「プロテインは肝臓に副作用があると聞いた…」
「プロテインを飲み始めたら便秘になった…」
「プロテインを飲み過ぎると抜け毛や薄毛になる…」
プロテインの副作用に関する、これらの考えを一度は聞いたことがある方も多いでしょう。
その一方で、プロテインには副作用が一切ないという情報もあり、どっちが正しいのかわからない…と悩んでしまいますよね。
そこで今回は、プロテインの副作用について徹底的に解説していきます!
*厳密には、副作用とは「医薬品」に対して使う言葉。プロテインは医薬品ではなくタンパク質を主成分とした食品(サプリメント)に分類されるので、副作用とは言わずデメリットや弊害と言うのが正しいです。
ただし、「プロテインの副作用」と言うことが多いので、この記事では副作用とします。
プロテインメーカーの副作用に関する見解
まずはプロテインメーカーが公式に発表している副作用に関する見解を見てみましょう。
海外の人気メーカー「MyProtein(マイプロテイン)」によると、
腎臓、骨密度、肝臓および心臓血管系の健康への影響に関する主張は、すべて科学的に疑問があるか完全に反証されています。
引用:ホエイプロテイン | コンセントレート?アイソレート?ホエイの効果、副作用や摂取量は?
プロテインの副作用については完全に否定しています。
また、今回挙げていない他のプロテインメーカーも、プロテインの副作用については完全に否定しています。
では、「プロテインには副作用がある!」というのはなぜ言われるのでしょうか?よくある誤解とともに、以下で詳しく解説していきます。
プロテインでよく挙げられる7つの副作用とデメリット
プロテインの副作用としてよく言われる7つの項目に関して詳しく解説していきます。
以下、クリックで詳しいところに飛びます。気になる部分をチェックしてください。
プロテインでよく挙げられる7つの副作用
1.肝臓や腎臓などの内臓に負担がかかる?
A:プロテインを飲むことによる肝臓や腎臓などの内臓への副作用は医学的に証明されていません。
厚生労働省が公表している栄養素の摂取目安量においても、タンパク質の摂取上限量が設定されていないことから、タンパク質の過剰摂取(プロテインの飲み過ぎ)が副作用を起こすことはほぼ考えられません。
現時点ではたんぱく質の耐容上限量を設定し得る明確な根拠となる報告は十分ではない。以上より、耐容上限量は設定しない
引用:日本人の食事摂取基準(2020 年版)
また、内臓への副作用があると言われている理由としては、純粋に過剰摂取が良くないという考えに基づいています。
タンパク質に限らずほとんどの栄養素は、必要量を超えて過剰摂取をすると人体にとって有害になります。
タンパク質の過剰摂取が人体にとって有害になるという医学的証明はありませんが、肝臓などに負担をかける可能性があるため、世間では「プロテイン=肝臓に負担をかける」と言われているのです。
厚生労働省が発表している食事摂取基準(2020年版)からタンパク質の摂取目安量を計算すると、体重あたり1g前後が摂取目安量になります。
例えば、体重が70kgの男性であれば、1日のタンパク質摂取目安量は70gです。
ただし、これは普段運動や筋トレをしない人の場合です。負荷の高い筋トレをする場合は体重あたり1.2〜2gのタンパク質を目安としましょう。
2.身長が伸びなくなる?
A:プロテインを飲むことで身長が止まるということは一切ありません。
そもそも、プロテインは筋肉をつけるためのものではなく、筋肉の材料になるプロテインを摂取するための補助食品。
実は、骨の成長にはタンパク質が不可欠で、身長を伸ばすためには十分な量のタンパク質を摂取することが大切です。
厚生労働省が出しているタンパク質の摂取目安量は、
- 運動をしていない大人で「体重×1g」
- 運動をしている大人で「体重×1.5〜2g」
- 身長が伸びる成長期の子供の場合は「体重×2g」
食事でこの量のタンパク質を補うのは難しいので、プロテインを有効活用した方が身長が伸びる可能性が高くなります。
また、子供向けに売られているジュニアプロテインには、タンパク質だけではなく成長のために必要なビタミンやミネラルなどがバランスよく配合されているので、成長期の子供に飲ませるのはおすすめです。
3.下痢などお腹の調子が悪くなる?
A:プロテインを飲むと下痢になったりお腹がゴロゴロするという副作用がある人は多いです。
プロテインを飲んで下痢になるのは「乳糖不耐症」が原因の可能性が高いです。
生まれつきの体質で、牛乳などの乳製品に含まれる糖分(=乳糖)を吸収できない人は一定数います。
そのような乳糖不耐症の方がプロテインを飲むと、下痢になったりお腹がゴロゴロしたりという副作用を感じるのです。
【参考】プロテインを飲んで下痢になる原因を徹底解説
ホエイ・ソイプロテインで腹痛や下痢になる原因。タンパク質の過剰摂取が腸内環境へ与える影響とは4.腸内環境が乱れて便秘になる?
