スミスマシンの正しい使い方を解説。トレーニングメニュー10選と注意点も紹介

スミスマシンの正しい使い方とおすすめのトレーニング10選!使うメリットや注意点も紹介

\すぐに鍛える種目が見たい方はこちら!/
◆スミスマシンを使った筋トレ10選!

「スミスマシンの使い方が知りたい…」
「スミスマシンで鍛えるトレーニングを知りたい…」

そんな悩みを持ちやすいスミスマシン

スミスマシンは「バーベルがレールに固定されているマシン」で左右どちらかに傾く心配がないです。

スミスマシンを使うと、狙った部位をピンポイントに鍛えることができ、怪我や事故がおきにくいので安全にトレーニングをすることができますよ

そんな、スミスマシンについてパーソナルトレーナーが解説します!

この記事でわかること!

  • スミスマシンを使う3つのメリット、効果
  • スミスマシンで行える筋トレ10選!
  • スミスマシンで筋トレする際の3つの注意点

スミスマシンの特性を理解して、トレーニングの効果をアップさせましょう!

この記事を書いた人

林ケイスケ

uFit代表トレーナー

Youtubeチャンネル「林ケイスケ」は登録25万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。

スミスマシンを使う3つのメリット

スミスマシンベンチプレスの種類 まずは他の器具との違いを含め、スミスマシンを使うメリットを解説します。

1.1人でも限界まで追い込みやすい

スミスマシンはバーベルの軌道が固定されているので、辛くなっても負荷が逃げることはありません。

反対にフリーウェイトトレーニングはバーベルを上下するときの軌道が不安定で、フォームも崩れやすいです。

パワーラックやベンチ台で行うフリーウェイトトレーニングできつくなるとフォームが崩れやすい方でも、スミスマシンなら一定のフォームを保ったまま筋肉を追い込めます

2.正しいフォームで固定される

フリーウェイトトレーニングのダンベルやバーベルは、手首の角度やわずかな軌道の違いで効果が変わったり左右差が生まれてしまいます。

しかしスミスマシンは軌道が固定されているため、カラダの位置がズレない限り正しいフォームで行うことができますよ

安定した軌道で回数をこなせるので、初心者には特におすすめです。

3.フリーウェイトより安全性が高い

スミスマシンにはストッパー(またはセーフティーバー)と呼ばれるフックがあります。

ベンチプレスでバーベルを挙げている途中に限界を迎えた場合、胸元に下ろすしかないため1人で行うことは大変危険です。

しかし、スミスマシンなら1人で筋トレ中に限界を迎えてもストッパーに引っ掛けられるため安全に行えます

また、ストッパーがあるおかげで手を滑らせても足元に落下しません。

ストッパーの高さ調整も可能なので、種目ごとに高さを変えて安全にトレーニングを行ないましょう。

スミスマシンを使った筋トレ10選

スミスマシンの正しい使い方を解説。トレーニングメニュー10選と注意点も紹介

1.ベンチプレス

ベンチプレスは胸を強化する筋トレの代名詞とも言える種目。

ベンチ台に仰向けで寝転がり、バーベルを上下動させることで主に大胸筋を鍛えます。

鍛えることで厚い胸板が手に入ることはもちろんですが、肩甲骨を内側に寄せたフォームを意識すると、猫背を改善させる効果も期待できますよ。

男らしい厚い胸板を作りたい人、長時間キレイな姿勢を保てる筋力を身に着けたい人におすすめの筋トレです。

ベンチプレスのやり方

  1. バーベルを手の届く高さに設置して、ベンチ台に仰向けに寝る
  2. 手幅は肘を床に対して垂直の90度に曲げた位置でバーベルを握る
  3. 肩甲骨を内側に寄せて胸を張る
  4. バーべルを軽く押し、フックを外して持ち上げる
  5. バストトップの位置に下ろす
  6. バーべルを押し上げる
  7. 3~5のステップを1回として8〜10回✕3セットを行う(1分30秒休憩)

ベンチプレスのコツ

  • 初めて行うときの重さは体重の1/3以下から始める
  • 最初はバーベルに重りは付けないでベンチ台と寝転がる位置の調整する
  • 肩甲骨は常に内側に寄せておく
  • 脇を開きすぎない
【参考】大胸筋に効かせるスミスマシンベンチプレスのやり方

