筋トレの効果を最大にするインターバルのおすすめ時間を現役トレーナーが解説

筋トレの効果を最大にするインターバルのおすすめ時間を現役トレーナーが解説

「筋トレのセット間はどれくらい休むのがいい?」
「インターバル中って何して過ごせばいいの?」

などの疑問を解決すべく「筋トレの効果を最大にするインターバルのおすすめ時間」について現役トレーナーが教えます!

実はインターバルの長さによって多少効果が変わってくるのです。

また、インターバルを長くとる場合と短くとる場合で、向いている人が異なってきます。

今回は、適切なインターバルの取り方をレベル別に徹底解説していきますよ!

この記事でわかること!

  • 筋トレ中の最適なインターバルの長さ
  • 「筋トレのインターバルは1分」は誤り?
  • 筋トレのインターバルの時間の決め方
  • インターバル中の過ごし方

あなたにとって最適なインターバルの時間や過ごし方を見つけて、筋トレの効果を最大限に高めましょう!

この記事を書いた人

林ケイスケ

uFit代表トレーナー

Youtubeチャンネル「林ケイスケ」は登録25万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。

筋トレのインターバルはどれくらいが最適?

筋トレのインターバルはどれくらいが最適?

最初に言っておくと、筋トレのインターバルは一言で何分が最適だということはできません。

なぜなら筋トレの目的によって最適なインターバルが異なるからです。

痩せたい人もいれば、筋肥大をしたい人もいるため、まずは自分の筋トレを行う目的がどのようなものであるのかを明確にしましょう。

まずは、インターバルタイムの決め方についてよくある誤解を解いていきます。

インターバルは短すぎると効果が薄まる

インターバルは短い方が効率的で、効果も高いと思っている方も多いかもしれませんが、実は短すぎると筋トレの効果が薄まってしまいます。

理由は、インターバルが短いと疲労が抜けないうちに次のセットを行うことになるので、同じ重さのウエイトを上げるにしても、回数が減ってしまうから。

回数が減るということはトレーニング強度は低くなるので、筋肉への刺激が弱くなり、その結果筋肉の発達を望めなくなってしまいます。

せっかく筋トレをしているのにこれでは意味がありませんので、インターバルは短ければ短いほどいいという訳ではないと覚えておきましょう。

「筋トレのインターバルは1分」は誤り

以前は筋トレのインターバルは1分が最も効果的と言われていましたが、最近の研究によると1分が必ずしも最適とは言えないことが分かってきました。

インターバルは1分が最も良いと言われた理由は、1分にすると成長ホルモンの分泌が最大になり、その結果として筋肥大が最も効率的に行われるからと思われていたからです。

しかし、最近の研究結果によると成長ホルモンと筋肥大に相関関係はなく、成長ホルモンが多く出るからと言って筋肥大に最も効果があるとは言えないことが分かってきました。

「インターバル1分最強説」は最近の研究により間違いとされています。

【参考】成長ホルモンと筋肥大の関連性について(NCBIのページ)

筋トレのインターバルの時間はどう決めればいいの?

筋トレのインターバルの時間はどう決めればいいの?

では、筋トレのインターバルはどれくらいが適切なのでしょうか。

インターバルが短い場合と長い場合の効果を紹介しますので、ご自身の目的に合わせてインターバルを設定してみましょう。

短いインターバルの特徴
  • 脂肪燃焼効果が期待できる。
  • 忙しくてあまり時間が取れない人向け。
長いインターバルの特徴
  • 筋肥大効果が期待できる。
  • ボディメイクをしたい人向け。

短い時間のインターバルの効果・向いている人

短い時間(30秒〜1分半)のインターバルでは、脂肪燃焼効果が期待できます。

HIIT(高強度インターバルトレーニング)に代表されるインターバルが短いトレーニングは、まさに脂肪燃焼効果を狙ったトレーニングです。

また、短いインターバルでテンポよく筋トレをこなせば時間の節約にもなりますので、時間がない方や長い時間トレーニングをすると飽きてしまう方も、こちらが向いているでしょう。

◉短い時間のインターバルがおすすめな人
  • 長い間トレーニングをすると飽きてしまう、短いトレーニングなら続く人
  • 忙しくて筋トレの時間をあまり取れない人

長い時間のインターバルの効果・向いている人

一方、長い時間のインターバル(2〜3分)では、トレーニング強度を保てるため、筋肥大効果が期待できます。

インターバルを長く取ると前セットの疲れが取れやすいので、次のセットも集中して筋トレを行えますよ。

筋トレの負荷を維持できるので、筋肉に強い負荷を入れやすく、結果として筋肥大へとつながります。

筋肥大をすると体が変わっていくのがわかるので、目に見えて結果を求める人にとってはこちらの方がおすすめですよ。

◉長い時間のインターバルがおすすめな人
  • 筋トレの負荷レベルの維持してトレーニングを行いたい人
  • 高重量を扱ってトレーニングしたい人
  • 短期間で筋肉をつけて体の変化を感じたい人