A:プロテインによる便秘という副作用はあります。
プロテインの主成分であるタンパク質は、アミノ酸に分解された後、主に小腸で吸収されます。
動物性タンパク質を過剰摂取すると、分解/吸収しきれなかったものが腸内にいる悪玉菌のエサとなり悪玉菌が増えます。
悪玉菌はもともと腸内にいるものですが、数が増えすぎると腸内環境が乱れ、結果として便秘になる可能性はあります。
対策として、ソイプロテインを飲むのがおすすめです。ソイプロテインは「植物性タンパク質」から作られているため、上記のように悪玉菌が増えていく危険性はありません。
ただし、動物性タンパク質を含むプロテイン(ホエイプロテイン)を1日1〜3回飲む程度であれば、プロテインが腸内環境を乱すという副作用はありません。
5.体脂肪が増えて太る?
A:プロテインの飲み過ぎによっては、カロリーの過剰摂取になり、体脂肪が増えて太る可能性はあります。
プロテインは「高タンパク低カロリー」を代表する補助食品ですが、カロリーが0なわけではなく、1食あたりのカロリーは100kcal前後あります。
1日に何度も飲めば、その分カロリーも摂取することになるので注意が必要です。
特にウェイトアッププロテイン(ウェイトゲイナー)と呼ばれる、体重を増やすことを目的としたプロテインはカロリーが多いため、過剰摂取すると太ります。
逆に、太りたいのであればウェイトアッププロテインを積極的に飲むのもいいでしょう。もちろん、普段の食事できちんとした栄養バランスの良い食事をとることは欠かせませんよ。
【参考】ガリガリの体から簡単に太る方法&おすすめプロテイン
太りたい男性におすすめのプロテイン6選!健康的に増量する方法とは【参考】ガリガリ体型から太るための筋トレメニュー
ガリガリ体型から太るための筋トレメニュー15選!トレーナーが増量の方法を徹底解説6.抜け毛が増える?
A:プロテインを飲むことで抜け毛が増えるという副作用はありません。
プロテインの副作用で抜け毛が増えると思っている方も多いですが、全くのウソ。
このようなウソの噂が流れている理由としては、プロテインとステロイドなどの筋肉増強剤を混同している可能性が高いです。
筋肉増強剤を使うと「男性ホルモンが増やす→抜け毛が増える」ことがありますが、プロテインはタンパク質を摂取するものであって抜け毛とは全く関係ありません。
むしろ、タンパク質は髪の毛の主成分でもあり、プロテインを飲むことで髪の毛にとってプラスとなる栄養が補給されます。もちろん、薄毛が改善されるというような効果が実証されているわけではありません。
7.ドーピング検査に引っかかる?
A:粗悪品によっては、ドーピングで陽性反応が出ることが稀にあります。
プロテインの過剰摂取による副作用とは関係ありませんが、粗悪品のプロテインには表示成分に記載のない成分が入っていることが稀にあります。
不純物や有害物質の混入による健康被害をはじめ、アスリートにとってはドーピングも気をつけなければいけない点です。
ドーピング検査で引っかかった場合、表示成分になかったからという言い訳は一切通用しません。
海外産の安いプロテインにはドーピングで引っかかる成分が含まれていた…という事例もあるので注意しましょう。
【参考】海外産の人気プロテインを総まとめ
海外で人気のおすすめプロテインTOP10!アメリカの安くておいしいプロテインを徹底比較まとめ:プロテインに副作用はないので安心して飲もう!
プロテインと副作用の関係は理解できましたか?
プロテインの過剰摂取による肝臓や腎臓への副作用、抜け毛が増えるなどの心配はありませんが、カロリーの過剰摂取や粗悪品によるドーピングの危険性はあります。
「安かろう悪かろう」ではありませんが、価格だけでプロテインを選ぶのではなく、きちんとしたメーカーが作ったものかどうかをプロテイン選びの基準にしましょう。
【参考】プロトレーナーが本気で選ぶプロテインのおすすめランキング
プロテインのおすすめ人気ランキング!筋トレに最適なコスパ最強のプロテインを厳選して紹介【参考】プロテインは飲むタイミングで効果が変わる!?
筋トレでプロテインを飲むタイミングは?飲む回数や効果的なプロテイン活用法を解説【参考】タンパク質摂取にはプロテインバーも活用しよう
プロテインバーのおすすめ10選!毎日食べても飽きない味を徹底比較
ソイプロテインとゆうのが良いと書いてありました。私にはこれがBESTな気がします。
商品名が分かりませんのでお知らせ願いませんでしょうか?
河野正孝様
コメントありがとうございます!
ソイプロテインとしては、
「ザバス ソイプロテイン100」が価格も安めで選びやすいかと思います。
また、ソイプロテインを含むプロテインのおすすめは以下にまとめていますので、ご参考いただけますと幸いです。
プロテインのおすすめランキング