2.インクラインベンチプレス

インクラインベンチプレスは大胸筋の上部を鍛える筋トレ。

フラットなベンチ台で行うベンチプレスとは軌道が異なり、真上ではなく斜め上方向へ押し上げるため、扱う重量も2〜3割ほど下げるようにしましょう

胸筋の立体感が欲しい人、デコルテや鎖骨周りをキレイに見せたい人におすすめです。

インクラインベンチプレスのやり方

  1. ベンチ台を斜め(30度程度)にする。
  2. バーベルを下ろしたときに鎖骨〜バストトップの間にくる位置へセットする
  3. 手幅は肩幅より拳2つ分、外側に開く
  4. 肩甲骨を内側に寄せて胸を張る
  5. バーべルを軽く押し、フックから外して持ち上げる
  6. 鎖骨〜バストトップの位置に下ろす
  7. バーべルを押し上げる
  8. 5~7のステップを1回として、8〜10回✕3セット行う(1分30秒休憩)

インクラインベンチプレスのコツ

  • 両足で地面を押すように踏ん張る
  • 目線は斜め前の天上を見る
  • 脇は開きすぎない
【参考】インクラインベンチプレスの正しいやり方

3.デクラインベンチプレス

デクラインベンチプレスは大胸筋の下部を鍛える筋トレ。

他のベンチプレス種目よりも肩の三角筋に対する関与が少ないので、肩を痛みを軽減できるのが特徴です。

デクラインベンチプレスは「大胸筋の中部と下部」の関与が非常に大きく、発達させることで扱える重量も上がりやすくなります。

腹筋との境目がハッキリと現れやすくなるので、胸筋の外側〜下部の輪郭を整えたい人、強調させるようなボディメイクをしたい人におすすめです。

デクラインベンチプレスのやり方

  1. ベンチ台を頭が下に来るように斜めした方向へ傾ける
  2. バーベルを手の届く高さにセットする
  3. 手幅は肩幅より拳2つ分、外側に開く
  4. 肩甲骨を内側に寄せて胸を張る
  5. バーべルを軽く押して、フックを外して持ち上げる
  6. 鎖骨〜バストトップの位置に下ろす
  7. バーべルを押し上げる
  8. 5~7のステップを1回として、8〜10回✕3セット行う(1分30秒休憩)

デクラインベンチプレスのコツ

  • 立ちくらみやめまいを感じたら即中止する
    → 頭の位置が心臓よりも下にあるので、頭に血が登りやすい。
  • カラダを起こす際はゆっくり起き上がる
  • 地面に対して垂直にバーベルを押す

【参考】大胸筋下部を鍛える「デクラインベンチプレス」の正しいフォーム
【参考】胸筋下部を効果的に鍛える筋トレ10選!

4.デッドリフト

デッドリフトは床から腰の位置までバーベルを引き上げる動作を行う筋トレ。

主に背中・お尻・太もも裏を含むカラダの背面全体を鍛えられます。フリーウェイトのデッドリフトのようなグラつきや軌道のブレがないので、腰の負担も少なく安全に行えますよ

背中と下半身を同時に鍛えたい人、腰に不安を抱えているけど背中周りを鍛えたい人はぜひトレーニングメニューに組み入れましょう。

デッドリフトのやり方

  1. 足を腰幅に開き、バーベルの前に立つ
  2. 肩幅〜肩幅より拳1つ分外に手を開き、バーベルを握る
  3. 背筋を伸ばしたままバーベルを引き上げる
  4. 上半身を起こしたらお尻を締める
  5. 背筋を伸ばした状態のまま、ゆっくりとバーベルを下ろす
  6. 3〜5のステップを1回として、8〜10回✕3セット行う(1分30秒休憩)

デッドリフトのコツ

  • 膝が内側に入らないよう、つま先と膝は正面に向ける
  • 腰を丸めて行うとケガを誘発しやすいため、常に背筋を伸ばして行う
  • 太もも裏が硬い方は、スタートの高さを膝のお皿の位置にして行う
  • 反動は使わずゆっくり行う

【参考】スミスマシンデッドリフトの正しいやり方!
【参考】通常のデッドリフトの正しいやり方はこちら

5.ベントオーバーローイング

ベントオーバーローイングは背中の筋肉である広背筋を鍛えられる筋トレ。

背中の筋トレ種目である「ラットプルダウン」は広背筋の外側を主に鍛えられます。

反対に、「ベントオーバーローイング」は広背筋の内側を鍛えられるので、背中の広さよりも厚みを出す効果が期待できますよ。

立体感のある背中、引き締まった背中を手に入れたい人におすすめします。

ベントオーバーローイングのやり方

  1. バーベルをスネの真ん中の高さにセットする
  2. 足は腰幅、手は肩幅より拳1〜2つ分外に開いてバーベルを握る
  3. 背筋を伸ばしたままバーベルをみぞおちとヘソの間に引き上げる
  4. ゆっくり下ろす
  5. 3~4のステップを1回として、8~10回✕3セット行う(1分30秒休憩)

