筋トレの効果は食事のタイミングや摂る栄養素によって異なることをご存じでしょうか。
また、せっかく筋トレを行っても食事の内容によっては筋肉量が減ってしまうことも...
今回は管理栄養士が、
- 空腹時に筋トレをしてはいけない理由
- 筋トレの効果を高める食事のタイミングや栄養素
- 筋トレ前✖空腹時におすすめの食べ物
についてご紹介します。
筋トレを効率的に行うためにも、食事に関する知識も身につけておきましょう!
この記事を書いた人
中道麻智子
管理栄養士
料理教室講師を経験後、委託給食会社にて管理栄養士として献立作成やカロリー計算、調理を約4年行ったのち独立。現在は腸に特化した食事サポート、オンライン料理教室などを行なっています。
空腹時の筋トレはNG!
空腹時の筋トレは基本的に逆効果と言われています。
空腹時にやる気や力がでないと感じたことがある方は多いと思いますが、これはエネルギーを作る際に必要な糖質が不足している状態。
糖質が不足していると、代わりに筋肉の構成要素でもあるタンパク質を使ってエネルギーを産生します。 そのため空腹時に筋トレをすると、タンパク質からエネルギーが作られてしまい、筋トレをしても筋肉が減るという結果になってしまうのです。
また、脂質はなかなかエネルギー源として使われることができないため、空腹時に筋トレをしても体脂肪は減りません。
このように、空腹時に筋トレを行っても筋トレの効率が落ちるだけなので、トレーニング前には糖質などを意識的に摂取するようにしましょう!
次の項目では、筋トレの効果を高める食事のタイミングや栄養素について解説していきます。
筋トレの効果を高める食事のタイミングや栄養素について
空腹時に筋トレを行うと逆効果になるように、筋トレの効果は食事のタイミングや摂る栄養素によって変わります。
ここでは、筋トレに効果を高めるタイミングや摂取すべき栄養素をご紹介します。
筋トレ前の食事のタイミングは2〜3時間前がベスト!
筋トレの前の食事は2〜3時間前に摂ると効果的です。
食べた物はすぐにエネルギー源になるわけではなく、消化吸収されるまでに2~3時間かかり、その後エネルギー源として使用できるようになります。
食べた物がエネルギー源に変わった状態で筋トレを行うことで、効率良く筋トレを行うことができますよ。
Q:満腹時に筋トレをするのはどうなの?
満腹時の筋トレも逆効果です。満腹時に筋トレを行うと、消化に必要な血液が筋肉に優先的に流れてしまうため、消化不良を引き起こしやすくなります。また、満腹になると副交感神経が優位になり、眠気やダルさに襲われることも。この状態では筋トレの効果が下がってしまうので、食べ物が消化される食事後2〜3時間を目処に行うようにしましょう!筋トレ前は糖質を意識して摂取しよう
先述したように、人間の身体は糖質を主なエネルギー源としています。
特に筋トレなどの強度の高い無酸素運動では、エネルギー消費量が増えるので、しっかりと食事から糖質を摂取しておくことが大切。
糖質が足りていると強度が高い筋トレでもスタミナが切れになることなく、効率良く筋トレを行うことができるのです。
筋トレ前におすすめの食べ物については「筋トレ前✖空腹時におすすめの食べ物3選!」で紹介しているので参考にしてくださいね。
筋トレ前にはEAAなどのサプリもおすすめ!
筋トレの効果を高めるためには、サプリを摂ることも効果的です。
EAAとは、身体の中で作ることができない必須アミノ酸のこと。
アミノ酸はタンパク質の材料となり、筋肉の増量や筋肉量の維持には欠かせない栄養素です。
筋トレを効率的に行うためには、このようなサプリを活用するのも1つの手ですよ!
筋トレの効率を高めるEAAについては、別記事「EAAサプリのおすすめ」でサプリメントアドバイザーが紹介しているので参考にしてください。
筋トレ前✖空腹時におすすめの食べ物!
空腹時の筋トレは逆効果といっても、タイミング良く食事を摂れないこともありますよね。
そこで以下では、筋トレ前におすすめな食材を4つご紹介します。
1.ゼリー
ゼリーは消化吸収が良く、エネルギーを素早く補給できるのでおすすめです。
筋トレ前には、ビタミン・ミネラルが含まれているものやタンパク質がプラスされているものを選ぶといいですよ!
2.バナナ
バナナも消化吸収が早く、糖質が豊富に含まれているため筋トレ直前の食事におすすめ。
タンパク質の吸収を早めるビタミンやミネラルも豊富に含まれいます。
また、ビタミンB群が豊富に含まれており、筋トレによって傷ついた筋肉を回復させる効果も期待できますよ!
【参考】バナナのカロリーや糖質は?ダイエットに効果的な理由とは
3.おにぎり
おにぎりはコンビニで手に入り、手軽に糖質を補給できるのでおすすめです!
筋トレ直前に食べる場合は、消化に時間がかかる雑穀が含まれたものではなく、白米で作られたものを選びましょう。
具材は脂質が多いツナマヨや揚げ物は避け、筋肉の材料となるタンパク質が含まれる鮭やおかか、ミネラルが含まれる海藻が使われた昆布などがおすすめです。
糖質を素早くエネルギー源に変えるためにも、しっかり噛んで食べることを心がけましょう。
4.プロテイン
筋トレ前の空腹時には、プロテインもおすすめです!
筋トレを行うと、身体は筋肉を分解してアミノ酸を取り出し、エネルギーに変えようとします。
そのため、空腹で筋トレを行うと筋トレの効率が落ちてしまうのです。
そこで、プロテインでタンパク質を補給しておけば、タンパク質が分解されてアミノ酸になり、血液中のアミノ酸が豊富になります。
プロテインを飲んでおけば、血液中のアミノ酸からエネルギーが生成されるため、筋肉の分解を防ぐことができ、筋トレの効率もアップしますよ!
まとめ
筋トレと食事は深い関係にあり、食事のタイミングや摂る栄養素によって筋トレの効果は大きく変わります。
今回紹介したことを参考に、普段の食事メニューやタイミングを見直して効率的に筋トレを行いましょう!
そうすることで、筋トレの効果が出やすくなり、モチベーションアップに繋がりますよ。