筋トレ中のインターバルのおすすめタイムをレベル別に紹介

筋トレ中のインターバルのおすすめタイムをレベル別に紹介

おすすめのインターバルの長さは筋トレの熟練度によっても異なります。

レベル別におすすめのインターバルの長さを参考にしましょう。

初めて筋トレに取り組む方 1分~1分30秒程度
筋トレを週1・2回通ってる方 2・3分程度
筋トレを週3回以上通ってる方 1分〜5分程度

初めて筋トレに取り組む方

筋トレ経験がなく、はじめて筋トレをやる人は1分~1分30秒程度のインターバルがおすすめです。

初心者の方は重いウエイトを扱うことがない(というより扱えない)ので、インターバルをそれほど取る必要ありません。

まずは運動不足解消や筋トレ自体に慣れることが目的なので、軽めのウエイトでテンポよく数種目の筋トレをこなして、体を動かす楽しさを知りましょう!

筋トレにハマってきて習慣にしたい方

ジムに週1・2回通っている方におすすめのインターバルは2・3分です。

筋トレが習慣になっている方はある程度の負荷で筋トレができていると思います。

ある程度の負荷で筋トレを行っていると2・3分くらいはインターバルを取らないと複数セットをきちんとこなせないため、短いインターバルはおすすめできません。

長すぎるとやる気がなくなってしまうので、2・3分が丁度いい長さでしょう。

筋トレが必要不可欠になったプロの方

週に3日以上ジムに通っている方におすすめのインターバルは1分~5分です。

わかりやすくするために時間で示しましたが、上級者は「次のセットで全力を出すために必要なだけ休む」という考えでインターバルを取ると良いです。

 フィンランドにあるユヴァスキュラ大学の研究では、21週間にわたりトレーニングを行いました。

そして、インターバルを2分取る場合と5分取る場合で比較した結果、筋断面積の増え方に違いがないことが確認されています。
【引用】Short vs. long rest period between the sets in hypertrophic resistance training

以上のことから、次のセットで全力を出せるように休んで行うことが効果的だと言えます。

ただし、5分以上では休みすぎてインターバルの効果が発揮しない可能性もあるので、息が整ったら行うのも1つの手です。

また、時にはインターバルを長めにとって高重量を挙げる時にはインターバルを短めにして低重量で追い込むなど変化をつけるのも効果的ですよ。筋肉は毎回のように同じ筋トレをすると発達しにくくなることは覚えておきましょう。

筋トレのインターバル中におすすめの過ごし方

筋トレのインターバル中におすすめの過ごし方

次に筋トレのインターバル最中に何をしたら良いのかおすすめの方法を紹介します。

インターバルは長いと5分もあるので、どうせなら有意義な時間をすごしたいですよね。

音楽を聴いて気持ちを昂ぶらせる

筋トレの時にスマホを持っているのであれば、音楽を聞くことがおすすめです。

音楽だとインターバル時間の目安にもなりますし、気持ちを高揚させることもできるので一石二鳥ですよ。

自分の好きなジャンルはもちろんのこと、

  • EDM
  • ロック
  • Hip-Hop
など気持ちを昂らせやすい音楽を選びましょう!

BCAAを飲んで次のセットに臨む

インターバル中にBCAAを飲むのがおすすめです。

ハードなトレーニングをすると筋肉は分解してしまう恐れがあります。

その分解を抑制してくれるのが、BCAA。

また、韓国の全南大学校と南部大学の研究でBCAA の摂取が疲労や筋肉損傷の軽減筋肉量の増加につながることがわかっています。
【引用】Effect of BCAA intake during endurance exercises on fatigue substances, muscle damage substances, and energy metabolism substances

BCAAはトレーニング中のエネルギー源にもなりますし、集中力を高める効果もありますよ。

【参考】BCAAサプリのおすすめランキング!運動前に飲んで筋トレ&ダイエットの効率を上げよう

理想の体を見てテンションを上げる

筋トレをしている人の多くは、目指す体があるのではないでしょうか。

その理想の体をインターバル中にスマホで見て、やる気をアップするのも良い過ごし方の一つでしょう。

テンションを上げて次のセットを頑張ることができますよ!

種目名や重量・回数をノートに記録する

インターバル中に重量や回数を記録するのもおすすめです。

同じ重量や回数でやり続けても効果はあまりありません。

できれば、記録を取って以前筋トレした日の回数よりも1回多くあげたり、重量を重くして同じ回数をこなすようにすると、体が劇的に変わっていきますよ!

他の人と比較するよりも、過去の自分に打ち勝つつもりで筋トレをやるとモチベーションにもつながります。

まとめ

今回は筋トレのインターバルについて詳しく紹介させていただきました。筋トレのインターバルは目的やレベルによって変わります。

自分の目的が何なのか、現在はどの程度のレベルなのかを自覚して適切なインターバルを取りましょう。少しの違いで効果が出るのであれば、こんな嬉しいことはありません。

是非実践してみてください。