適なのです。
BCAAサプリには疲労回復作用もあるため、筋トレ習慣を続けやすくするためにもおすすめですよ。
まとめ
ハードゲイナーの詳しい原因と、体重を増やす方法について解説してきました。
体質的に体重が増えにくい人は確かに存在しますが、それでも正しい知識を持って対処すれば身体を大きくすることは可能です。
少なくとも「貧相」と言われなくなるのは誰でも可能で、正しい食事法と筋トレで理想の身体を手に入れましょう!