ベントオーバーローイングのコツ

  • バーバルを真上に肘から引き上げる
  • 腰を丸めず、背筋を伸ばして行う
  • 太もも裏が硬い方はカカトに重り(プレート)を噛ませると行いやすくなる
【参考】初心者向け!ベントオーバーロウの効果的なやり方

6.ショルダープレス

ショルダープレスはバーベルを上下させながら、肩の筋肉である三角筋や補助として働く上腕三頭筋を鍛える筋トレ。

ダンベルで行う場合、手首の角度やダンベルの軌道も不安定なため負荷も抜けやすく、二の腕のほうが先に疲れてしまう方も多くいます。

しかし、スミスマシンであればブレが起こらないのでダンベルで効果を感じにくい方でも三角筋を十分追い込むことが可能です。

肩よりも二の腕が疲れやすい人、初めてショルダープレスを行う人に非常におすすめです。

ショルダープレスのやり方

  1. ベンチ台に座り、鎖骨〜乳頭の高さにストッパーをセットする
  2. 肩幅より拳2〜3個分外に両手をセットしてバーベルを握る
  3. バーベルを持ち上げて、アゴ〜鎖骨付近に下ろす
  4. 天上に向けて押し上げる
  5. 3~4のステップを1回として8~10回✕3セット(1分休憩)

ショルダープレスのコツ

  • 肘は伸ばしきらない
  • 押し上げるときはカラダを拳1つ分前に倒し、頭上にバーベルが来るようにする
  • バーバルを下げるときは拳1つ分後ろに倒れて、頭や顔にぶつからないようにする
【参考】肩をデカくする筋トレまとめ

7.バックプレス

バックプレスはバーべルを上下させることで肩を鍛える筋トレ。

主に三角筋の前部と中部を鍛え、肩幅の広いカラダ作りに大きく貢献します。

バックプレスは顔の前側で行うショルダープレスよりも三角筋が引き伸ばされるため、ピンポイントに刺激を与えることができるので筋肥大効果が高いです。

肩幅を広くしてボディラインを強調したボディメイクをしたい人におすすめですよ!

バックプレスのやり方

  1. ベンチ台に座り、あご〜肩の高さにストッパーをセットする
  2. 肩幅より拳2〜3個分外に両手をセットしてバーベルを握る
  3. バーベルを持ち上げて、こめかみ〜耳の位置まで下ろす
  4. 天上に向けて押し上げる
  5. 3~4のステップを1回として8~10回✕3セット(1分休憩)

バックプレスのコツ

  • 肘は伸ばしきらない
  • 高重量は肩関節の負担が増すので軽めの重量でフォーム重視して行う
  • 反動は使わない
【参考】三角筋を鍛える筋トレまとめ

8.スクワット

スクワットは下半身全体を鍛えられる筋トレ。

しゃがむ ↔ 立ち上がるを繰り返すことで大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングスを強化します。

スミスマシンで行うスクワットは上半身を真っ直ぐにして行うので、腰に不安を抱えている方でも安心してトレーニングが可能です。

ヒップアップ・脚力強化したい方・腰に不安を抱えているけど下半身を鍛えたい方はトレーニングメニューに加えて実践してみましょう。

スクワットのやり方

  1. 肩の高さにバーベルをセットする
  2. 足を肩幅より拳1つ分大きく開く
  3. カカトをバーベルに対して垂直(真下)か1歩前にセットする
  4. バーベルを肩に担ぎ、太ももが床と平行以下になる深さまでしゃがむ
  5. ゆっくり立ち上がる
  6. 4~5のステップを1回として8~10回✕3セット(1分30秒休憩)

スクワットのコツ

  • 膝は伸ばしきらない
  • 膝が内側に向きやすいので、つま先と膝を指2〜3本分外に向ける
  • 立ち上がりながらお尻を締める
【参考】スミスマシンを使ったスクワットのやり方!

9.バックランジ

バックランジは下半身全体を鍛えることができ、特にお尻を強化しやすい筋トレ。

主に大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングスを鍛えます。

バックランジは両足で行うスクワットよりも筋肉への負荷は高いため、スクワットで追い込みきれない方にも最適の筋トレです。

お尻と太ももの境い目をスッキリ引き締めたい方、ジャンプやダッシュなどのスポーツパフォーマンを高めたい方はぜひトレーニングメニューに導入してみましょう。

バックランジのやり方

  1. 足を腰幅に開き、バーベルを担ぐ
  2. 片足を後ろに引き、両膝を曲げてしゃがむ
  3. 前足で地面を押しながら立ち上がり、両足を揃える
  4. 逆足を2〜3と同じ流れで行う
  5. 2~4を1回として8〜10回✕3セット行う(1分30秒休憩)

バックランジのコツ

  • 後ろ足の膝を曲げることに意識を向けるとしゃがみやすい
  • お尻を後ろに引くながらしゃがむとお尻に効きやすい
  • 後ろ足の膝は床につけない

【参考】ランジの正しいやり方!負荷を高めるランジの種類を紹介
【参考】レッグランジの効果的なやり方

10.カーフレイズ

カーフレイズはふくらはぎのみを鍛える筋トレ。

全種目の中で1番重い重量が扱える種目なので、スタートポジションのセットが非常に重要となります。

足首やふくらはぎを太くしたい方や、長時間歩いても疲れない元気な足を手に入れたい方におすすめです。

カーフレイズのやり方

  1. ステップ台や、重量プレートをバーベルの真下にセットする
  2. バーベルを担いでつま先を乗せる
  3. ゆっくりカカトを上げる
  4. ゆっくりカカトを下げる
  5. 3~4を1回として、15〜20回✕3セット行う(1分休憩)

カーフレイズのコツ

  • 速さより丁寧さを重視する
  • 動作中に膝の曲げ伸ばしは行わない
  • つま先を乗せる段差から足を滑らせると大変危険なので、最初は浅い段差から始めると良い
【参考】カーフレイズでふくらはぎを鍛える3つの効果

スミスマシンを使うときの3つの注意点

スミスマシンの正しい使い方を解説。トレーニングメニュー10選と注意点も紹介 スミスマシンは扱いやすいからこそ、気をつけるべきポイントがあるので、紹介する注意点に注意してトレーニングしましょう。

1.高重量は手首を怪我の原因に

スミスマシンはラックにかけたり下ろしたり際に手首を返すので、あまりにも重量が重いと手首を負傷してしまいます

スミスマシンだとフリーウェイトより安全な分、普段よりも重い重量に挑戦したくなりますが、その際に手首に負荷がかかるので気をつけてください。

特にベンチプレスやインクラインプレスなどのプレス系の種目で手首を返すので注意が必要です。

不安な方は手首に巻くリストストラップやトレーニンググローブの使用をおすすめします。

【参考】リストラップおすすめを紹介
【参考】トレーニンググローブおすすめを紹介

2.ストッパーをつける

スミスマシンにはストッパーという器具がレール内に備え付けられていて、筋トレ中に限界を迎えたり誤って手を滑らせてもバーベルが足元に落下しないような仕組みになっています。

ストッパーの設定位置は、各筋トレ種目でバーが下がりうる範囲内で1番下の高さに設定しましょう。

ベンチプレスであればバストトップの高さ、スクワットであれば太ももが床と平行以下の高さがおすすめです。

3.体幹への刺激は弱くなる

スミスマシンは軌道が固定され安定性が高い分、体幹への刺激が弱まります

反対にフリーウェイトトレーニングはバランスを保つため、体幹にも強い刺激をあたえることができます。

ダンベルやフリーウェイトだと追い込み切れない時や、フォームが崩れてしまう方にはスミスマシンが適しているでしょう。

【参考】筋トレは毎日やっていい?レベル別に最適な頻度を紹介

まとめ

スミスマシンは軌道が固定されているからこそ、
  • フォームが崩れにくい
  • 左右均等に刺激を与えられる
  • 安全性が高い

といったメリットがあります。

スミスマシンにカラダの位置を合わせる必要はありますが、1度ベンチ台の設置場所やセットポジションを覚えてしまえば筋トレ初心者の方でも十分カラダを鍛えられます。

フリーウェイトではイマイチ追い込みきれない方も、スミスマシンであれば筋肉への刺激を感じられるはずです

ぜひスミスマシンを活用してみてください。